ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

22 / 93
ワンピースがハリウッドで実写映画化することが決定したそうですね。
アニメの実写化はファンの期待を裏切ることが多いですがワンピースはそうなって欲しくないです。


93 第二十一話 依頼者登場まで

「ゾロ、助けたところで悪いがもう動けない。あいつらの相手、一人で頼めるか?」

 

ゾロが危なそうだったので無理矢理体を動かした俺は道の隅まで這いつくばってたどり着きゾロに言った。

 

「別にお前の助けを借りなくても一人で切り抜けれた」

 

酷いな。

仲間がピンチになっていたのを助けたのは誰だ!

しかしながら今までに能力を短時間でこんなに使ったのは初めてだけどこれからどうにかしないとな。

 

「…でも助けてもらったことには変わりはねぇ」

 

ゾロが呟いた一言はキチンと俺には聞こえていた。

 

「一刀流はあんまり得意じゃないんだけどな。こいつらの相手は任せておけ」

 

ゾロがそう言うと俺は安心して体力回復に入った。

ゾロは刀一本で二人の猛攻を受け流す。

それでも劣勢なのは変わりない。

三人の攻防の中崖の上に避難したウソップがゾロを援護しようとパチンコを構えて鉛玉を撃った。

 

「え!?」

 

ウソップは驚愕した。

ウソップが狙ったのは太った敵ブチの頭であるがそれが当たったのがゾロの左肩だった。

ウソップの放った玉が当たったことによりバランスを崩してしまい敵の攻撃を食らってしまうゾロ。

 

「味方を攻撃してどうすんのよ!」

 

ナミがウソップに慌てて言うが俺は今のはゾロがワザと当たった様に見えた。

 

「いや、今あいつ自分から当たりに行った様に…」

 

ウソップもゾロが自分から当たりに行った様に見えたとナミに言った。

 

「ウソップテメェ!!死にてぇのか!?」

 

ゾロが叫んだ。

 

俺はその一言で敵がウソップを狙わない様にしたのだと分かった。

ナミも分かってウソップにゾロの意図を伝えた。

ゾロはまだ劣勢、ケガのせいで更に不利に見えた。

 

刀一本で余裕がない癖にウソップを庇うとか大丈夫なのか?

せめてあと一本あれば違うのだろうが………。

 

ちらりと刀が落ちている場所をみる。

 

遠いな、這いつくばって行こうにも敵はまだジャンゴもいる。

せめてウソップかナミが取りに行ってくれれば。

 

そんな願いが届いたのかナミがゾロの刀を取りに動いた。

だがジャンゴも当然気付きナミの背中を斬った。

その時だった。

 

「あ………いや!!?これには…事情が………あってよ…………」

 

ジャンゴが驚き怯えて言い訳を始める。

ゾロを攻撃していた二人も顔を青ざめカタカタと震え始めた。

そんな敵の視線の先にいたのはクラハドールことクロだった。

他の海賊達もクロの登場により絶望を抱いた顔になる。

クロは喋り始める。

 

「もう、とっくに夜は明けて日は登り切っているのに中々計画が進まないと思ったら」

 

寝ているルフィ、肩を押さえているナミ、刀をもった状態のゾロ、頭から血を流しているウソップ、崖に寄りかかっている俺。

 

「何だ!!このザマは!!?」

 

クロは依頼者としての怒りを放った。




今更、昨日の更新ですが(前話)あれは記念ネタバレです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。