ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~ 作:与麻奴良 カクヤ
夏休み終了まであと二日!!!
ジークらがナミを追ってバラティエを出港して数日後、コノミ諸島ココヤシ村付近。
アーロンパークは正面入口は魚人らしく海から出入りできるようになっており、入口から左右対称な建物。
アーロンが鮫の魚人なせいか、所どころにサメの頭が見える。
中央にそびえ立つ五階建ての建造物には三階部分にご丁寧に『ARLONG PARK』と描かれている。
子供の頃に行ったシャボンディパークのマルパクリだなこれは。
周りの建物の豪華さもオリジナルと全く比べ物にならない。
ジークはあの人の一言コメントに大いに同意すると船首付近でガタガタと震えている二人を見た。
「つ、……着きましたっ!」
「………ホントにナミはここにいんのかぁ?」
アーロンパークに近づくにつれて怖気づいてしまっているヨサクとウソップである。
ゾロは二人と向かい合う形で船の最先端部分に持たれ座っている。
「着きました…が、問題はこれからまず、ナミの姉貴が何処に船を着けたのかを……」
ジョニーの適切な行動予定にゾロが刀を鞘から少しだして口を出す。
「切り込むか?」
激しい動きはまだできないが日常生活に支障がない程に回復したゾロ——普通の人だったらそこまで回復するのに一ヶ月は掛かる——は怪我人とは思えない発言をした。
「何でそうなるんすか!!?」
「アホかテメェ!!まだ手掛かりも見つけて無いんだぞ!!!」
勢いよくゾロを批難するジョニーとウソップにワンテンポ遅れてジークも批難する。
「絶対安静だ、戦闘狂!!」
大怪我を追って
その後、そのまま本当に切り込みに行きそうだったゾロをジョニーとウソップが船室に入るためのドアに縄で括り付け、メリー号を探した。
「あった!」
双眼鏡で探していたウソップがメリー号を見つけた。
「見つけたぞ!ゴーイング・メリー号だ!!あんなところに停めてやがる」
見つかったメリー号は確かにおかしな所に停めてあった。
「おい!てめぇらどういうつもりだ!!縄をほどきやがれ!!!!!」
ゾロが叫ぶが三人は無視して話しを続ける。
海図を持ったジョニーが改めてメリー号の停泊地を割り出す。
「確かにおかしな場所に停まってあるすっね。ここにあるココヤシ村からずれている」
ジョニーの言葉にジークは情報を思い出す。
ナミの故郷はココヤシ村のはずだ。
普通なら村の残橋を使うはず、何か理由があって使えなかったのか?
「ほどけ!!」
思考の海に入ったジークはゾロの叫びが全く聞こえなかった。
どうだったかな?