お待ちしていた皆様。
お気に入りにしてくれた方。
何より作品を読んでくれている皆様、
お待たせして本当に申し訳ございませんでした。
次回予告
「貴様は・・・・貴様は一体なんだ!!!」
瓦礫に覆い包まれた場所。はるか地下のとある場所に反響した様な声が響き渡っていた。
声の主、元凶は獄炎に包まれた黒い魔神の前でうろたえている。彼は指をさしながら震えた声で最後のマスター・・・・・・藤丸立華に問うた。
「・・・・・・・・・・・」
「せ、先輩・・・・・・?」
立華は答えない。顔ををうつむかせた様子はまるで気絶したかの様に見える。しかし彼の瞳は自身の足元を(螺旋の刻まれた瞳)で見据えていた。
「答えろ!!!貴様はいったいッ・・・・・?!!」
そして、そんな静寂を破るかのごと魔神の前に光の粒子が集まり始める。
唐突に現れたその光子をその場にいる一同は黙って見つめた。
それはやがて文字の形となりーーーーーーー
な
ん
だ
と
思
う
?
それは、数分前にさかのぼるーーーーーー
四つ目の特異点、産業革命時代の霧煙るロンドン。
歴史と伝統が佇む石畳の街は、人体を死へと蝕む霧に包まれていた。
立華、マシュ、クーフーリン、清姫、ネロの五人はロンドンを守らんがために剣を振るう叛逆の騎士、モードレッドと出会った。
限界した“はぐれサーヴァント”である彼女はこの時代の碩学者のヘンリー・ジキルとともに致死性の不可思議な霧“魔霧”の謎を追っていた。
お互いの事情を理解した彼らは手を結びこの特異点の解決に走る。
「は、は、は、はッ・・・・!」
そして魔術の総本山「時計塔」の地下にて原因たる聖杯(アングルボダ)とそれを操る魔術師Mーーーーーマキリ・ゾォルケンに遭遇。
マキリは聖杯の力により魔神柱バルバトスとして変質し立華一行に襲いかかった。
「は、は、は、はッ・・・・!」
しかしこれまでも言う通り立華には無敵の力、マジンガーZがある。大した変化のない魔神柱ごときに遅れを取るはずもなくやすやすとそれを撃退した。
「く・・・・!クソ!!!」
しかしマキリもそう簡単には倒れなかった。
最後の力を振り絞り彼はアングルボダの特大魔力を触媒にサーヴァントを呼び出す。
召喚されたサーヴァントは霧に包まれるロンドンを稲妻のごとく切り裂き天へと昇っていった。
「みんな・・・・ッ!」
「・・・・・・ドクター、レイシフトを。このままでは全滅です・・・!」
後に現れたサーヴァントも含めた二体を倒した立華は今度こそと聖杯の回収に地下へと戻る。
そこに待ち受けていたのはーーーー
「無駄だ・・・・・」
「貴様らとは霊基の格が違うのだ。どんなに足掻こうとも変わらない・・・・」
さぁ・・・・・苦悶の海に溺れる時だ・・・・・
口元をにやけさせた元凶は道端の雑草でも見るような目で立華一行を睨む。
立華、マジンガーは膝を立てて魔神柱たち相手に全員の盾となっている。少しでも動けば仲間たちに地獄の業火が届く。そんなことはさせるわけにはいかない。
それぞれが自分自身の問題に夢中だ。
立華も、元凶も、マシュも、サーヴァントたちも。
だからこそ気づかない。
だからこそわからない。
マジンガーの変化に・・・
ーーー来たか・・・・。
次回予告 ◾️◾️悪