ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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152 第七十四話 ネズミの手柄

 イーストブルーにある海軍基地第十六支部の一番高い部屋。即ち、基地長のネズミ大佐の部屋だ。

 

八年前からアーロンから賄賂を受け取り、アーロンの情報を操作してうまい汁を取り続けていたがそれも突然、今日で終わってしまった。

突然現れた海賊達がアーロン一味を倒してしまい、ならばと手柄を横取りしようとするも逆にボコボコにされる始末。

 

彼はこの怒りを如何にか治めようと本部に連絡を入れていた。

 

「いいな、そいつは凶悪な海賊だ!!生死問わず、全世界の指名手配犯にしてくれ!!!」

 

あのアーロンを討った麦わら帽子を被ったルフィとか言うガキを本部に指名手配犯の要請をしたネズミ大佐はそれでも怒りが治まらなかった。

 

俺の顔を殴ったあの銀髪の女、奴も絶対に許さん!!

 

「それと更に大佐である私に暴力を振った仲間の写真も追加しておく!!そちらもよろしく願う!!」

 

後悔してももう遅いぞ。

 

 

この日、彼が報告したことで海軍本部で急速に会議が行われた。

元帥と大将、中将の一部で問題視されていた人物の消息がつかめたからだ。

 

 

 

 

 

 場面は変わりジーク視点。

 

 

俺達がアーロン一味を倒してから三日が経った。

未だ島中を上げた祭りは収まらない。

 

あの後、島のドクターにゾロの傷を見てもらい、ちゃんとした治療をしてもらったゾロは

既に動ける様になっており、町のどこかで酒をのんでいる。

普通なら全治二年、もう動ける様になったのは人間離れした回復力のお陰。

因みにドクターに一度縫ってあった跡が綺麗だと褒められた。

それで船医でないと知ったら更に驚かれた。

もう、治療の技術をこれ以上伸ばさざるおえない状況に会いたくない。

早く船医が欲しい。

 

兎も角、今夜も宴は続く。

ルフィは食べ物を求めて島中を走り回り、ゾロは食事をし酒を飲み寝る。

サンジは島の女性に声を掛けて、ウソップが歌う。

そんな感じだったらしい。

 

俺は宴を少し覗いた後はずっとメリー号に残っていた。

はしゃいだ雰囲気が苦手、だからではない。

アーロン一味と戦っている間は仕方なかったにしても、何時間も何時間も船に誰一人として残っていないのは海賊に限らず船で旅をする者には有り得ない。

航海士が仲間になって宴の間に船が盗まれました。では冗談じゃない。

よって俺が船に残って船番をしていた。

 

途中で誰か交代してくれると思ったら誰も来なかった。

後で文句言ってやる。

 

しかしただ待っていただけでない。

一人の時にしかできない事をやっていた。

あの機械を触っていたのだ。

 

 


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