ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~ 作:与麻奴良 カクヤ
ルフィがご飯を食べたいとのことで村唯一の食事処『MESHI』に入ってご飯を食べる事にした。
店名がめしってそのまんまかよ。
しかし久々にまともな食事にありつける。
今まで時間がなかったり村人がいなかったりそもそも無人島だったりでルフィと出逢ってから初めてのまともな食事だ。
しっかり食べとかないとな。
「何!?仲間を!?」
「うるさい。」
「おっと、すまねぇ。それで仲間と船か」
「ああ、そうなんだ」
「そりゃ、大冒険だな」
今までの経緯っていうか俺達が海賊の仲間と船を求めていることをウソップに話すと彼は興奮気味になった。
うるさいので少し注意すると直ぐに謝ってきた。
だがまだ興奮気味だ。
小さな村で海賊ごっこをしている彼は歳も近い俺達に興味があるのかもな。
肝心な船の事だがウソップは心当たりがあるらしい。
「まぁ、大帆船って訳にはいかないが船があるとしたらこの村ではあそこだけだ。」
「あそこ?」
「この村に場違いな大富豪の屋敷が一軒だけ立ってる。その主だ。主ってもまだいたいけな少女だが病弱で寝たっきりの少女だ。」
「え!?どうしてそんな娘がでっかい屋敷の主なの?」
「考えたらそれくら分かるだろ?聞くのは失礼だと思う」
そんな娘が大富豪の当主になるには自分からお金を増やすことと親の遺産くらいだ。
今回の場合は後者であると思う。
ナミは頭が良いからそれくらい考えれば分かるはずだ。
「おばさん!肉追加!!」
「おれも酒!!」
「てめぇら話聞いてか!!?」
飲食しか脳がないルフィとゾロとは違って。
お金足りるかな?
この後買い出しもあるのに。
お金は有限なんだよ・・・。
「こいつらはほおって置いてくれ俺とナミが話は聞いてるから」
「そ、そうなのか?もう一年前になるのか?…………かわいそうに両親を病気で失っなっちまったんだ。残ったのはでっかい屋敷と十数人の執事、莫大な遺産だけ。どんなに贅沢できるお金があってもこんな不幸なことはない」
俺が語るのはいいて言ったにも関わらず勝手に語った。
いくら船を持っていると言っても今の話を聞くと結論は決まっている。
「やめ」
「そうだな」
ナミが結論をだし俺が肯定した。
「この村では諦めましょう。また別の村を当たればいいわ」
この村では船を手に入れることは諦めた。
ルフィも物分かりがいいのかそれともちゃんと聞いていたのか
「そうだな急ぐ必要もねぇし肉もいっぱい食ったしな。沢山買い込んで行こう。」
「お前は肉を食えたから良いだけだろ」
「ところでお前ら。仲間を探しているって言ったよな?」
ウソップが聞いてきた。
「誰か心当たりがあるのか?」
「俺が船長になってやってもい良いぜ!!」
言われるでもない俺達は声を揃えて
「「「ごめんなさい」」」
「はえぇなおい!!」