ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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夏休み終了まであと四日


129 第五十四話 ナミの居場所

俺があの人からの贈り物を見ている時、外からヨサクが慌てて入ってきた。

 

「ジークのアニキ!!大変です!!」

「何だ、慌てて?ゾロの容態でも悪くなったのか!?」

 

俺がヨサクに聞くとゾロは安静にしているそうだ。

だったら慌てて何の用なんだ?

 

「ナミの姉貴の目的地が分かりました」

 

そうか、ナミが行くであろう場所が分かったのか。

海賊の所か?

 

「それが、進路を確認した所『アーロンパーク』に向かったみたいです!」

「アーロンパーク!?それは本当か!?根拠は何だ?」

 

アーロン、東の海(イーストブルー)で個人の戦闘力が最も強いと言われてる魚人の海賊だ。

 

「ナミの姉貴がアーロンの手配書をジッと見ていた時があったんです。そう言えば最近、アーロンが暴れったっつう情報を教えた直後に船と宝を持ってナミの姉貴は逃げ出しました。」

「なら、アーロンパークに行ってみるしかないかな?」

 

俺がアーロンパークに興味を持つとヨサクは反論に出た。

 

「アーロンって言ったら賞金が二千万のバケモノなんですよ!七武海のジンベイとも互角だったと言われる奴っすよ!!」

 

確かにアーロンは東の海(イーストブルー)の中では強い、でが

 

「何も、アーロンと戦うって決まった訳じゃないだろ。俺も戦わなくていい奴とは戦いたくない」

「おい、ジーク!!今すぐ引き返そう!!」

 

と、そこでウソップが船内に入って来た。

ゾロを見ながらジョニーに聞いたのだろう。

 

「でしょう、ウソップの兄貴!」

 

ウソップの意見に大賛成のヨサク。

 

「場所は厄介だがナミがそこにいるんだ、行くしかないだろ?ここで戻ったとしてもルフィがナミを気に入ってる、どの道同じだ」

 

俺の言葉にウソップ、ヨサク、ジョニーは三人で嘆く。

 

ナミは俺も気に入ってる。

性格はともかく、航海士としての技術は偉大なる航路(グランドライン)でも通用する。

ここで手放したら惜しい人材だ。

 

「よし、ヨサクとジョニー!二人の内、航海術を持ってるのはどっちだ?」

「あっしっす!」

 

俺が聞くとヨサクが答えた。

 

「ならヨサクは今すぐバラティエに引き返してルフィに目的地を伝えてくれ」

 

ヨサクに指示を出すよヨサクは聞いてきた。

 

「ジーク兄貴、小舟とかないですか?」

「………ないな」

 

しまった!ここは海の上だった。

そうなりゃ、もちろん

 

「泳いで行って来い!!」

「そんな無茶な!!!!」

 

嫌がるヨサクに提案する。

 

「帰って来たら俺を好きにしていいぞ」

「ジークの兄貴を好きに………って男じゃないですか!!!」

 

ちっ、騙されないか。

 

「報酬やるから行って来い!!」

 

問答無用で海に叩き落とした。

 


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