IS―審判の時― 作:Vシネ面白かった丸
あと前話の感想ありがとうございます、皆一夏が大好きなんですね!僕も大好きです!
じゃあ俺、明日から始まる水着ネロちゃまに全力出すから……
ISの世界において、ISバトルとは基本的にシングルやタッグのことをさす。その方が見所も多いし、なによりISの速度は尋常にそれを通り越しているので、機体の数が少なければ少ないほど一般人にも理解しやすいので人気が伸びやすいというのもある。
しかしここで起きようとしているのは、そのどちらでもない。バトルロイヤルのような無秩序だけでない、タッグバトルのような規律制だけでもない。今ここで始まろうとしているのは、その二つが混じりあった三つ巴戦である。
軍人、一般男子、そして私。こんな珍妙な組み合わせをしているが、学園にいるゲンム・コーポレーションの社員は私の勝利を信じて疑っていないだろう。しかしアリーナを見つめる幾万の観客はこの試合がどう転ぶのか、勝者は誰になるのか、全く読めていないだろうし予想以上のことを出来ていないだろう。
私にはわかる。数学ほど難しくなく、文学ほど奇っ怪でもないのだから。この戦い、どう転ぼうとも私の勝ちで終わる。
「織斑一夏、貴様だけは必ず私がこの手で捩じ伏せる。そのついでに檀正宗、貴様もな」
「お前に興味はない。俺の敵は檀一人だけだ」
「随分と嫌われたものだ。では私の前には敵無し、と言ったところか」
一人は怒りを滲ませ、一人は憎悪をたぎらせ、一人はどこ吹く風と態度に余裕を含ませ。三者三様に互いの顔を見合わせ、二人は体に力を入れ構えを取る。私は焦る必要も先手を取る必要もないため、いつも通り威風堂々と立つだけで後手の一撃を決めることが出来る。なんなら力を使えば絶対の先手が取れる。
精々足掻いてもらおうじゃないか。
『試合開始!』
開戦を告げるブザーが鳴り響いた、と同時に二人が動く。
一人は手刀を構え、一人は刀を持ち、ISのスピードを存分に使い瞬きの間に三桁もあったであろうクロノスとの距離を一桁、それこそ手を伸ばす範囲にまで詰めてくる。
そのスピードは、これほどの速度を出すことが出来る兵器などISが確立されて未だに存在し得ないだろう、と思わせるほど恐ろしいものだ。
しかし所詮その程度。クロノスのスペックを持ってすればどうにかするなど訳ない。
瞬時に振るわれた腕を掴み攻撃を無効にし、スピードの勢いそのままに両者をそれぞれあらぬ方向へと放り投げる。
すると一人は極僅かな滞空時間でレールガンを展開、照準し射撃。一人は瞬時加速を持って離した距離を積めてくる。
レールガンも白式もその速さはまさに雷、だがどれもこれも無駄な足掻きだ。クロノスを装着した私にとってそれでもまだあまりにも遅すぎる、幾つも思い浮かんだ対処法を余裕の心持ちで選べてしまうほどに。
ふむ、それではこれでいこう。
レールガンには時計盤のシールドを、白式には半身を反らした後に蹴りを叩き込み再び距離を空けさせてもらう。
しかし見事な連携だった、クロノスでなければどちらかの対処は出来てもどちらかがダメージになり、また対処したそれも受けることになっただろう。
「シュヴァルツェア・レーゲン……共闘のつもりか?」
「勘違いするな、織斑一夏は私が潰す。そのためには貴様が邪魔だ、檀正宗っ!」
非固定武装から四つのワイヤーブレードが飛び出し、鋭利な先端をもって突き刺そうと迫り来る。まるでそれぞれが龍の首のように自由自在に舞い、回避先を潰すかのように動き襲いかかってくる。なるほど、操作のできる武装ならば時計盤を迂回し私が持つ防御策の一つを無意味にすることができる、そういう腹積もりのようだが。そんなことは間違いなく徒労に終わる。クロノスには回避不可能であり、絶対無比なる力が宿っているのだから。
《PAUSE》
ドライバーの両ボタンを押すだけで世界は静止する。あらゆる波は声を潜め、クロノスという絶対的支配者の前に頭を垂れる。いくらISという超越された力を身に付けていたとしても、クロノスを持ってすればただの置物に早変わりする。
「君達にはまだ商品価値がある、出来れば傷つけたくはないのだがね……」
白式はこちらの様子を伺っているのか身を遠くに置いたままで、その構えから隙あらば飛び出そうとしていたのは明白であった。シュヴァルツェア・レーゲンはレールガンとプラズマ手刀、そして残った二つのワイヤーブレードで彼女もまた隙を突こうとしていたのだろうということが分かる。こうして止められてしまっては無意味に他ならないがね。
拳を握り、振りかぶり力を込めて殴り抜けようと一撃を叩き込んだ時、勝ちを確信した。
だがそれは大きな間違いだった。
拳から激痛が走る。
そしてそれは拳のみにならず、そのまま腕へ、腕から体へそして全体へ流れ、焼けつくような痛みを刹那の時とは言え全身へともたらした。
視界がちかつく。
脳が一瞬にしてその動きを一時不能にされ、四肢は跳ね上がり体は意思もなく震え上がる。
その様が見えた人間には、私がまるで泳ぐことができず水中で足掻く昆虫のように見えただろう。
「ぐぁぁ……っ!?」
バチリ、とドライバーが音を鳴らし、
《RESTART》
世界は私の承認も無しに緩やかに動き始めた。
シュヴァルツェア・レーゲンは一撃を受け吹き飛び何度も転がり、ようやく静止していたが、私の心境はそれどころではなかった。
「何故、ポーズの中で攻撃をッ……!」
ポーズは世界を静止させる、まさに神のごとき所業の力。止まった世界の中で動けるのはクロノスである私以外この世に存在しない、いや存在してはならない。さらにクロノスの鎧の前ではあらゆる攻撃はほぼ無力、この世界で私に痛みを与える攻撃など、もはや核以外に存在しないというのに、何故私はダメージを受けた!
「ふっ……くっ、どうやら私の……目論み通りだったようだな……」
「シュヴァルツェア・レーゲン、何をした……!」
銀髪を揺らし、彼女は上手くいったとばかりに不敵に笑みを浮かべている。許されない、この戦場において笑うことが出来るのは私一人のはずだ。
「貴様の戦いを見て、何度も不思議に思ったことがある……。それは私の
「……いいだろう、では聞かせてみせたまえ。君の推理とやらを」
まだ痛みが残る腕で先を促すと、シュヴァルツェア・レーゲンは壁に手をつきながら起き上がり、口を開いた。
「一つ目の疑問は、瞬間移動だ。貴様の試合を見たが、決定打となりえたであろう瞬間だけ、貴様も対戦相手も、位置がコンマ0.00000秒の世界で瞬間移動していた。
ISは音速を越えることができる、だからISもそれに耐えれるだけの耐久力を持っている。
だが、コンマ何零秒を越える速度を出せばソニックブームが起こり、さらに操縦者はGで原型を保てなくなるどころか蒸発し、何もかもが無事ではすまない。それがなかったのが、まず大きな疑問だ」
「……ふむ、続けたまえ」
「二つの目の疑問は、時計だ。この学園全体の電波時計が同時に何度も時間を修正しているとのデータが出ていた。
最新鋭の電波時計だ、ズレなど起こすはずもない。そうであるにも関わらず、どの時計も同時刻にそのズレを修正している。
そしてこの二つには共通点がある、それはこれらは貴様の試合中にしか起こらないという所だ。もっと具体的に言えば、貴様の腰についているその装置のボタンを押した瞬間にそれらが起こる」
「…………」
「私はこの二つに大まかな仮定をつけ、それに対する対策を持って試合に望み、そしてそれが成功した今、貴様の能力は既に把握した」
「言ってみるといい」
「――――貴様、時間停止を行っているな」
アリーナ全体の声が静まり返った。ポーズを使っていないのにこういう状態になり、それを体験するというのは中々新鮮なものだ。
遠くの方で呆けていた白式が、はっとして声を上げる。
「時を止めるなんて、そんなこと出来るわけがない!」
「私は把握した、と言ったはずだ。そしてその弱点も。奴にダメージが入ったのがその証拠だ」
アリーナの電工掲示板を見ると、私のシールドエネルギーを示すゲージバーが目に見えて減っているのが誰から見ても丸わかりだった。ここまで無傷だったクロノスに、確かにダメージが入ったのだ。
ダメージを負う予定はあった、そして能力が把握される予定も。だがここまで早く、ましてやシュヴァルツェア・レーゲンに暴かれてしまうとは。なるほど、どうやら彼女の言う通り、ラウラ・ボーデヴィッヒの価値は道化だけに収まらないらしい。
どうにもおかしく、思わず笑いだして拍手を送った。
「……その通りだ、シュヴァルツェア・レーゲン。時間停止、それこそがクロノスの能力が一つである『ポーズ』の力だ」
「ふんっ、その分だと弱点も認めているようなものだな」
「徒手空拳しかない、そう言いたいのかね?」
「その通りだ。だから貴様は、私がポーズの瞬間に全身へ巡らせたプラズマに触れ、ダメージを受けた」
彼女は動きこそは派手ではあったが、流石は軍人と言うべきか。シールドを伴わない受け身を取ることでシールドエネルギーの減少を最低限に抑えている。それもあって、見た目ほどダメージは受けていないどころか逆に私のほうが大きいぐらいだ。
肉を断たせて骨を断つ、言葉通りの戦法だ。だが言うは易く行うは難し、この一手からは彼女の戦闘センスの高さが滲み出ている。
「例えどんな瞬間であろうとも、ハイパーセンサーがポーズの瞬間を見逃すわけがない。もう私にはその手は通用しない」
「なるほど。確かにクロノスの性能が君の言った通りであるならば、その言葉はまさに真実となるだろう」
ではその理論がどれほど詭弁であるか、身を持って知ってもらうとしよう。
《PAUSE》
ポーズを起動させ時間を静止させる。
その止めるまでの瞬間、シュヴァルツェア・レーゲンが何かしら構えたのが見えたことから、どうやら対策が出来るというのは本当らしい。今彼女の全身には、先程と同じようにプラズマが流れているはずだ。つまり今触れれば先程の二の舞、しかし私にはこの徒手空拳以外に攻撃方法はない。
そう、彼女の理論通りであるならば。
クロノスの弱点がある。それは対処が考えてみれば案外容易であるということ、そして相手に成長の機会を与えてしまうことだ。
この世界は弱肉強食、どれだけ有要であっても弱ければ絶滅されるだけ、安くて旨ければ尚のことだ。だが人類の手や天災が無ければ生物は絶滅することはない、どれだけ動けなくとも、どれだけ隙があろうともだ。
例えば貝、あれだけ動きが鈍重であってもあれらが自然に絶滅することはない。それはあれに貝殻という鉄壁の防御があって、それを持つように進化したからだ。
つまり殻に籠るというのは弱気に見えるかもしれないが、初歩の状態ではこれ以上にないほど有効的であるということ。実際今まで抵抗もなしに喰らわれるだけの有象無象が、防ぐ手立てを身に付けるまでに進化をした。
押さえ付けるだけの力を振るうということは、それだけ有象無象に成長の機会を与えるということに他ならない。絶対無敵の力など存在しない、どこかしらに綻びがある。先程の私は見事に、その綻びをつかれたということだ。
故に、シュヴァルツェア・レーゲンは知ることになる。手負いの獣ほど恐ろしい物はなく、それの前にした自身に勝つ術は無いのだということを。
バグルドライバーⅡをバグスターバックルⅡから取り外す。脱着音の後、取りだし握ったグリップにそれを取り付けることで、装着音と共にそれは呼称とその意義の形を変える。
ガシャコンバグヴァイザーⅡ、それは切り裂く武器であり撃ち抜く兵器の名前。
「己の無力を、そして抗うことの無意味さを――――」
Bを押し、キメ技の音声の後直ぐ様Aボタンをクリックする。
《CRITICAL JUDGEMENT》
二本の砲門が碧の雷を迸らせながらもエネルギーを充填していく。これから放たれるのはキメ技である蹴りとは格が違う、あれはどちらかというとシールドエネルギーを削ることよりもその装着者である人間を一発K.Oすることに趣を置いている。だがこの一撃は違う。
「――――その身で味わえ」
グリップを握りしめる。踏み締めた地面が砕けるほどの反動を出して、MAXエネルギーが砲門から放たれる。それはまるで長針のように鋭く形取り、空を裂き真っ直ぐにシュヴァルツェア・レーゲン、その中心を寸分狂いなく貫いた。
《終焉の一撃!》
一撃を受けた彼女の体は動かない、時を止めた瞬間となんら変わりなくそこにある。だが既に勝敗は決している。
ガシャコンバグヴァイザーⅡをバグスターバックルⅡへと再びセットし、操作する。
《RESTART》
時間が再び動き出す。それと同時に彼女が、いやシュヴァルツェア・レーゲンが膝をつく。彼女は自分が何故そうなっているのか全く理解できていない、そんな顔で呆けていた。
「な、んだ……なにをされた……? ……一体、何をしたッ!」
「ふっ、ハハハハッ!」
「答えろ檀正宗ッ!」
試合開始時と変わらぬまま、プラズマ手刀を持って狂犬のように噛みつこうとしたいたのだろうが、そんなことはもう出来はしない。動こうとしても無駄なことだ、それはもう君の言うことを聞きはしない。何故ならそのISは既に、誰のものでもなくなったのだから。
「リプログラミングさ」
「リプロ、グラミング?」
「そうとも」
私はおかしくも現世での記憶を二つ持って生まれ育った奇妙な存在だ。それには様々なゲームの存在、野望、そして恐怖する存在など様々なものが記憶されてあった。その中の一つが、このリプログラミングだ。
本来はチート等を使用した不正利用者に対して二度とゲームが出来ないようアカウントやゲームデータに使うことを想定した力なのだが、既にこの力はISにも対応するようにプログラミングしクロノスに設定済みだ。
「リプログラミングとは文字通り、初期化を意味する言葉。そしてクロノスにはその力が備わっている。君のシュヴァルツェア・レーゲン、そのISコアを初期化する能力がね」
その言葉と共に、処理が終わったのかシュヴァルツェア・レーゲンの形が変わっていく。トゲトゲしさは消えていき、鮮やかさは失われていき、そしてその力の全てが更地になっていく。彼女が積み上げてきたものは全て、塵に帰るのだ。
「君はもはや絶版だ」
「檀、正宗ェッ!」
PICすらまともに働いていない機体では動くことも儘ならないのだろう、機体は擦れる音を出すだけで何も反応はしない。かといって一人では抜け出すことも出来ない、何故ならプログラミングの内容がもはや赤子も同然、当たり前のようにある機能でさえ学習された物なのだから、何も動かなくて当然だ。そのコアはなんの動かし方も知らないのだから。
思い知っただろう、それが君の力の果て、君自身の限界だ。
だがなにも残念に思うことはない、そのスペックは私たちに有用に使われると、そう決まっているのだから。
「――――」
《……シュヴァルツェア・レーゲン、戦闘続行不可能と見なし棄権とします。すぐにスタッフが回収に向かいます、ボーデヴィッヒさんは待機しておいてください》
その言葉の後、すぐに教師であろうIS二機がアリーナに降り立ち、初期化されたシュヴァルツェア・レーゲンそのままラウラ・ボーデヴィッヒごと両側で担ごうと撤退の準備を始める。
動くことも出来ない無様な姿のまま、彼女は小さく何事かを呟いている。聞き取ろうかと考えたが、止めておいた。負け犬の遠吠えほど耳汚しもなく、また情けないこともないだろうと思ったからだ。
「……さて」
出口へと足を一歩進める。おおよその目的は果たした、もはやこの場で無駄な時間を割く必要もない。それよりもするべきことは山ほどある、それに向けた入念な準備こそが、今もっともゲンム・コーポレーションが必要としていることだ。
「――ッ!」
「……ふん」
背後から迫り来る一刀を半身を傾くことで避け、二の太刀を脚で蹴り上げ弾く。
互いに距離を取った所でバグルドライバーⅡをガシャコンバグヴァイザーⅡとして装備し、瞬時加速により勢い付いた一閃をチェーンソーの刃で受け止める。
衝撃が風圧となって塵を巻き上げる。
相手も両手を持って一太刀を押し通そうとしたため、それは自然に鍔迫り合いとなった。
「そういえば、気になっていたことが一つあるのだが……君は何故そんなにも私を敵視する? ゲンム・コーポレーションはなにもかもホワイトであることが自慢の一つなんだがね」
「白を切っても無駄だ! お前がオルコットさんにしたことは、全部分かってる! オルコットさんが送ってきた手紙から!」
「――セシリア・オルコットの手紙、だと?」
なんだそれは、私はそんなものを知らない。手紙を出した事実など、報告に上がっていない。
どうやら、由々しき事態にあるらしい。ゲンム・コーポレーションの内情を知られたとなれば、世界に隙を見せることになる。たかが一人の青二才に見られたところでダメージにはならない、だがそれが世論を味方に回したとなれば……。
「……すまないが予定が入った。君に構う時間はもう無い!」
つばぜり合いのまま、Aを押し素早くBをクリックする。
《CRITICAL SACRIFICE》
チェーンソーの刃がエネルギーの充填に合わせて回転数を増す。
モーターが回転する低い音が大きくなるにつれ、ギリギリと得物から散らされる火花の量は多くなっていく。その光景に予感が働いたのか、白式は最悪を避けるように後ろに下がる。が、もう遅い。既にエネルギーの充填は終わっている。
「お仕置きだ!」
円状の物に刃がつけられた、エネルギーのカッターがガシャコンバグヴァイザーⅡから放たれ、高速回転をしながら白式へ襲いかかる。
「そんなエネルギー!」
雪片弐型に名の通り透き通るような光が宿る、まるで物語で主人公が振るうような聖剣そのもののような輝きを放つそれは高圧縮エネルギーのカッターをなんの抵抗もなく断つ。
あれが零落白夜、エネルギーそのものを無効化にする
だがもう遅いのだ。
《CRITICAL CREWS-AID》
「――ッ!?」
「るぁぁあッ!」
エネルギーに集中していたのが彼に仇となった、その後ろで既にクロノスは別のエネルギーの充填を終えていた。だからこうして白式、君の顳顬に私の必殺の一撃が突き刺さる。
肉に衝撃を与えた感触が足を通じて登ってくると同時に、鈍い音が鳴る。白式はかくも銃弾の如しスピードで壁に叩きつけられ、機械的なその壁を砕いた爆音を鳴らしその運動は止まった。
その姿にどこか見覚えを感じたが、そんなことはもうどうでもよかった。今は文字通り、一分一秒が惜しいのだから。
何かしら周りが騒がしく感じられたが、もはやそんなものは私の耳には入ってこなかった。すぐに幹部全員で会議する必要がある。この失態を誰が起こしたのか、問題の所在を確かめるための会議を。
・ポーズの正体
ゲームエリア内だけ時間が止まってるってことは、絶対時計とか色々狂ってるだろうなって思った。
・ポーズの対処法
クロノスが何かしら攻撃をした時、受けた相手は吹っ飛ぶとか一定時間は動いてた。でも慣性全部が消えるまで動くまでじゃなくてあくまで少しの間だけだったから、多分触れてしまったらある程度動いてしまうんだろうなぁって考えた。そういう意味での突破法。
・リプログラミング
本分通りIS用に調整済み。ISコアの内部に侵入してデータを破壊し尽くすプログラムが暴れるので、システムが初期化をせざるを得ないという代物。ので厳密にはリプログラミングではない。
・白を切る
ホワイト企業だけに