幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活   作:軍曹(K-6)

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第六十七話 遊戯の終わりと アルコバレーノの復活

「待たせたね。綱吉クン。完全復活さ。そこで提案なんだけど、もう遊びはやめないかい?」

「いいぜ? こっちもそのつもりだったしな。お前にアルコバレーノのおしゃぶりは渡さねぇ」

「できるの?」

「エネ!」

「了解です!」

 

エネはツナの指示に従ってユニに近づくと、その首と手の中からおしゃぶりを奪い取る。

 

「!? あのっ!」

「こういう仕事は命ある人間がすることではないですよ」

「さて、白蘭。俺が何を言おうとするか分かるか?」

「さあね♪」

「じゃあ教えてやるよ。俺が今から使うのはお前を倒すために、みんなが生み出した覚悟の炎だ。無闇矢鱈に人を傷付けたために倒されることを後悔しな!」

 

ハイパーモードになったツナは死ぬ気の炎を強く灯す。

 

「プッ。さっき君の炎が全く通用しなかったことを忘れてない? 君がその炎を灯したってことは身体能力を死ぬ気の炎基準に落としたってこと。つまり、僕と君の力の差は何も変わっていない!」

「どうだろうな」

 

ボンゴレリングが輝き、ホログラムのように人が映し出された。

 

「あの子。色々とボスと似てる」

「血は争えないでござるな」

「究極に面白い奴ではないか」

「ボンゴレに彼が入るのは賛成しませんよ」

「興味ないな」

「・・・・・・。テメェの好きにすりゃあ良いさ。いつものようにな」

「そうだな・・・・・・G」

「!? なんだ?」

「X世よ・・・。お前の考えに俺も賛成だ。俺の真の後継者に力を貸してやりたいが、あいにくそれは出来ない、その代わり―――枷を外してやろう」

 

ツナは思わずこのじいさんをぶん殴ってやりたくなった。未来で継承を行った後からこのじいさん、隔日でツナの夢の中に出てきて自警団時代の武勇伝を語るのだ。

今も、ツナに力を貸す俺カッコイイみたいなドヤ顔をしている。

 

「今のボンゴレリングは仮の姿だ。しかしもうその必要も無い。お前にならこのリングの本当の意味を分かってもらえそうだからな」

 

リングが輝き、原型に変わった。

 

「X世、マーレの小僧に一泡吹かせてこい」

 

そういって、ジョットは消えた。

 

「・・・・・・。・・・・・・」

 

ツナは何かを堪えるような仕草をした後、炎圧全開で空間を殴る。

 

「・・・よし」

「いいかい?」

「ああ、やろうぜ! ナッツ! 形態変化(カンビオ・フォルマ)攻撃モード(モード・アタッコ)!!」

「アタッコ?」

「ビッグバンアクセル!!」

「白拍手!」

 

何度かぶつかった後、白蘭が本気で決めに来た。そしてツナはボンゴレリングの剛の炎を後ろに撃ち出した。

 

「「「「?!」」」」

「大空の剛の炎・・・それだけ本気なんだね!! 消えろ!!!」

「くらえ!!」

 

白蘭の放ったどす黒い炎に対して、ツナはベージュ色の剛の炎を撃ち出した。

 

(右手のボンゴレリングの最大出力と、左手のウラヌスリングの最大出力を撃ち出したのか・・・)

 

炎が消え去った時、残ったものはマーレリングだけだった。

 

「・・・この世界の白蘭(テメー)とも、目一杯遊んでみたかったな・・・」

 

ツナはゆっくりとその場にしゃがみ込む。

 

「私はどうも、この世界の白蘭とウチの世界のアイツが同一個体ってのが信じられないんですけどね」

「・・・大いに違うもんな。エネ、どうだ? 命の炎を燃やした感想は」

「そうですね・・・。ものの見事に命のストック持って行かれましたよ」

「マジかぁ・・・」

「よくやったな、沢田!! コラ!!」

「お、コロネロじゃん。元気?」

「色々説明して欲しいことはあるが、とりあえず置いておくぜ。コラ」

 

そこには五人の赤ん坊と五色のおしゃぶりがあった。

 

「アルコバレーノが・・・」

「「「復活したのか!」」」

「赤ちゃんがいっぱい!」

「どこのベイビーちゃんですか!?」

「あれが7³の一角のおしゃぶりを持ち、7³を監視する役目を持つ最強の赤ん坊、アルコバレーノ。リボーンの旧くからの知り合いでもあるわ」

「マーモンめっけ♪」

「コロネロ・・・」

「師匠!」

「ししょ!!」

「てめーらおせーぞ」

 

ツナとエネが談笑している間に、感動の再会は進んでいく。

 

「ん? もしかしてもう過去に帰れる?」

「ああ。もう、帰れるぞ。コラ」

 

こうしてひとまずツナ達の未来での()()は幕を閉じた。


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