やはり俺が人助けをするのは間違っている 作:雪だるまぱないの
今回は風間さんVS八幡です!
個人的に男キャラの中では風間さん好きですねー。
前回のあらすじ
風間さんと戦うことになった。以上。短いな。
てなわけでランク戦ブースに入った俺と風間さん。風間さんに聞いた部屋番号を押して対戦を始めようとすると内部通信が聞こえる。
「ハッチ、風間さんの情報ゼロだろ?なんかいるか?」
「いや、無い方がいいな。そもそも実戦じゃ情報ない状態からの方が多いわけだしな。」
「はー、なるほど。確かにそりゃそうだな、んじゃ頑張れよ!」
米屋の気遣いに俺がそう返すと米屋は納得してくれたようだ。だからって敵の分析をしなくていいわけじゃないからな?そんなことしてるとまた三輪が苦労するから。
「...さて、俺のトリガーは。っと」
とりあえず今持ってる戦力の把握からだな。
メインには
弧月
旋空
ハウンド
メテオラ
サブには
レイガスト
スラスター
カメレオン
スパイダー
ここまで攻撃特化のトリガー編成にしてる奴っているのかってぐらい攻撃寄りだな。まぁシールドはレイガストで何とかなるからいらないしな。
風間さんは体格的にも恐らくは両刀のスコーピオンってとこだろうな。速度も速そうだし下手したらカメレオン入れてるパターンも充分有り得る。さて、どうしたもんかな。
「ま、とりあえずやってみて考えるか。」
『ランク戦10本勝負、比企谷八幡VS風間蒼也、開始』
ステージは市街地Cか、まぁこんだけ建物があっても俺と風間さんじゃ多分何の意味もないんだよな。
「さて、俺はどうしますかねぇ。...んー、とりあえずやれるだけやっとくか。」
とりあえず俺はそこら中の建物にスパイダーを貼りまくる。わざわざこっちから攻める必要はないし風間さん待ちだな。
「なるほどな、俺のカメレオン封じか?比企谷。」
と思ったら貼り終わった直後に風間さんが現れた。姿が消えてたしカメレオン使って接近したんだろうな。
「いえ、風間さんの情報は何一つ持ってませんよ。ただ間違いなく強い人とやるのにわざわざ相手とただの1対1をやる必要がないと思っただけです。」
「正しい判断だ。これで今俺が使えるトリガーを一つ減らしたわけだからな。」
まぁカメレオンは姿は消せるがその間他のトリガーは発動不可能という微妙な弱点もある。風間さんほど素早く動ければ別に大した問題じゃないんだけどな。
「だからといって油断はしませんよ。風間さんの切り札がカメレオンだとは思ってませんので。」
「常に裏を読み最悪の事態を考えて行動するか。自らの強さと弱さを自覚できるやつは好きだぞ。」
「んじゃ、どこまで裏を読めてるか試してみますか。ハウンド!」
小手調べにハウンドを3×3×3の27分割にして放つが一瞬で切り落とされた。ま、そのぐらいはするよなやっぱり。
しかし風間さんは一向にスパイダーを切ってこちらに攻めてくる気配がない。それほどに俺に警戒しているということなんだろうか?
「なら今度は数を増やしますか、ハウンド!」
今度は4×4×4の64分割にして弾速50、威力1、射程49で放つ。さてどう出るか。
「ちっ、鬱陶しいな。」
そう言うと今度はシールドを展開しながらビル影へ隠れていった。ま、そうなると次の手は屋上からの奇襲、または屋内からの奇襲のどちらかだな。
さっきの現状を見るに風間さんはシュータートリガーを入れてないだろう。入れてるならスパイダーごとこちらを撃てばいいだけだしな。
つまり風間さんのトリガー編成は
メイン
スコーピオン
シールド
カメレオン
?
サブ
スコーピオン
シールド
?
?
こんな所か、?の部分も実際はトリオン量の関係で入れてない可能性もあるしな。
ま、あるとしたらグラスホッパーぐらいだろうがそれもないな。あるなら尚更さっきの状態でスパイダーを無視して上から奇襲をかければ良かったんだ。
「なら、俺が今とるべき手は一つだな。」
そして俺は風間さんが回り込んだ側のビルの前に立ちメテオラでビルを崩しにかかる。さて、風間さんがどうくるか。
「やるな、この奇襲も読んでいたのか?」
そう言いながらビルの屋上から瓦礫を蹴りつつ風間さんがこちらに向かってくる。読んでいたと言うよりはどちらにしても最善の方法を取っただけなんですけどね。ビルの中にいたらこれで最悪ゲームオーバーだし。
「さぁ、どうでしょう?」
俺はレイガストを構えブレードモードにシフトする。メインには弧月を持ち風間さんを迎え撃つ。
撃ち合いが始まると予想以上に風間さんの打ち込みが速い。しかも無駄な大振りをせず小さく纏めてきている。
「ぐっ、流石ですね風間さん。正直ここまで速いとは予想してませんでしたよっ、」
「俺からしたらお前の方がよっぽど予想外だがな。攻撃に転じてこないとはいえ俺の剣を全て捌いているわけだしな。」
俺の独り言のように呟いた言葉に風間さんがかえしてくる。攻撃に転じないんじゃなくて転じられないんだよ、まじで速いぞこの人。
仕方ない、だったら計画変更だ。この一手でひっくり返す、ていうか決める。
「げっ、やべっ!」
そして俺はわざと体制を崩し路地の方へと倒れ込む。
「よくやったが俺の勝ちだな、比企谷。」
そんな隙を風間さんが見逃すわけもなく少し、ほんの少しだけ攻撃が大振りになった。当然その瞬間を俺も見逃すわけがない。
「それはこっちのセリフですよ。スラスターon!」
その瞬間にレイガストのスラスターで無理やり体制を立て直しその勢いで風間さんの右腕を切り落とす。
しかし風間さんも右腕を切り落とされながらも残った反対側の腕で俺の右足を切り落とす。損害的にはこちらの方が大きいがこれで充分だ!
「くっそ、メテオラ!」
そう言って俺は後方に少し飛び退きメテオラを風間さんの足元に放ち爆風をあげた。
お互いにお互いの姿が見えなくなるが少しして風間さんが突っ込んでくる。片足のない俺をこのままほっておくとまたスパイダーを貼られ面倒だと考えて今落としに来たか。
でも、予想通りだ。
「焦りましたね、風間さん。俺の勝ちです。」
その瞬間爆発がおこり風間さんはベイルアウトした。
『1本目、勝者比企谷八幡』
が、残念ながら10本の結果は3対7で俺の負けだった。最終的には全ての手を使い切り地力での勝負になることが多く少しずつ削られて負けた感じだ。
「最初のはしてやられたな、まさかあそこまで計画のうちだったのか?」
「まぁそうですね、一番信用していたのは俺よりも風間さんが隙を見せた敵を立て直す時間を与えるような人じゃないってことですけどね。」
「なるほどな、つまり一瞬隙を見せたところから計画通りだったということか。」
「性格にはカメレオン無しでの1対1に持っていくことが目的だったのでそういう意味では最初からですかね。カメレオンに関しては俺も入れてたので恐らくは風間さんも入れてるだろうと思っただけですが。」
最初の試合、メテオラを足元に撃ち込んだ後で発生した爆風に隠れその隙に威力100のメテオラを合成したスパイダーを足元に3本張っていたのだ。爆風で見え辛くさらにまた俺が何かをする前に、と焦る風間さんは仕留めるためにこちらに走りそのままトラップに引っかかった。という形だ。
「完璧にコントロールされていた訳か、全くA級失格だな。」
「普通は、というかSAOのトッププレイヤー相手にまず勝ち越す時点で俺からしたら化け物なんですけどね...」
周りを見るとちょうど他の試合も終わったらしく、アスナと米屋は4対6で米屋。和人とカゲさんに至っては1対9でカゲさんだ、どんだけ強いんだよあの人。
「まぁでもやるからには目標はとりあえず風間さんに勝ち越しですね。その後はA級1位でも目指しますよ。」
「お前達ならA級にはすぐ上がれるだろう。何より俺はお前が気に入ったぞ比企谷。なんなら俺の隊にスカウトしたいぐらいだ。」
「嬉しいお誘いですが俺が隊を組む奴らはもうある程度決めているのですいません。」
風間さんの誘いはとても嬉しいが俺は目的の為に隊を組むやつは和人と話して決めている。あ、和人とは組まないから。同じ隊だと動きにくい場面も出るだろうと話し合ったからな。
「...今ならオペレーターに三上も付いてくるぞ。」
「とんでもない誘い方するのやめてくださいよ、ちょっと心が揺らいじゃったじゃないですか...。ていうか風間さんもそういう冗談言うんですね。」
歌歩かぁ...ならそれも悪くないな、とか思っちゃったよ馬鹿野郎!別に歌歩がどうとかってより知り合いがいるってのが魅力的だ。基本ボッチには知らない奴のところにぶち込まれるのは地獄だからな。
「俺はそんなに堅物じゃないぞ。木崎や諏訪といる時はさらに酷いかもしれん。」
そんな風間さんも見てみたいな、と思いつつカゲさんに首根っこ掴まれてブースに引きずられていった。
結果は4対6だった。カゲさん強いというか自由すぎる。
その後もバカ2人やレイジさん、小南たちと対戦しその日を終えた。もうとにかく疲れた。明日から学校ってのが欝になるわ...
実は八幡まだ本気というか実際の戦い方は出来てなかったりします。
理由はそもそも風間さん相手だと相性が悪いからですね。