ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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*第一編 ジーク  *第一部 ただ何もしない 東の海 *第三章 シロップ村
76 第五話 現在必要なもの


俺達二隻の舟は次の島を目指して海を進む。

 

などあるはずもなく海を風任せに漂っている。

 

一応ナミが現在地は確認しているみたいだが。

 

「無謀だわ」

 

「何で?」

 

ナミも俺と同じ結論に至ったみたいだ。

 

「このままグランドラインに入る事よ」

 

「確かにな!果物はおっさんにたくさん貰ったけどやっぱり肉が無いとな」

 

前の島で遭ったガイモンさんの前で動物たちを狩る訳もいかず食糧の貯めは果物が多い。

 

俺が買った肉類は直ぐに食べられた。

 

もっと計画的になってもらいたい。何週間もあるわけではないので。

 

「食糧の事を言ってるわけじゃないの」

 

「このまま酒を飲めねえってのもな」

 

「いい加減飲食から離れろ!」

 

「まぁ、ナミも落ち着けって。こいつらに言っても無駄だから。言いたい事は俺が分かるよ。船だろ?」

 

飲食の事しか文句を言ってこないルフィとゾロだが二人の食べる量が異常なのもあるが俺達が乗っている舟はナミの方はバギーから奪ったのもあり小さいが船室があるのも。

 

一方こちらは男三人も乗ればかなり狭いと感じる小舟だ。

 

これでは食糧も満足に乗せれない。

 

「そうよ!グランドラインに入るなら海賊も当然増えるわ。強い船に乗ってね。船員の数にしても船の装備にしても全然足りない。とても無事ではいられない」

 

「ナミの言う通りだな。船員は追々ってこともあるが少ないすぎだもう一人、二人は必要かもな。船の設備は最だ。どんなに人が居てもいい船がないとグランドラインは渡れない。」

 

「で何するんだ?」

 

「準備をするのよ。ここから少し南に行くと村があるわ。とりあえずそこに行きましょう。しかっりした船が手に入るとベストなんだけど」

 

「肉を食うぞ!!」

 

「何処かに着いたらそれかルフィ。ま、俺も酒が飲めればいいが」

 

「こいつら私の話聞いてた?殴ってもいいかしら」

 

「俺もそろそろいいと思うぞ」

 

ふざけたこと言いながら俺達の進路は南にある村に決まった。

 

俺は考える。

 

ナミは肝心ことを忘れてないか?

 

船ってのは大体は買うものだ。

 

それも大金が必要になってくる。

 

バギーから宝を奪ったと言え一隻の船を買うとなればまだ足りない。

 

海賊だから奪えばいいと思われるがもしルフィがそうしたら俺はこの船を降りるだろう。

 

ルフィはそんな奴ではない事くらい短い付き合いだが分かる。

 

いざとなったら俺の財布からいくらか、………いや、かなり出さないといけなくなるかもな。

 

譲ってもらうのが一番だけど海賊に船を譲ろうって物好きがいるかどうが・・・。

 


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