死亡から始まる異世界ハーレム生活   作:小野寺キキ

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10話 テリーヌの街

「エマさん、エマさん」

 

「なんですか?タケル」

 

「エマの家ってどこにあるんだ?」

 

「パンデモの街からひとつ山を越した〈テリーヌの街〉にありますよ」

 

「〈テリーヌの街〉とは一体どんな街なんだ?」

 

「言うのも面倒臭いので来てもらえれば分かりますよ」

 

「んじゃ、エマの家に行っても構わないってことですかい?」

 

「ええ、まぁ。別に構いませんよ」

 

「では、お言葉に甘えて行かせてもらうよ」

 

と、言うわけで俺たちはエマの家に行くことにした。

そのためには、山をひとつ越える必要がある。

 

当然、山にはモンスターも出現する。

例えば、木に化けてるモンスターとか昆虫型のモンスターとか・・・まあ、色々いる。

特に厄介なのが、どこにでもいるモンスターのスライムだ。

普通に戦ってちゃまず勝てない。

弱いからと侮(あなど)ってはいけない。

なぜなら、核を破壊しなければ倒せないからだ。

いくら、スライムを切り刻んだって核を破壊しなければダメ。

その核はひとつだけだが、どこに核があるのか分からない。

1匹1匹の核の場所が違うのだ。

まあ、とにかく面倒臭い相手なのだ。

 

今現在、山を越えている最中で、その面倒臭い相手のスライムと遭遇してしまっている。

 

「さてさて、どうしたものか」

 

「タケル、核を破壊しなちゃ倒せませんよ」

 

そうだよな。核を破壊しなきゃ倒せないよな。

どうしようか。

と、悩んでいると・・・

 

《ユニークスキル「物体透視」の獲得に成功しました》

 

ーーん?なにかユニークスキルを獲得出来たぞ?

なになに、「物体透視」とはスキルを発動することで相手の情報や獲得できるアイテム等が分かるようになる、か。

・・・いいユニークスキルじゃないか!

2回連続でいいユニークスキルに恵まれるとは!

さっそく、このユニークスキルをスライムに発動してみよう!!!

 

すると、スライムの情報が全て明らかになった。

 

すげぇぇぇええ!!!このユニークスキルすげぇぇぇええ!!!

めっちゃ見えるじゃん!!!

俺は情報をエマとアリスに伝えた。

 

「エマ、アリス。スライムの核は左下の地面に接してる部分にあるぞ!」

 

それを聞いたエマとアリスはスライムをなんなく倒した。

 

「そのユニークスキル、すごく便利ですね!」

 

アリスは興味津々だ。

 

「そうだろ!」

 

「はい!」

 

 

俺たちはスライムを倒した後、山を進んだ。

 

モンスターと遭遇はしたが、スキル等を使用して楽に倒した。

その後、エマの家がある〈テリーヌの街〉に無事に到着した。

 

「ここが〈テリーヌの街〉かぁー!」

 

俺は周りを見渡す。

すごく綺麗はところだった。

とても落ち着きのある街で、犯罪や殺人などが無さそうだ。

水や食料、資源が豊富だそうだ。

 

ーー凄くいい街だなぁ。

 

と、思っていると前方に大きい建物・・・いや、あれは城だ。とても大きな城だ。

 

「エマ。あの大きな城みたいな建物はなんだ?」

 

と、エマに質問をすると、驚きの返事が返ってきた。

 

「あの建物ですか。あれ、私の家です」

 

俺とアリスは「え?」と口を揃える。

 

そして、ポカン、としたままエマの家に向かったのだ。

 




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