やはり俺が人助けをするのは間違っている 作:雪だるまぱないの
とは言っても2〜3話ぐらいで終わりそうです。
「おい、ハチ。まずは俺とやるぞ、とりあえず10本な。」
「ハッチその次俺なー!」
「んじゃ槍バカの次俺な!」
え?俺がどこにいるかって?
ただ今ランク戦ブースで訓練の真っ只中ですよ。
ほんとなんでこんなことになったかなぁ...
昨晩
「いらっしゃーい、って忍田さんかよ。今日はやけにボーダーのヤツらが来るな。なんかあんのか?」
「おうカゲ、てか俺予約してたんだけど?それにボーダーのヤツらそんなにいんの?」
この人は影浦雅人、A級部隊影浦隊の隊長で実家がお好み焼き屋のボーダーNo4アタッカー。慶さんが言うには素行の悪さに目を瞑ればかなりの実力者らしい。てか素行悪いのにNo4って相当だな。
「あ、こいつらが俺が言ってた期待の大型新人な。」
慶さんが紹介しみな各々に自己紹介をする。カゲさんはおう、よろしく。とだけいい席に案内する。と、そこには
「あれ?ハッチじゃん!」
「え、なに?お前らも来たの?」
「あ、比企谷くんこんばんは。」
「ちょっと今日ボーダーの人多すぎない?」
「あ、小町ちゃんと直葉ちゃんもいる!」
「あ!忍田さんもいるじゃん!なに?今日は奢り?」
「もしかしてその子たちが期待の新人か?」
「太刀川、お前こんなところに来てレポートは大丈夫なんだろうな?」
「え?あの子達が期待の新人の子なの?ちょっと詳しく教えてよ東さん?」
上から米屋、出水、那須、熊谷、日浦、小南、東さん、風間さん、加古さんがいる。ほんとにボーダーだらけなんだけど。なんなら何人かは初対面だよ。
「風間さん、レポートのことは今はいいだろー。それより風間さんと東さんに紹介したかったんだよこいつらのこと。」
「えー、私にはしないの?太刀川くん?」
「だって加古はKの女子しか興味ないだろ?アスナもシノンもKじゃないからな。」
「あら残念、じゃあそこの男の子のどちらかと結婚したらイニシャルはKになるかしら?」
と、なんかとんでもない発言を加古さんがすると和人とアスナの顔が真っ赤になった。ほんとリア充死ねよ。
後で聞いた話だが加古さんは自らの隊員は全員イニシャルKで統一したいらしい。よくわからんがまぁなにかしらこだわりがあるんだろう。
「比企谷兄妹と桐ヶ谷兄妹は知っているがその2人は?」
「お、風間は4人も知ってるのか、俺が知ってるのは朝田さんぐらいだな。」
どうやら風間さんは俺達のことを覚えていたらしい。知っていると言っても小学校の時に若干関わっただけなのによく覚えてたな。
「お、なら話が早い。実は東さんと風間さんにはこいつらの師匠になってもらいたいんだ。」
は?初耳だぞ?弟子になる立場に話もしないで師匠決めんのかよこの人は、ほんとに何考えてんだか。
「あ、それならレイジさんも呼んであげるわよ!あの人全トリガー一式使えるし。」
「お!そりゃ助かるな!レイジさんならいろんな方向から教えてくれそうだ。」
また知らない人が増えた。レイジさんって人はオールラウンダー的な立ち位置なのか。
「それで朝田さんはスナイパーだからとりあえずいいとして他の3人はメインは何で行くつもりなんだい?」
「俺はメインは弧月でサブにレイガストです。」
「俺はメイン、サブにスコーピオンですね。」
「私は...実はまだ迷ってて...」
俺、和人、アスナの順に答える。どうやらアスナはまだ決まりきっていないらしい。
すると東さんが少し俺達を眺め質問を投げかける。
「えっと、アスナさんは何か武道を習っていたのかな?比企谷くんと桐ヶ谷くんもそうだが常に何かを警戒している様な佇まいだからちょっと気になってね。」
東さんの言葉に3人は驚いた、立ち方一つでそこまで予想できるもんなのか。実際警戒していたのは最早クセのようなものなんだが東さんは観察力がとんでもないのか、それともサイドエフェクトか?
「あー、それは俺から話します。ついでに皆にも聞いてほしい。まぁ何人かは知ってると思うが俺達はSAOサバイバーだ。仮入隊の日にあそこまで高い成績を出せたのはSAOの中で2年間戦い続けていたから...だ。だからあそこまでの動きはできるし多分ボーダーにいる人達よりも戦闘経験はある、と思う。」
それを聞きみんなはそれぞれの表情を見せる。米屋と出水、日浦は驚き、那須と熊谷は憐れみ...いや、悲しんでいるのか?加古さん、風間さん、東さんは納得した表情を見せていた。え?小南?よく分かんないって顔してますよ。ほんとお嬢様(笑)。
「それで悩んでいる理由はボーダーの中にSAOの時に自分が使っていた武器に近いものがないから、かな?」
「はい、そうなんです。八幡くんやキリト、いえ、和人くんはそれなりに近いものを選んでいますが私は刺突武器を使っていたのであまりそれに近いものがなくて...それでも一番近いという理由で槍弧月を使ったんですがやっぱり刀身の長さも重さも違ったので思ったようにはいかなくて...」
アスナがそう言うと和人を含め仮入隊の日アスナの記録を見ていたヤツらは全員引いていた。そりゃ慣れないトリガー使って1.9秒出してれば引くよな。和人なんて近いもん使ってアスナに負けてんのに。
と、その時槍バカ改め米屋が発言する。
「アーちゃん知らねーの?槍弧月なら持ち手と刀身の長さいじれるぜ?」
「え?そうなの?っていうかアーちゃんはちょっと...」
「そーそー、じゃねーと狭い場所で不利だからな槍って。」
また米屋が変なあだ名つけた、こいつほんとにアルゴなんじゃね?とマジで思う。
「まぁアスナさんはボーダーに入ったばかりだからその辺のことはまだ詳しくは知らないだろう。と、言うことで米屋、お前がアスナさんを弟子にしてやれよ。」
「え?俺?俺は全然構わないっすけど...」
と、東さんに提案され米屋はゆっくりと和人の方を見る。と和人は「アスナにちょっかいかけたら殺す。」と言わんばかりってか今言ったなこいつ。
「あ、米屋くんがよければその...お願いします」
「おっけーおっけー!俺的には槍使いが増えるのは嬉しいことだしな!」
まぁ、アスナがいいなら...と言って和人も引き下がる。お前アスナのこと好きすぎだろ。直葉がヤキモチ妬いてるぞ。
ついでに槍弧月は誰も使ってないぶん対策も取られにくく初見には強いというメリットもある。実際米屋に教えてもらうのが一番いいとは思うな。
「ところで比企谷、なんでレイガストと弧月なんだ?その組み合わせを使っているやつは今ボーダー内には誰もいないぞ?」
「あー、これが一番SAOの時のスタイルに近いんでこれにしたんですよ。欲を言えば弧月よりもう少し短いダガースタイルの方がいいんですけどね。」
「なるほどな、弧月についてはA級にあがれば開発室に自前のトリガー改造を頼めるからその時にしてみればどうだ?」
なるほど、A級にはそんな特典もつくのか。こりゃますますA級に上がりたくなったな。
「よし、じゃあ明日は休みだしランク戦ブースでとことん修行してみるか。みんなはどうだ?」
東さんがそう提案するとみんなOKと答え那須と熊谷、日浦もそれに参加したいといい小南もレイジさん連れてくると言って明日の予定がたった。
「なら今日は俺がみんなの分も奢ろう、こいつらの面倒を見てくれる臨時収入とでも思ってくれ!」
真史さんがそう言うと太っ腹ー!とかさすがイケメンは言うことが違うぜー!とかなら私一番高いの食べよ!とか聞こえてくる。ほんとにお前はお嬢様なのか気になってきたわ...
そして無事明日の訓練を待つだけとなった。
はずだったが、その後その話を聞いていたカゲさんがやり合うなら俺も混ぜろと参加し、なら私もやるーと加古さんも参加、ついでに米屋が無理やり三輪を引っ張ってきて三輪も参加という流れだ。
ほんとどんだけランク戦やるんだよ俺。おかげでだいぶポイント稼げそうだけど。
と思っていると風間さんがこちらに近づいてくる。え?なに、なんか始まんの?
「影浦、悪いが最初は俺にやらせてくれ。比企谷の実力を確かめたい。」
「あー、まぁいいか。なら俺はカズとやるか、おい、10本やるぞ。」
え?俺の初戦の相手風間さん?おいおいいきなりボーダー2位アタッカーかよ。
チラッと和人の方を見るとすでにカゲさんに引きずられてブースに入っていた。
「なら俺はアーちゃんに槍弧月教えとくかー。アーちゃんブース入ろうぜー。」
と米屋もアスナとブースに消えていった。
んー、こうなると風間さんとやるしかないのか。まぁ俺の実力がどこまで通用するかも試したかったしちょうどいいか。
「はい、どこまで通用するか分かりませんが、まぁどうやっても手は抜けそうにないんで全力でやりますよ風間さん。」
気付いたらUA10000、お気に入り100突破してました!
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