ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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140 第六十三話 ウソップ死亡?報告

「ウソップ………そうだ!こんなところで油売ってる場合じゃねえ!!」

「ん?どうした!?」

 

ゾロが急いでこの場から移動を始めるとルフィが何があったのか尋ねてきた。

俺がそれに答える。

 

「ウソップがアーロンパークに連れて行かれたんだよ。速く行かないと殺さ…」

「殺されました!!」

 

今、なんて言った!!!?

 

俺の言葉が遮られて最悪の報告がここにきた。

 

「……出遅れです」

「ジョニー………」

 

ゾロが報告者の名前を呟く。

そこには、今走って来たのであろうジョニーが息を上げて立っていた。

 

「ウソップの兄貴は、もう殺されました!!!ナミの姉貴に!!!!」

「「「「「!!?」」」」」

 

ウソップがナミに殺されただと!!?

俺が一人で逃がしたのがいけなかったのか!?

 

「お前!!もういっぺん言ってみろ!!!ぶっ飛ばしてやるからな!!!」

「オイ!よせ。ジョニーは関係ないだろうが!!!」

 

ジョニーに突っかかるルフィをゾロが抑える。

 

「でたらめ言いやがって!!ナミがウソップを殺すわけねぇだろが!!!!俺達は仲間だぞ!!!」

「信じたくなきゃそうすればいい。でも俺はこの目で……」

 

ルフィとジョニーの言葉で俺はハッとした。

 

そうだよな。

ナミがウソップを殺すはずがない。俺達は仲間だ。

それにジョニーは「この目で」って言った。それは見ただけで、心臓が止まったのは実際には確認してない事になる。

それに俺はナミの過去を知っている。この村を助ける為に嫌いな海賊団に入ったナミに今更人を殺すなんて出来るはずがない。

それだと、嫌いな海賊と同じ事をしてしまうからだ。

 

「!」

 

相変わらずジョニーにルフィが突っかかている前に人が現れた。

 

「ナミ!!」

「誰が仲間だって?ルフィ」

 

ウソップ殺害?の容疑をかけられているナミだ。

ナミは俺の方を視線をチラチラと気にしながらルフィに言った。

 

「何しに来たの?」

 

ルフィはやっとジョニーを離し、大切な麦わら帽子を被りながら答える。

 

「何言ってんだ!お前は俺の仲間だろ?迎えに来た!!」

 

ハッキリと迷いなく言った。

ナミは

 

「大迷惑。“仲間”!?くだらない助け合いの集まりでしょ?」

 

ナミの奴、思ってもいない事を言いやがって!

お前の過去を全部ばらしてやろうか!!?ついでに貯金の事も!!

 

俺がゲンゾウさんから教えて貰ったことを今この場で言ってやろうかと思ったが、辞めた。

人には例え仲間であろうと知られたくない事が一つや二つ、あるモノだと俺は知っているからだ。

もし知られるとしても当事者の口から話すのが良いだろう。

 


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