Fate/Machina order   作:修司

11 / 42
今日はここまで!ありがとうございました!


神の鞭

 

 

 

結論から言おう。

フラウロスはいきていた。

しかしその身体は魔神柱としての形ではなく本体であるレフ・ライノールとしてだが。

 

 

もちろんその状態でもほぼ虫の息。胸から下はなく、左腕も肩ごと残っていない。 全身が炭と化しており近くに寄らなければ人はそれが元生き物であったなどわからないだろう。

 

 

 

事実藤丸が勝ったのを見届けてこちらに寄ってきたサーヴァント達も1人も気づいていない。

 

 

チャンス・・・・コレは・・.チャンスだ・・・

 

 

レフは藤丸達が気づいてないことをいい事に指のない焦げた右腕でそっと聖杯に触れた。せめて実は取らねばならない。この事を我らが王に知らせなければ我々の計画が崩されてしまう。

 

 

 

 

レフはサーヴァントに気づかれない様に注意しながら聖杯の力で神殿に連絡しようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あん?」

 

その違和感に気付いたのはクー・フーリンだった。

 

「どうしました?クー・フーリンさん」

 

「兄貴なんかあった?」

 

そう藤丸達が聞くとクー・フーリンはレフの死体を指差した。 死体は完全に炭と化しておりとても何かあるとは思えない。

 

「いやな、ちょっと気になってな・・・・・マスター、奴の持っていた聖杯はどこだ?」

 

「聖杯?」

 

そう、聖杯だ。

これまで聖杯は主謀者を倒せばその場所に落ちていることが当たり前だった。しかしレフは死んだはずにも関わらず聖杯はどこにも無い。

 

確かに何かおかしい・・・・。

そう感じて藤丸はそっとレフの死体に近づく。

 

 

 

 

「・・・・・・・」

死体だ。

完全に死体。

どうみても何もおかしい所もない。

一般人の藤丸はあまり見たくないと眼をそらして

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間レフの死体は眼を開き、藤丸に襲いかかった。

 

ガキッ!!!

 

辺りにい金属同士がぶつかるかの様な音が響く。

そのレフの一撃を間一髪防いだのはマシュだった。

 

「先輩!下がって!」

 

盾を構えて藤丸の前に立つ。

他のサーヴァントやネロも動き出したレフにとどめを刺そうと動きーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間レフの右腕が輝き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

失敗だ!

レフは薄れゆく意識の中でそう呟いた。

もう自身には報告を行えるほどの力もない。そう考えたレフは藤丸が生身で近づいてきたところを打とうと力を溜めていた。しかし近づいた藤丸に攻撃しようとしてサーヴァントシールダーに防がれた。

 

 

 

ならばとレフは自らの身体の中に隠していた聖杯に魔力を起動させ、サーヴァントを召喚しようと考えた。

 

( 並みの英霊ではダメだ。あの化け物、マジンガーZを倒せるほどの化け物を呼ばなくては!)

 

 

聖杯の魔力を全て使い、私の命令を記す・・・!

 

 

 

そしてレフはついに身体を維持することができずに崩れさった。

 

 

 

 

聖杯は召喚の魔力を辺りに撒き散らしながらーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「やりやがったあの野郎!!!」

クー・フーリンは召喚の様子を見てそう叫んだ。

レフライノールは生きており、最後の力を使ってサーヴァントを召喚した。 何が召喚されるのかは分からない。しかし魔力の量からして並みの英霊ではないことだけは確かだ。

「まさかあんな状態でも生きてるなんて・・・・!」

 

「しかしこのままではマズイぞ⁉︎」

そうして召喚の光は少しずつ治っていき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

其処には、純白の服を着た褐色の女性が立っていた。

 

 

誰も動けない。

マジンガー再び乗った藤丸も。

マシュも、クー・フーリンも、清姫も、ネロも。

 

全員がその存在に警戒していた。

辺りに静寂が漂う。

その静寂を最初に破ったのは、褐色の女性の方であった。

「私はー」

 

 

 

「私は、フンヌの戦士である。」

 

 

「そして大王である」

 

 

「この西方世界を滅ぼす、破壊の大王」

 

 

「破壊のー」

 

次の瞬間褐色の女性ーーーーアルテラに物凄い魔力の本流が駆け巡り始めた。

 

 

「何か、何かいやな感じがするぞ?!マシュ!何かが来る、余にも解る!」

 

 

 

『魔力反応、増大!これは宝具のーーーーそれもレフライノール以上の大解放だ!』

 

藤丸はマジンガーで仲間達の前に立ち、みんなの身を守る。

 

 

 

 

「マシュ!令呪を持って命ずる!その魔力を使い宝具を展開せよ!」

 

「はい!」

魔力を受け取りマシュが宝具をマジンガーに向けて放ち全ての衝撃が来ないよう力を入れる。

そしてアルテラはまた言葉を紡ぐ。

 

 

 

 

 

 

お前達は言うーー

 

私は、神の懲罰なのだとーー

 

 

神の鞭、なのだとーー

 

 

そしてアルテラが言葉を紡ぎ終えたと同時に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ローマに七色の光が輝いた。

 

ー続くー


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。