ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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出来たので投稿。

前回のあらすじ

覇気の大切さを再確認した。

以上!


166 第八十六話 突風

ここまで、頭の中で状況の整理をしながら、次々に襲いかかって来る海兵をなぎ倒す。

 

敵を殴っては避け、蹴っては跳ね返す。

 

一対一の戦法を同時展開して繰り返し行う。

 

 

 

敵の位置を頭で計算しながら戦っているせいか、頭が痛い。

 

幸いにして、手こずる様な海兵は出て来ず、順調に倒していた。様に思えるが俺を囲む海

 

兵の数は一向に減らない。

 

ここに来て、敵の数の暴力と言う力が俺を襲う。

 

倒しても倒しても負傷者を戦闘から外し、未戦闘員が現れる。

 

対して俺は回復も交代もなし、どんどんと体力が消耗している一方だ。

 

どちらが優勢かは明らか。

 

そろそろ、頃合いかな?

 

俺の目的は敵の足止め、ある程度時間を稼いだら、俺も逃げなくてはならない。

 

俺が逃走を考えたその時だった。

 

 

 

突風が吹いた。

方向は中央広場から港に向けて、つまり俺にとって追い風だ。

 

突風は思いもよらない強さを発揮し、海兵の陣形を崩した。

 

チャンスとばかりに俺は、風に乗って走る。

 

 

 

少し行くとゾロが女海兵と口喧嘩をしているのを発見したが、俺が声を掛けるよりも早く、突風を真に受けた。

 

俺がたどり着くと、ゾロは突風を真に受けながらも踏ん張っていた。

 

「ゾロ!チャンスだ、行くぞ!!」

 

「は?うおおおおお!!!??」

 

すれ違いざまにゾロの背中を押して、走る様に促す。

 

するとゾロは突風に負けて吹き飛ばされて行ったものの、どうにか体制を立て直した。

 

「ふざけんなよ、ジーク!!」

 

並走するためにゾロに追いつくいた時に頂いた一言。

 

「怒るのは後、今は足を動かせ!」

 

逃げるのが先だと誤魔化す。

 

「ルフィとサンジはどうした?」

 

「あの女の相手をする為に先に行かせた!」

 

「そうか・・・っとルフィとサンジがいたぞ」

 

前方に見えたのは建物を頼りに立ち上がろうとするサンジ。

 

頭を抑えつけられ身動きが取れないルフィ。

 

ルフィを押さえつけ、拘束している煙草を咥えた男。

あれがこの街を仕切る大佐なのだろう。

 

その後ろにマントを纏った謎の人物が立っている。

 

「うわぁ!!?」

 

「グズグズすんな!」

 

突風によって拘束から解き放たれたルフィをゾロが回収しながら、この場を走り去る。

 

「何だ!?一体なんなんだ!!?」

 

ルフィは何が何だか分かっていないようだが、とにかく走る。

 

この島に閉じ込められないように。

 

 

 

 

 

 ルフィ達を逃してしまったスモーカーは、逃す原因を作った男に質問を投げつけた。

 

「なぜ、あの男に手を貸す!!ドラゴン!!?」

 

問いかけられた男、ドラゴンはこう答えた。

 

「男の船出を邪魔する理由が何処にある」

 




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