ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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151 第七十三話 アーロンパークの終わり

無茶をしたゾロの応急処置をしている最中だった。

 

声が聞こえた。

 

 

「おれは剣術を使えねぇんだ!!」

 

ゾロのこと

 

「航海術も持ってねぇ!!」

 

ナミのこと

 

「料理もできねぇし!!」

 

サンジのこと

 

「ウソもつけねぇッ!!」

 

ウソップのこと

 

「色んな知識も持ってねぇ!!」

 

俺のこと

 

「おれは助けてもらわないと生きていけない自信がある!!」

 

 

それはそうだ。

俺も一人でこの海を生きていくことはできない。

 

 

 

ならルフィのできる事は?

 

「お前に勝てる!!」

 

この船でルフィができること、それはアーロンに勝てること。

 

 

俺にはゾロほど剣術を使えないし、ナミほど航海術も持ってない、サンジほど料理もできない、ウソップほど面白いウソもつけない。

俺に出来る事はなんだ?

ルフィが言ったように色んな知識を持っていることか!?

どれも中途半端な知識ばかりな俺にそう言われる筋合いはあるのか?

 

自信が持てるモノが欲しい。

 

ルフィと旅をして自信が持てるモノを探そう。

 

俺の夢を叶える為だけの旅に新たな目的が出来た瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

崩壊の音がする。

ルフィの攻撃によってアーロンパークが崩れ落ちる音だ。

 

「ヴッ!」

 

降ってくるガレキの破片の一つが隣で眠っていたゾロに落ち、たたき起こした。

俺はアーロンパーク内を覗くとガレキの山のてっぺんにルフィが這い出るのを見た。

 

「ルフィが勝ったみたいだな」

「やっと終わったな。これでグランドラインを目指せるぜ」

 

俺達の船にナミが正式な仲間になった時だった。

 

「さて、中に入るか?」

「そうだな、いつまでも此処にいちゃしょうがねぇ」

 

中に入ると海軍の見た顔が居た。

 

あれは確か、ナミのお金を横取りした買収済みの海兵だったけ?

アーロンを倒した手柄を横取りするつもりだ。

 

「海兵がそんな事するな!!」

 

そんなことさせるかよ!と後ろから偉そうな奴を蹴り飛ばす。

 

今回の戦いで、ほとんど役立たずだった俺は最後くらいは仕事をしようと一人で海兵を叩きのめそうとしたのだが、いつの間にかルフィ、ゾロ、サンジ、ウソップも参戦しあっという間に一網打尽にした。

 

最後に一番被害を受けたナミが大佐の頬をぶっ叩き、金品を返してもらえるように強迫した。

 

海兵はルフィに「復習してやる!!」と捨て台詞とやらを吐き、泳いで逃げて行った。

 

海軍第十六支部のネズミ大佐、か……。

ご丁寧に支部と名前まで教えてくれるとは………。

数日後、あいつ等が海軍から追い出されてなければいいけどな。

 

さて、ゾロを村の医者まで連れて行こう。


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