ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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144 第六十七話 フラフラと散歩

とりあえずフラフラ歩いているルフィに俺は少し聞いてみた。

 

「なぁルフィ?」

「何だ?」

「ホントに聞かなくても良かったのか?何なら俺が……」

「興味が無いからいいよ。別に聞いたってナミはナミだ。俺は諦めねぇよ」

「…そうだな。お前ならそう言うと思ったよ」

 

ルフィは一度決めたら誰が何を言おうと考えを曲げないって改めて思い知らされた。

あともう一つ聞いてみた。

 

「どうしたらナミを仲間に連れ戻せると思う?」

「急に何だ?そんなもんアーロンって奴をぶっ飛ばせば済む話だろ?」

「………まぁ、そうするのが手っ取り早く片付くのか?」

「おれに聞かれても知るか!?そう言った事はお前が考えてくれ」

 

考えてくれって言われても俺は参謀でもないんだが………。

 

「ジークはウチの船の副船長なんだし」

「……え!?」

 

初耳なんですけど!!?

俺が、副船長!?そんな器あるわけないでしょ。

まだゾロの方が良いに決まって…あれ?ゾロも器が大きい事を時々言うが基本的に戦闘狂。

俺の方が副船長には持って来いなのか?知名度的にもバランス的にも。

とにかくそれは後で決めるとして、今はナミだ。

 

「なぁジーク。あれ見ろよ!」

「ん?……海軍?」

 

ルフィに声をかけられて現実に戻った俺はルフィが指を指している方向をみた。

ゲンゾウさんに海軍の隊列だ。

ルフィは指名手配にはなっていないが海賊だから海軍を見つけたらそりゃ焦るよな。

 

「……なんであのおっさん、頭に風車さしてんだ!?」

 

海軍じゃなくてゲンゾウさんの帽子に刺さっている風車の方かい!!

確かに気になるけどさ。

もしかして、ルフィなら海軍の中将や大将、四皇や王下七武海の前でもこんな態度でいそうだ。

そう言えばゲンゾウさんって何で風車なんか帽子に差してるんだろうか?

 

その時、海軍の隊列が消えて行った方向から怒声が聞こえる。

 

「どうする、見に行くか?」

「いや、いい。おっここ良いな」

 

俺が見に行ってみるかと聞くとルフィはやんわりと拒否、それでも少しは気になるらしく近くのヤシの木にもたれ座った。

俺も仕方なく腰を下ろして行き先を見守る。

 

怒声は次第に大きくなっていき遂に銃声が聞こえた。

 

「おい、どうした!?裏で何があった!?」

「まさか!!?海軍が撃ったのか!?」

 

わらわらと村人が集まってくる中、慌てた様子のナミとゲンゾウさんの姿が見えた。

 

「おっ。おいナミどうした?何か手伝うか?」

 

ルフィがナミを見つけて陽気に話しかける

ルフィと一緒に俺も人だかりに近づき中心の様子を見た。

 


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