幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活   作:軍曹(K-6)

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お気に入りとUAが増えていく・・・。何か嬉しい。気付いてたら増えていたとあるの頃とは全然違う・・・。
けど、

いい!

これからもよろしくお願いします。m(__)m


第十一話 泣き虫ランボ

「答えは・・・、さ・・・三?」

「はずれ」

「んぎゃあぁあ」

 

ツナの部屋で爆発が起こる。煙の中で起き上がったツナはリボーンを睨みつける。

 

「おいリボーン。そもそもこれマフィアの勉強だろ! 何で俺がこんな事学ばなくちゃいけないんだよ!!」

「お前がマフィアの十代目になるからだぞ」

「なるかぁあぁああああ!!!」

 

ヒステリックに叫ぶツナだったがリボーンは聞き流す。

 

「もう良いよ。どうせリボーンには何言っても無駄なんだ」

「死ね、リボーン!」

「は?」

 

ツナは窓の外を見て、すぐさま意識の外に追いやった。

 

 

 

 

「久しぶりだなリボーン! おれっちだよ! ランボだよ!!」

 

ランボと名乗ったのは、先刻木の枝の上で拳銃を放とうとしていた子供だった。真っ黒な髪がもじゃもじゃと固まり、アフロの形となっている。ちなみに一度その木の枝が折れ地面に激突している。

 

「これは覚えておけよ」

 

しかし名指しされているリボーンは、その子供に見向きもしない。ツナもそれに習う。

 

「こらー! 無視すんじゃねー!!」

 

子供・・・ランボからしてみれば、ショックだったのだろう。叫び声と、共に取り出した何かを手に、ツナ達に向かっていく。キラリと光が当たったことで、辛うじて刃物だということをツナは知った。

だが、

リボーンは無造作に手を振り上げランボを壁に叩きつけた。

 

「おーいて・・・ 何かに躓いちまったみたいだ」

(無事なのか)

「イタリアから来たボヴィーノファミリーのヒットマン。ランボさん五歳は躓いちまった!!  大好物は葡萄と飴玉で、リボーンとバーで出会ったランボさんは躓いちまった!!!」

 

一生懸命自己紹介し始めたランボはガハハと笑う。悪い奴ではなさそうだが、いかんせん性格が悪い。

 

「・・・・・・ってことで、あらためて。いよぉ! リボーン!! おれっちだよ! ランボだよ!!」

「ちゃんと覚えとけよ」

「あ、んん」

 

改めて自己紹介をし出すランボ。ウザいが基本的に良い奴なので、鍛えればそれなりに強くなる。そんな人材なので、なるべくいや、勝手に引き込まれるだろう。と、折り合いをつけてツナはしたくもないマフィアの勉強を教えられるのだった。

と、

 

「あららのら。これ何かしら?」

 

そう言ってランボが取り出したのは手榴弾だった。

 

(家の中で出すなよ・・・。反応しといてやるか・・・)「げ!! 手榴弾!!?」

「大当たり!! 死にさらせっリボーン!!」

 

手榴弾は窓の外で爆発した。

リボーンに投げる。リボーン弾く。ランボに当たる。ランボそのまま窓の外へ。空中で爆発。

が一連の流れである。

 

「死んだんじゃねーの?」

「良いんだよ。どっちみちボヴィーノファミリーって言ったら中小マフィアだ。俺は格下は相手にしねーんだ」

(かっちょええ!!)

「ツナー」

 

奈々に呼ばれ、一階に降りるツナ。

 

「ん? 何?」

「ちょっとちょっと。リボーン君のお友達でしょ?」

「・・・・・・」

「ケンカしちゃった?」

(そんなレベルじゃねーよ)

「ツナは二人よりお兄ちゃんなんだから。ちゃんと仲裁に入ってあげて。母さんご飯作るからお願いね」

「あー。はいはい。で? リボーン呼んでこようか?」

「あぁあぁあぁああああ!!」

(恐怖刻まれてんなー)

 

現実逃避を少しするツナ。場所を変え、家からちょっと離れた土手に二人で座る。

 

「ほら。飴玉好物なんだろ?」

「・・・・・・ラ・・・ランボの夢はボヴィーノファミリーのボスになって・・・、グス。全人類を跪かせること・・・」

 

しゃくり上げながら、物騒なことを宣言するランボに、ツナは言葉に詰まる。

 

(この夢は・・・本気なんだろうか?)

 

バカにするつもりはないが、あまりにも現実味がなさ過ぎる。

ボヴィーノファミリーのボスになること、迄ならばまだ分かる。そのファミリーの一員ならば、ボスに後継者に指名されるということも、ないわけではないだろう。

 

(だが、それで全人類が跪くって、どんな状況だ?)「・・・・・・まぁ、頑張れ」

 

迷った挙げ句に、かなりありふれた言葉をこぼしたツナを気にすることなく、ランボは続けた。

 

「だけどそのためには、超一流のヒットマン、リボーンを倒せって、ボスに言われた」

「一流? あいつが?」

 

思い浮かべたのは、これまでのリボーンの奇行の数々。確かに奇行ではあるが、どれも利に適っていた。そういう意味では確かに一流ではある。性格が決して良くはない事は置いておいてだ。

 

「・・・強くなりたいのか?」

「・・・! ランボは強くなりたい!」

「んじゃ、気が向いて暇だったら鍛えてやるよ」

「本当か!?」

「ああ。気が向いたらな」

 

この約束が後々大変な事になるとは、この時のツナは知るよしもなかった。

 

 

「いいじゃない。大勢の方が賑やかで」

(良くねーよ! 何が嬉しくてガキに囲まれて飯を食わなきゃならないんだ)

 

暫くして、ランボが自分の顔にバズーカを向け始めた。

 

「え? 自殺!?」

 

爆発と同時、煙の向こうには青年が立っていた。

 

「ふ~、やれやれ。どうやら十年バズーカで十年前に呼び出されちまったみてーだな」

 

煙から出てきたのは、長身の伊達男。カールした黒髪に、垂れ目の瞳には、確かにあの幼いランボの面影はあるが。

 

「え?」

「お久しぶり。若きボンゴレ十代目。十年前の自分が世話になってます。泣き虫だったランボです」

「ら、ランボ!?」

「十年バズーカで撃たれた者は十年後の自分と五分間入れ替わる事が出来るんです」

(マジかー。これがあのランボかー)

「よぉ、リボーン。見違えちゃっただろ? 俺がお前にシカトされ続けたランボだよ」

「モグモグモグモグ」

(あ、シカトしてる)

「・・・やれやれ。こうなりゃ実力行使しかねーな。十年間で俺がどれだけ変わったか見せてやる」

 

そう言うと大人ランボは二本の角を着ける。

 

「サンダー、セット。俺のツノは百万ボルトだ」

「おぉ!?」

「死ねリボーン!! 電撃角(エレットゥリコ・コルナータ)!!」

 

リボーンに向かって突進するランボ。だが、リボーンがフォークをランボの進行方向に突き出す。

 

(あ、これ刺さる奴だわ)

 

と、ツナでさえ思ったのだが、その手前。ランボの姿が消え、逆方向からリボーンに攻撃が加えられた。

 

「!? 何しやがんだっっ!!」

「当たったな」

「・・・マジかよ」(・・・ていうか、今の愛気? ランボが使えるようになってるの?)

 

ボン。という音と共にランボの姿が元に戻る。

 

「・・・チッ」

 

リボーンは舌打ちするとどこかへ行った。

 

(愛気だな。ランボ・・・そうか。強くしたのか・・・。ヘェ・・・)

 

ツナはツナで愉しそうに笑っていた。




後継者がいたことにツナはテンションが上がっています。

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