Fate/Machina order   作:修司

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プロローグ
プロローグ


 

 

初めまして。

 

 

 

 

 

 

 

 

私はとある所からみなさんを眺めているものです。

 

いきなりですがみなさんに一つ質問したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みなさんは、力についてどう思いますか?

 

 

例えばある日偶然違う世界に行ってしまって、魔法が使えるようになったら。

 

例えば突然現れた謎生物に杖を渡され変身ヒロインとなり、悪い奴らをやっつけることになったら。

 

例えば自分にすごい才能が眠っていて、その才能を発揮して沢山の人達を驚かせたら。

 

それは非日常を望んでいる皆さんからしたらさぞやワクワクするかもしれません。

ライトノベルの主人公たちのように、自分もこんな機会が訪れるかもしれないと夢見る方もきっといるでしょう。

 

 

 

 

それはとても魅力的で、触れてみたくて、備わっててほしい。

 

そういうものなのかもしれませんね?

 

 

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし大きな力には大きな責任がついてきます。

自身の、人の想像を大きく上回ってしまった力には誰もが恐怖しか感じません。

あなたは、そんな恐怖を受け止めることが出来ますか?

 

それを抱えることはできますか?

 

世界を変えてしまった責任を持てますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたがもし・・・・・・

 

ある日突然人の想像を超えた力を持ったとしたら・・・

 

あなたはその力をどう使いますか?

 

その力で、世界を滅ぼす悪魔となるのか。

 

それとも世界を救う神となるのか。

 

それとも・・・・すべてをZEROへと返すのか。

 

 

 

 

 

この物語の主人公は、そんなおぞましくも光り輝く様な力を奇妙な因果の元に貰い受けてしまうのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・ここは?」

自分はさっきまでコンビニに居たはずだ。

大学の帰りに今週発売される漫画を立ち読みするために、少しの買い物をしてブックコーナーでいつもの漫画を手にしたら真っ白な所に居た。

 

「・・・・・」

白い空間はどこまでも遠く、またはとても狭くとも感じる。

周りに生き物の気配はなく明かりもないのに常に自分の姿が見える。

まるで白い紙の上に自分がいるかの様な錯覚を感じる。

普通ではあり得ない現象に恐怖を感じ始めた時、

「やあ」

 

自分の後ろで声がした。

 

「・・・え?!」

 

振り返り声の主を見る。

しかしその人物は自分のいるこの場所と同じくらい変な存在だった。

まず全身がモザイクがかっており、テレビの砂嵐の様なモザイクが常に動いている。

声は男とも女とも取れぬ声で、人型のシルエットからはその性別を捉えることはできない。

 

「あ・・・れっ・・・・え・・・だ、誰⁈」

 

「少し落ち着いてほしい」

 

謎のモザイク人間は手を振り上げると何処からともなく机と椅子を出してみせた。

「うわっ⁉︎」

 

「あぁすまない、余計驚かせてしまったね」

 

モザイク人間はそう行って椅子に座った後手を差して「君も座ってくれ」と言った。

「あ、ありがとう?」

「いやいや、落ち着いてもらわないとこちらも話が進められないからね。」

 

椅子に座り手に持って居た荷物と漫画を机に置いてポカンとしていると、また向こうから話しかけられる。

 

「そろそろいいかな?」

 

「はい・・・・えっと・・・・ここは何処ですか?」

 

少し落ち着いた自分は一番気になっていることを聞いてみた。

 

 

 

 

「ここはね、何処でもない場所だよ」

 

 

「何処でもない場所?」

 

 

モザイク人間によるとこの場所は自分のいた世界の跡地らしい。

世界というのは炭酸水の泡の様なもので常に生まれたり消えたりしているらしい。

自分の世界は何かの拍子に崩れてしまったという。

そんな中で自分はこの目の前のモザイク人間に救われたらしい。

 

「・・・スケールが大きすぎていまいち理解しづらい」

 

「まぁそれも仕方ないだろうね。世界と言う概念は君達人間からすれば測りきれないものだ。ましてやただの学生だった君からすれば考えることもない様なことだしね」

 

 

 

「そりゃあまぁそうだけど・・・」

 

 

 

「例えるならそこの机の漫画の様に物語が最終回を迎えたとでも思えばいいよ」

 

 

「なるほど、それならなんとか」

 

しかし口ではこう言うものの納得は出来ない。

自分の世界が滅んだのだ。

しかもそんな中で自分1人を残してだ。

 

 

「俺はこれからどうすれば・・・」

 

 

「それなら僕から提案がある」

 

 

え、と顔を上げるとモザイク人間は手の上に一つの丸い星空の様なものを出した。

「君をこれからこの世界に一つの命として送ろうと思う。もちろん記憶はそのままだし再び人生を謳歌できるよ。君さえ良ければだけどね」

 

願っても無いことだった。

どんな形であれまた再び生き続ける事が出来るのなら自分としては文句はない。

 

「乗り気みたいだね。ならば餞別に何か力をあげようと思うけど欲しいものはあるかい?」

 

自分はそれ聞いてしばらく考えた後、机の上に置いてあった漫画を見てふと思いついた。

 

 

 

 

 

 

「天才的な頭脳が欲しい」

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあそろそろ送るとしようか」

 

「あぁ、何というか色々とありがとうございました」

 

「こちらとしてもただ都合がいいだけだよ」

 

そうして目をつぶり目の前が明るくなり始めた時、ふと思いついつきモザイク人間に話しかけた。

 

 

「そういえば、あなたの名前は」

 

 

その瞬間自分の体はチリとなって崩れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、これでプロローグは終了です。異なる世界に飛ばされた彼はその天才的な頭脳でこの世界に何を残すのでしょうか・・・」

その人物は机の上の漫画に手を伸ばすとあるページを開いた。

ページをめくるたびにモザイクからはっきりとした輪郭へと変わっていく。

「あぁ、そういえばまだ皆さんに自己紹介して居ませんでしたね」

 

そして開かれたページには

 

 

 

 

 

 

「私の名は藤丸 立華 ・・・・今送った彼、藤丸 十蔵の孫にして

・・・」

 

 

 

神の頭脳です。

 

 

 

 

 

一体の魔神が描かれていた。

 

 

end...




マジンガーZEROとグランドオーダーのクロス?オーバーです。
兜十蔵になった転生者がその孫である藤丸立華にZを渡してしまうという話です。
何でZかと言うと私の趣味です。笑

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