ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~ 作:与麻奴良 カクヤ
久しぶりに怒り、感情をぶつけた俺は屋敷を出て皆と合流した。
「あ、ジーク。何かあったのか?」
「あぁ、船をもらうだけでなくいくらか出すと交渉したんだけどやっぱりダメだってさ」
「そうか。…じゃなくて、お前だよ!なんか落ち着いてねぇみたいだ」
俺が落ち着いてないだと!?
ゾロに気づけれてしまい更に気分が優れない。
「悪い、さっきの執事の言葉にイラいてるだけだ。あれくらいで感情が表に出るとは俺もまだまだだな。少し舟に戻って頭冷やしくるよ。残した物質も心配だし」
「お前でもそんなことがあるんだな。ま、あんまり考えるなよ」
ゾロに心配されるとは俺は弱いな。
さて、こういった時こそカフェオレだが在庫があったかな?
舟への道すがら考えた。
舟へと戻ると置いて来た物資の確認をして必要材料のコップとコーヒーにミルク最後に情報をまとめているノートを持ってナミの舟にある小さな船室にお邪魔する。
部屋の隅にはナミの持ち物がまとめて置いてあろあとはこじんまりした机と椅子が申し訳程度に置いてあるだけだ。
ま、元々この船はバギー一味の三下から奪った物だというし机と椅子があっただけでラッキーと考えるべきだな。
何時もと同じ手順でカフェオレを作りコップ一杯思いっ切り飲み干す。
これを飲むとコーヒーの苦さで心を落ち着かせミルクの甘味で頭を働かせる。
やっぱりこれだな。
お酒なんかよりずっと良い。
カフェオレをもう一度作り直し持って来たノートをめくる。
最後の方にあるイーストブルーの情報がまとめてあるページに着くとゆっくり目的の箇所を探す。
このノートは俺が独自にそれぞれ四つの海と二つの偉大な海に付いて調べ海賊、海軍、国の大まかな情報を調べてまとめている。
と言っても実際には新聞で読んだことをそれぞれまとめているのが大半だけど………。
大体目星はついていたのでその記事は直ぐに見つける事が出来た。
三年前の記事だ。
イーストブルーで計算された略奪を繰り返すことで有名だった海賊元クロネコ海賊団船長『キャプテン・クロ』が海軍に捕まり処刑されたという記事
一人立ちしたばかりの頃の記事だ。
クロの手配書も残っている
出して見てみるとあの執事、クラハドールにそっくり、いやそのままだ。
処刑されたはずの人がなぜここに?
考えれば考えるほど考えが浮かんでくる。
処刑されたのは別の人成り代わりか?
クソ、海軍に直接問いただしたいがあいつが話を聞くかどうか分からない。
そもそもなんで執事なんかやってる?
海賊稼業はやめたのか?
俺達がいるうちに何も起こらなければ良いが。