私/俺のヒーローアカデミア   作:真暇 日間

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わたおれヒロアカ12

 

 Q.(ヴィラン)が現れた。どうする?

 A.とりあえず産まれてきたことを後悔させる。

 

 ……と、いつもだったらそう答えるんだけれど、残念ながら他の教師が居る前でそんなことはできないよね。常識的に考えて。

 だから、とりあえず私は相手の思惑に乗ることにした。気配から繋がる先がそう遠くなく、更に下方向は無い事を確認してからの事だったけれど、今では少し失敗したかと思っている。

 だって今ここにはかっちゃんが居ない。かっちゃんが居ない。かっちゃんがいない。いないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイ――――――――――――――――

 

 殺さなきゃ。邪魔するなら殺さなきゃ。かっちゃんと私を引き裂くなら殺さなきゃ。かっちゃんと私の間に入ろうとするなら殺さなきゃ。みんなみんなみんなみんな殺さなきゃ。あの手の男(志村転弧)を殺さなきゃ。あの霧の男を殺さなきゃ。あの黒い脳味噌を殺さなきゃ。この場にいる(ヴィラン)は殺さなきゃ。

 

 ……いや、違う、そうじゃない、ダメ。殺しちゃダメ。殺したらかっちゃんの傍にいられなくなっちゃう。だからダメ。絶対ダメ。

 殺さないように気を付けて。殺そうとしてくる相手でも、殺さないように気を付けて。頸椎をへし折るだけで簡単に殺せそうでも、手刀で首を刎ねるだけで簡単に殺してしまいそうでも、拳を振るった余波だけで消し飛ばしてしまいそうでも、移動の時に出た衝撃波だけで瀕死になってしまいそうな相手でも、殺しては駄目。

 殺すなら、バレないようにしなきゃ。こんな簡単にバレてしまうような所で殺すのは、絶対に駄目。

 

「……ごめん、蛙吹さん、峰田君。大丈夫? 息できる?」

「……ケロ。大丈夫よ緑谷ちゃん。あと梅雨ちゃんと呼んで」

「ごめんね。ちょっといきなりの事で抑えが効かなくてさ。いつもは抑えられるんだけど今回は覚悟と言うか、心の準備ができてなくてね」

 

 ……峰田君は気絶しているようだ。ついでに周囲の(ヴィラン)は白目を剥いている。泡を吹いているところから完全に意識は飛んでいるらしい。

 でも起きたら危ないし、ちゃんと無力化は済ませておこうかな。

 

 適当にそこらにあったロープを投げて敵を引っ張り上げて、適当に手足の筋を斬っておく。知識にあった漫画の技、南斗水鳥拳、だったっけ。北斗神拳もどうしてか多少できるようになったけれど、南斗聖拳の方はかなり楽にできるようになった。気功系のは気が使えるようになったら成功率が上がったけど、物理のは普通に身体能力で再現できちゃうしね。

 斬って、砂粒を入れてから皮膚を塞ぐ。綺麗に斬ってあると斬ってすぐならくっつくんだよね。砂粒が中の腱の部分がくっつくのを阻害するから無力化には便利だ。味方にやったら絶対大変なことになるけど。

 それが終わったら、あとは大本の駆除かな。鑑定解析によると、手だらけの奴は生徒で黒い霧の奴は付き人、そしてあの黒い脳味噌男が最終兵器と言う役割だった。そして、厄介なことに黒い脳味噌男は素でかなりの怪力を持つ上に衝撃吸収と超再生の二つの個性を持っている。

 これも全部オール・フォー・ワンって奴の仕業なんだ!改造人間だか改人だか知ったことじゃないけれど、私にわかる事と言えばまず間違いなく殺せば死ぬと言うことくらいかな。どうすれば死ぬのかは知らないけど。

 

 

 

 

 

 いきなし移動したと思ったら、周にはぶち壊されたビルが大量に転がっている場所だった。

 しかし、こうなるとやべぇな。デクの所に誰が居るかはわからねぇが、誰か殺してねぇだろうな? いや、マジで。

 ……いや、殺しはしてないか。ただ、再起不能くらいにはしてそうだ。

 

「オイ爆豪!やりすぎだろ!」

「あ? 何がだ?」

「いいからまずそいつを放せ!」

 

 何か変な事をしたか? ちょっと顔面を掴んだまま爆破してやっただけなんだが。

 それに、こいつが話さねぇのが悪い。オールマイトを殺すってんだからそりゃあ御大層な対策でもあるんだろうよ、その対策の内容を聞かせてもらいたいってだけなのに、変に拒否するからこうなるんだ。

 それに、まだ話を聞けてないんだが……仕方ない、他の奴に聞くか。

 

「おい、そこで気絶したふりしてるやつ。これ(・・)みたいになりたくなかったら、お前が知ってること全部吐け」

 

 速攻でペラペラしゃべり始めた。まったく、根性のねぇ奴だ。俺としてはありがたいが。

 


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