死亡から始まる異世界ハーレム生活   作:小野寺キキ

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19話 認識を変える

俺は実は冒険者が好きで外見に似合わず、温厚な性格をした〈ジャイアント・トライド〉とお友達になることを決意したのだった。

 

 

「〈ジャイアント・トライド〉さん!俺とお友達になりましょう!!!」

 

俺はニコッとして手を差し伸べた。

すると、〈ジャイアント・トライド〉は、

 

「ハイ!喜ンデ!!!」

 

と俺の差し伸べた手をギュッと固く握った。

 

「痛いですよ」

 

俺は笑いながら言った。

〈ジャイアント・トライド〉は「ゴ、ゴメンナサイ」と頭を深々と下げ、謝った。

こうして、俺と〈ジャイアント・トライド〉は友達になった。

こんな強力なモンスターが友達になってくれて、とても心強かった。

あ、今思えば、ユニークスキル〈確率〉が勝てる割合は100%って言っていた理由が分かった。

こういうことだったのか!と、俺は1人で納得をしていた。

あの4人組の冒険者が相手だったらこうはいかなかっただろう。

 

「・・・タケル」

 

エマが後ろから耳元に小声で話しかけてくる。

耳元に話しかけてくるのでとてもくすぐったかった。

しかも、エマの声はなんだかエロい!

だから、少し興奮してしまったじゃないか!!!!!

 

「なっ・・・なんだっ!?!?」

 

「・・・〈ジャイアント・トライド〉とはどうなったんですか?」

 

エマは〈ジャイアント・トライド〉の方をチラチラ見ながら言ってくる。

不安そうな様子だった。

 

ーーあっ、そうか。

俺以外、〈ジャイアント・トライド〉の声が聞こえないのか。

 

「大丈夫!!!ちゃんとお友達になれたから!!!」

 

俺はエマたちを安心させるため、自信満々に答えた。

すると、エマたちはホッとした様子だった。

 

・・・さて、これからどうしたものか。

まずは、冒険者たちの〈ジャイアント・トライド〉に対する認識を変える必要がある。

これをどのようにするかが問題だ。

「実は〈ジャイアント・トライド〉は優しい性格でしたぁ!」

・・・なんて、言っても絶対に信じてもらえるはすがないだろう。

 

俺は少しの時間、どのようにして優しい〈ジャイアント・トライド〉のことを伝えるかを考えた。

 

・・・手荒な方法だがこれしかない。

 

考えた末、俺は1つの案に辿り着いた。

 

「〈ジャイアント・トライド〉さん!」

 

「ハイ」

 

俺は〈ジャイアント・トライド〉にある頼み事をした。

その内容というものは・・・、

 

「この周辺にいるモンスターを狂暴化することは可能ですか?」

 

「可能デスヨ」

 

この周辺にいるモンスターを狂暴化させることだった。

だんだん、あの4人組の冒険者たちがこの場へと来るだろう。

そして、その狂暴化したモンスターをその4人組の冒険者たちと遭遇させる。

狂暴化しているため、ステータスも跳ね上がっている。

そのため、勝てる保証はないに等しいだろう。

苦戦しているときに、ヒーローの如く〈ジャイアント・トライド〉が参戦し助ける。

その光景を見た4人は認識を改めてくれるに違いない。

その後、4人は街に帰り、街中にこのことを広めてくれるだろう。

そうすれば、街の人々は実は〈ジャイアント・トライド〉は凶悪なモンスターじゃないことに気づき、受け入れてくれる。

これが、俺の考えだ。

きっと、上手くいく。と俺はそう信じた。

ユニークスキル〈確率〉で結果を調べようとしたが、

 

- 私はバトルの勝敗しか割合を出すことは出来ません。そのため、このような判断することはできません -

 

という、返事が返ってくるだけだった。

そのため、この作戦の結果はどうなるか分からない。

 

ーーきっと、上手くいく。

 

俺はそう信じた。

早速、取りかかるため、〈ジャイアント・トライド〉とエマ、アリスに作戦を伝えた。

 

ーーさぁ、作戦を開始しようか。

 

・・・かっこよく言ってみたはいいけど、

すごく恥ずかしい。

 

俺はその恥ずかしい感情を抑え、作戦を実行した。

 




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