ONEPIECE~エピソード・オブ・クリューギュロス~   作:与麻奴良 カクヤ

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81 第十話 誇りを傷つけるな

ウソップが殴った後もクラハドールは侮辱を辞めない。

まだ言うクラハドールにウソップは更に突っかかるが

 

「ウソップさんお願い止めて!!クラハドールは悪い人ではないんです………」

 

お嬢様、ここまで来てもクラハドールを庇うなんて優しいな。

でもなんか引っかかるんだよな。

 

「ここは君達のような野蛮な男の来るところではない!もう二度と近づくな!!!」

 

庇ってくれるお嬢様を無視してクラハドールは俺達に謝りもせずに俺達に出ていけと言う。

 

「あぁ、分かったよ。もう言われてもここへはもう来ねぇ!!」

 

ウソップはそう言って屋敷を出ていく。

 

ウソップ、言われっぱなしでいいのかよ!

 

「コノヤロー羊!キャプテンはそんな男じゃないぞ!」

 

「そうだぞ。バーカ!」

 

「バーカ!」

 

「バーカ」

 

ウソップは子供達に慕われてるんだな。

おい、ルフィ。子供達と一緒になって言うな。こっちが恥かしい。

 

クラハドールが騒いでるこちらを睨むと子供達はビビり、ルフィは交戦的になる。

それぞれナミとゾロが抑える。

 

「君達も早く出ていきたまえ!」

 

「お前ら先に行ってろ。少しこの執事さんと話しがある」

 

俺が皆を促すと大人しく背を向けて歩いて行った。

 

 

 

「話しとはなんだい?君も見たところ海賊の様だが金かい?」

 

「クラハドールさん、言いたい事は色々とあるがとりあえず船をくれとは言わない。もしあるなら、使うつもりもないなら譲ってくれないか?お金なら相場の倍払おう」

 

「どう言われようと君達に渡す船はない。もう終わりかね。私も忙しいのでね君の様な薄汚い海賊にはとっとと出て行ってもらいたい。」

 

「それだ」

 

「ん?」

 

「それだよ。人の尊敬する誇りに思っている人を勝手に侮辱するのをやめろって言ってんだ!!いくら本人を侮辱しようと怒るかは本人も勝手だ。だけどな、その人を見ても会っても無いのに海賊だから犯罪者だからと言って侮辱するのは許さない!!!」

 

この執事は許さない。

俺は珍しく怒った。

 

「間接的にだがあの人を侮辱するのはこの俺が許さない。ウソップが殴ったせいで俺は手を上げないがあの人の侮辱を聞いたのが俺で良かったな。これが優しくない奴だったら比喩ぬきで消されていたぞ。お前みたいな誇りのない奴は誇りのある奴にいずれやられる。」

 

「……………何を言って」

 

「お前の正体を思い出したよ。もしお前が執事ならどんな事でも主人のいう事を聞いてあげるのが従者だ。お前の姿勢はそこまでは行ってない。何か企んでいるんだろ?」

 

「き、キサマ!!」

 

「おっともう行くよ。船の交渉は決裂だ、お前が何をしようが俺には関係ない。勝手にやってどうぞ。だが船長命令は聞くのでよろしく」

 


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