ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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85 第十四話 加勢

時は経ち夜の海岸に俺達とウソップは集まっていた。

 

「おれは噓つきだからよ。はなから信用されるわけがなかった。おれが甘かったんだ!」

 

「甘かったって言っても海賊は来ちゃうんでしょ?」

 

急に話し始めたウソップは自分が甘かったと叫ぶ。

そして決意した。

 

「でも、村の皆はまたいつもの平穏な毎日が来ると思ってる。だからおれはここで海賊を返り討ちにしてこの一件をウソにする。それが噓つきとしての通すべき筋ってもんだ!!!」

 

海賊と戦うと決意した。

 

そこで俺は気づいた。

ウソップの腕から血が出ている事に。

 

あの野郎、いつケガした。

放っておいたら傷口から腐るかもしれないんだぞ。

 

俺は持っていた荷物から緊急用救急箱を取り出し始めた。

 

「銃弾を腕にぶち込まれようと箒で追いかけまわされようと……。ここはおれが育った村だからよ!おれはこの村が大好きだ!!おれは皆を守りたい。わけわからんうちに皆を殺されてたまるか!!!」

 

ウソップは泣いて守りたいと言った。

そこまで言われたら俺達は

 

「とんだお人好しだぜ。子分引き離して一人出陣とは」

 

ゾロが

 

「よし、おれも加勢するぞ!」

 

ルフィが

 

「言っとくけどお金は私の物よ」

 

ナミが

 

「攻撃は苦手だけど村には足一歩入らせない防御には自身がある」

 

俺が

 

俺達全員がウソップの手伝いをすると言った。

 

「え…………?お前ら一緒に戦ってくれるのか?な、何で?」

 

「何で?って敵は大勢いるんだろ?」

 

「怖えって顔に書いてるぜ」

 

「一人で海賊団相手に戦える程強くないだろ?」

 

ルフィ、ゾロ、俺の順番で理由を言った。

 

ナミは何も言わないのかい!

 

「お、おれが怖がってるって?敵が大勢だろうが何だろうがおれは平気だ!なぜならおれは勇敢な海の戦士、キャプテン・ウソップだからだ!!」

 

足が震えてもまだ強がりを言う。

 

「見世物じゃないんだぜ!同情するなら帰れ!!」

 

「笑っちゃねぇだろ。立派だと思うから手かすんだ」

 

「同情なんかで命かけるか!」

 

ゾロとルフィが力強く言う。

 

「お、お前ら…」

 

ウソップは俺達の加勢をやっと受けた。

 

俺は消毒液を持ってウソップに近寄り

 

「さ、まずはその腕の傷を治療してからだ」

 

傷は銃弾を掠っただけで消毒をして包帯を巻くだけで良かった。

弾を取り出さないといけないとかだと俺には難しいからな。

 

ナミはまだ何も言わない。

一体どうした?

 

ウソップの治療も終わり作戦会議に移る。

ここの地形に詳しいウソップが頼りだ。

 

日は落ちて随分と経つが月はまだまだ姿を現したばかり、夜はまだ明けない。


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