ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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142 第六十五話 ウソップ生存?

道の真ん中で寝るルフィ、その隣に座っているゾロ、木に背中を預け座って煙草を吹かすサンジ、立ってこれからどうするか考えてる俺。

ヨサクとジョニーを見送った後、俺達は何かをするわけでもなく、ぼーっとしていた。

 

先ずはウソップの生死確認からかな?

ナミは海の底って言ってたけどそれじゃあどこだかわかりゃしない。

ジョニーにもう少し詳しく聞いておくべきだったな。

 

「オイ」

「ん?」

「あぁ!?」

 

不意にサンジが聞いてきた。

 

「ナミさんはホントにあの長っ鼻を殺してねぇのか?」

「確定的な証拠が無いから分からない。でも俺はナミはそんな事する奴じゃないと信じるよ」

「どうだかね。おれが一度小物ってハッパかけちまったから勢いで殺っちまったかもな」

 

あ!

俺がサンジを安心させる様に言ってやったのになんでそんな事言うんだよ!

 

「小物!?」

 

ほら、サンジが反応したよ。

どうしてこの二人は仲が悪いんだろうか?

知り合ってそんなに経って無いはずだが。

 

「おーい!お前らまだアーロンパークに……」

 

ウソップの声だ。

という事はナミはウソップを殺してなかったって事だな。

 

だが、俺がホッとしたものほんの一瞬。

走って来るウソップにサンジとゾロは気づかないまま

 

「ナミさんの胸のどこが小物だぁ!!」

「お前の頭はそう言う……」

「ふごぉ」

 

ゾロの発言に怒りのサンジが蹴りを繰り出し、ゾロが刀の鞘部分でガードをする。

停まれなかったウソップの顔がサンジとゾロの攻防の餌食になってしまった。

 

「え」

「う…」

 

青い顔の二人

白い目を向いて鼻から血を流しているウソップを見てサンジとゾロは言った。

 

「生きてたよ」

「いや、死んだぜこりゃ」

 

俺は呆れ顔で手荷物から応急箱を取り出した。

 

どうしてこうも、あいつらはケガが多いのだろうか?

どっかで早く船医を見つけないといけないかな。

俺には本格的な治療が出来ないからな。

 

消毒液と包帯を取り出しながら後で買い足して置かなきゃとも思った。

 

「ウソップゥ~~~!!!お前、これナミにやられたのか!!?」

 

あ!ルフィが起きた。

 

眠りが浅かったのか騒動の音で起きたルフィはピクピクと痙攣しているウソップの上半身を起こす。

そんなルフィに悪気もなくサンジが謝った。

 

「あぁ、すまん。それはこいつとおれが」

「お前だよ」

「だよ」

 

俺はゾロがチャッカリとサンジ一人のせいにするのを怒った。

 

「おぉ、ルフィ!来てたのか!?」

「あぁ」

「おれも来たぜ。よろしくな」

 

サンジがウソップに挨拶すると

 

「テメェ、いつか殺す!!」

 


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