ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~ 作:与麻奴良 カクヤ
ごめんなさい。
「他いくわよ」
とナミが俺に言って別な店に連れて行かれる。
「なぁ、俺もそろそろ買い物がしたいんだが?」
「なぁに?可愛い女の子を一人残して何処か行こうっての?」
怖い怖い怖い怖い。
瞳に怪しい光が籠ってるよ、この女。
「分かったら、次のお店に行きましょう」
「……はぁ、分かったよ。付き合えばいんだろ!?」
ってかサンジだったらこんな役目、喜んでやるぞ。
何で俺なんだよ?
次にナミが入った店はさっきとは違い庶民的な服店、そこで次々と俺に服を持たせてくる。
服だからいいものの、もう腕が限界だぞ。
幾ら買うつもりだ。
「これ下さい」
「これ全部!?お金あんだろうね!?」
「失礼ね、あるわよ」
さっきの高級服店と違って物凄い金額になることはないだろうがそれでも、量が多すぎじゃないですか!?
これから先、島に何時寄れるか分からない状況になるので、着回しの為に服を多めに買うのは分かりますよ。
でも、この量はない。
このお店の一週間の売り上げと同じくらいありそうで、店のおばちゃんが物凄い笑顔だ。
またよろしくねーと手を振るおばちゃんに見送られて、手ぶらのナミと買った服を持たされた俺がお店を出た時だった。
「ん?」
「どうかしたのか?自分の荷物を自分で持って、俺を解放する気にでもなったか?」
「そんな事ないわ。それよりも、空気が変わった……」
「空気が!?」
お店に入った時と変わりはないと思う。
しかしナミは何か感じ取ったのかお店に戻り、おばちゃんにビニールを貰った。
ナミの歩くペースが心なしか速い気がする。
何をそんなに急いでいるんだ?
「なぁ?何でそんなに早足なんだよ?」
「気圧が異常に落ちていくのよ。早く船に戻った方が無難かも」
ッ!!気圧が落ちていた事をお店から出た時に身体で感じとっていたのか!!?
これがグランドラインでも通用するなら……!!
後はあれが手に入るといいんだがな。
丁度その時、刀を三本ぶら下げたゾロと大きな魚を担いだウソップとサンジにバッタリ出くわした。
「それで……あいつは?」
「死刑台を見るって言ってたわよね?」
「死刑台のある広場ってここじゃねぇか?」
「気のせいか?騒ぎが起こっているんだが……まさかな」
全員で騒ぎの起こっている方向即ち、死刑台を見ると……
「「「「「な!!?何であいつが死刑台に!!!!!」」」」」
我らが船長が死刑台の上で首枷をはめられ、身動きが取れない姿があった。
何でルフィが死刑されそうになってんだよ!!!?
誤字、死刑台を処刑台と書いてありました。
見つけれて良かった。