ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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146 第六十九話 良い流れから反転し・・・

ルフィに手を捕まれて自傷行為を辞めたナミはルフィを

 

「何よ……何も知らない癖に!」

 

罵って、

 

「あんたには関係ないから出てけって!!」

 

地面に座り込んで手で砂を掴んでルフィにかける。

 

「言ったでしょ!!」

 

罵って、

 

「………………!!」

 

最後に………

 

「ルフィ…………助けて…」

 

八年間で初めて助けを求めた。

 

ルフィは麦わら帽子をナミに被せて息を大きく吸い込んで…

 

「当たり前だああぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

船長の声が響く。

 

俺達は仲間だ。ただ助けを求めれば船長であるルフィは必ず手を差し伸べる。

それが仲間って者だろ?

 

「いくぞ!!」

「「「「オオ!!!」」」」

 

と言いたい所だが、傷ついた仲間を一人で残させるわけにもいかない。

アーロンパークに殴り込みに行くのはルフィ達四人に任せ、俺は此処に残った。

ウソップが何か文句を言っていたが知るか。

 

 

俺はナミと共に一先ず、ナミの家に向かった。

 

「包帯あるか?あいつら、ケガが多すぎて使い切ちゃってさ」

「……………そこのタンスの上からの二番目……」

「ありがとうよ」

 

えっと、ここかな?

おっ、結構あるな。

半分くらい借りておこう。使わなかったら返せばいい。

 

ナミの手当てを始めると黙ったままだったナミが涙を流しながら感謝を言った。

 

「……ごめんね、色々なこと言っちゃって」

「別に気にしてないよ、辛かったんだろ?感情が爆発するのも分かる」

「ルフィ…アーロンに勝てるかな?」

「勝てる………信じろ、仲間だろ?それにいざとなったら俺がどうにかする」

 

一瞬の静止の後、笑声が鳴った。

 

「あッはははは、あんたがルフィよりも強いって言いたいの?」

「単純な力比べだと負ける。でも、能力ってのは使い方次第でどうとでもなる。アーロンくらい戦えないと生きて行かなかったからな…」

「どういう事?」

 

俺の出身地を言うかどうか迷った。

結局は曖昧にして答えた。

 

「グランドラインさ」

「・・・っ!!ジーク?あんた何者なの?」

 

不穏な空気が感じられる。

 

「思い出したわ。何年か前に新聞で読んだことがあるのよ。特に名のある海賊を打ち取った訳でもないにもかかわらず初頭で五千万ベリーの賞金がかけられた『月銀』ジーク・クリューギュロス!!」

 

イーストブルーには手配書が出回っていないと思ったんだがな。

まさか新聞で思いつかれるとは・・・。

 

「それだけの金額ならアーロンを倒すなんて簡単なはずだわ!!ウソップの時は手加減していたみたいだけれど・・・グランドラインの海賊が何でイーストブルーなんかにいるわけ!!?」




どうしてこんな展開になったのだろうか?

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