やはり俺が人助けをするのは間違っている   作:雪だるまぱないの

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今回は番外編というよりサイドストーリーです

本編に関わるものはサイドストーリー、そうでないものは番外編という形にしたいと思います、それではどぞー


Side Story antique

〜初めての模擬戦から数日〜

 

「ここ、か。レイジさんが言ってた喫茶店。」

 

私、比企谷八幡は今東京の20区に来ている。理由はレイジさんに近接戦闘の修行を付けてもらっていると

 

「近接戦闘の専門的なことなら俺よりもっと強いやつがいるからそいつに教えてもらえ。まぁ生きて帰ってこれるかはわからんが。」

 

と、2日で投げられた。いや、まずレイジさんにも勝てないんですけどね?噂では近界民を素手で潰したとか聞いたし。てか生きて帰れないってどういうことだよ、ここまだSAO?

 

「『あんていく』、か。いい雰囲気だなここ、修行とか関係なく来たかったわ。」

 

どうやらここ『あんていく』にレイジさん(筋肉ダルマ)より強い人がいるらしい。いや、こんなレトロチックな雰囲気のカフェで働いてる筋肉ってどんな人なんだよ。と、そんなことを思いながらドアを開ける。

 

「あの、すいません。レイジさんの紹介できました、比企谷八幡といいます。」

 

中に入るとやはり雰囲気のいいカフェ、という印象だったがそれもすぐに変わった。というのもこのカフェにいる、とりわけ従業員と数人の客の放っている殺気が尋常じゃない、多分レイジさんでもこの中にいれば取り立て筋肉の付きすぎた一般人程度に思えてしまうだろう。いや、筋肉の付きすぎた一般人ってそれはもはや一般人じゃないだろ。

 

「お前か、レイジが言ってたのは。」

 

その中の1人、正直あれだが気難しそうな男性が喋り始める。慶さんのようなロングコートにまるでR○BORNの獄○のような髪をした男性だ。

 

「付いてこい。」

 

その男性はそれだけ言うと店の地下室、その更に地下へと歩みを進めた。俺は言われるがままただ付いていく。するとあのカフェの下に馬鹿デカい空間、と言うよりは通路のようなものが広がっていた。

 

「とりあえず一発だ。」

 

「は?」

 

広場のような場所に着くなりその男性はコートを脱ぎ捨てそう言った。

 

「俺に一発当てれば合格、次に行く。当てるまで陽の光を浴びさせる気は無い。」

 

この人マジで言ってんのか?…いや、マジに決まってるな。このピリつく感覚は嫌という程味わってきた、冗談じゃない、やらないと……死ぬだけだ。あの頃と何も変わらない。

 

「…えぇ、分かりました。やり方はなんでも?」

 

「当然生き残るためだ、何でもしろ。それとトリガーも使え、レイジからは聞いている。」

 

何でもありでも多分俺はこの人に一発当てるのは無理だろう、それもトリガー込みでもだ。だとしたら狙うのは最初の一発、武装は意味なさそうだしインファイトで。

 

「んじゃ、いきます…よっ!」

 

俺は全速力で迫る、男性は全く体制も変えず俺の前に立ち塞がったままだ。上等だ、舐めててくれるならそれでいい。

 

目の前まで行くとようやくその男性は防御の体制をとる、まぁ普通なら見えないレベルの速度で動いてるのに目の前まで来た瞬間にガードの体制とか普通じゃねーけどなこの人。

 

防御の体制をとろうと腕を動かした瞬間を見逃さず速度を維持したまま男性の後ろに回り速度を殺さないようすかさずガラ空きの背中目掛けて殴り掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これで1発直撃で終わる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予定だった。

 

「はっ…?」

 

男性へと殴りかかった右腕は確かに俺を見ていない状態のまま掴まれた。いや、わかりやすく言おう。男性は後ろを向いたままで俺の腕を掴んでいた。

 

「速度はある、それを殺さずに相手の死角をつく。大したものだがまだ遅いな。」

 

「嘘だろ、こんなんチートじゃねえかよ。」

 

そう言いながらも大体予想はできた。きっとこの男性は予想しただけなのだ。恐らくレイジさんから聞いたであろう俺の性格、やり方と戦力差から俺が選ぶであろう最善の手を。だとしても規格外もいいとこだがな。

 

「こりゃ一発当てるなんて夢のまた夢だな、ごめんよー小町。お兄ちゃん死んじゃうわ。」

 

「いや、合格だ。」

 

「はい?いやいや、でもあなた一発当てろって…」

 

え?合格なのん?一発当てろって言っただろあんた…って思ったのにそれを素直に口に出す当たりどうやら俺はアホらしい。これで合格消されたらどーしよ。

 

「本当なら避けるつもりだったからな、それに俺は止めたがお前は実際に俺に触っている。だから一発は一発だ。」

 

なんというかどうも遠回りだがこの人は根はとてもいい人なのだろう、死ぬ、という言葉をわざわざ使ったのは俺に本気を出させるためだったのだろう。にしても屁理屈がすぎる気はするけどな。

 

「とりあえず今日から腹筋、背筋、腕立て、スクワットを毎日100回。余裕が出来たらランニング10kmを毎日続けろ。お前は速度はあるがそれを押し付けるだけの筋力が圧倒的に足りない。」

 

「げ、まぁやるんですけどね…。あ、そう言えばあなたの名前は?」

 

「四方蓮示だ、ヨモでいい。」

 

「わかりました、ヨモさん。これから御指導よろしくお願いします。」

 

どうやらこれで俺は生きて帰れるようだ。まぁ筋トレはそこそこしてたし数増やすだけなら行けるだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから2週間

 

「そこそこ当てられるようになったな。」

 

「まぁそれでも当てるだけ、ですけどね。」

 

未だあんていくに通い続けヨモさんに指導を付けてもらっているがこれがまたヨモさんの教え方が上手いのか何とかぶっ倒れるまでに10発前後は当てられるようになった。いやほんと当たるだけ。

 

「今日からは相手を変える、俺とは違って加減ができるやつじゃないから気をつけろよ。」

 

やっぱ加減してくれてたのか、てか加減してあれなのか。やっぱ化け物だな。と、思っていると地下へと降りる階段から一人の男性が降りてくる。

 

「やぁ、君が比企谷くん?僕はーーーーー、いや、ーーーかな?まぁどっちでもいいや。」

 

その男性は真っ白な髪をした俺と同い年、いや、少し上ぐらいの青年だった。

 

俺はその青年に完膚なきまでにボコボコにされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてさらに約2週間後

 

「どうも」

 

「ん、比企谷か。今日は修行の予定じゃなかったはずだろ?」

 

俺は『あんていく』に訪れた。

 

「いえ、今日は別件で…ーーさん。」

 

「え?僕?どうしたの比企谷くん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーさん、俺の部隊に入ってもらえませんか?」

 

「比企谷くんの部隊に?うん、いいよ。よろしくね、隊長。」

 

 

 

 

 

 




さぁ!比企谷隊のメンバー1人目です!(2人目何も考えてない。)

まぁ分かりますよね、念の為名前は隠しましたけど。

ちなみに日にちが飛び飛びなのは後々で回収すると思うので気にしなくておけです!

もちろん、ーーくんが八幡の提案に二つ返事でOKをしたのも後々回収します!

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