戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第736話 最終決戦・同じ血

リル「はあっ!!」

 

スペース「フン!」

 

リルとスペースの2人の拳同士がぶつかり合う。

 

スペース「シェアッ!!」

 

拳同士がぶつかり合ったパワーは互角であるが、スペースはすぐに蹴りをリルの腹部に叩き込んだ。

 

リル「くっ!」

 

蹴りを叩き込まれ、リルは態勢を崩されてしまった。

 

スペース「ウオラッ!!」

 

態勢が崩れたリルの顔にスペースは回し蹴りを叩き込んだ。

 

リル「がっ!!」

 

回し蹴りを顔に叩き込まれたリルは側頭部から床に叩きつけられてしまった。

 

スペース「その程度か、兄者。つまらんぞ」

 

挑発するようにスペースはリルに言う。

 

リル「まだまだぁ!!」

 

スペース「ぬうぅ!?」

 

挑発を聞いてリルはスペースの右足を掴んで転倒させ、自身は立ち上がって態勢を逆転させる。

 

リル「はあぁぁぁっ!!」

 

倒れたスペースにリルは右ストレートを叩き込もうとするが…。

 

リル「!?」

 

スペース「あまり…俺をガッカリさせるなよ、兄者!!!」

 

ガッシリと右ストレートを掴みんで受け止めたスペースはそのまま引き寄せて、タイミング良く跳躍すると膝蹴りをリルの胸部に叩き込んむ。

 

メキメキと嫌な音が聞こえてたリルは壁まで吹き飛ばされた。

 

リル「がはっ!!」

 

壁に叩きつけられてリルは肺の空気と僅かに吐血した。

 

スペース「どうした?その程度か?仮にも同じ血を持つ者なのだからな!」

 

さっきからリルの攻撃を受け止めているスペースは言うと右手にキラキラ光る粒を集める。

 

スペース「結晶槍(けっしょうそう)!!」

 

キラキラ光る粒ー結晶で創られた三叉槍『結晶槍』を作り出すとリルに向かっていく。

 

スペース「ハアァァァッ!!」

 

リル「くっ!!」

 

結晶槍を白刃取りで受け止めて見せる。

 

スペース「ぬあぁっ!!」

 

だが、スペースは力を入れて槍をリルに突き立てようとする。

 

結晶槍の刃で切れたのか、リルの手から血が流れ、それのせいで結晶槍がジリジリと滑るように接近する。

 

リル「こんのぉ!!」

 

近づいてくる結晶槍にリルは身体を捩じるように動かして、自身から刃を逸らすと力を抜き、地面に突き刺さらせた。

 

スペース「しゃらくさい!!」

 

突き刺さった結晶槍を引き抜かず、スペースは左拳で殴りかかる。

 

リル「はあっ!!」

 

だが、リルは大きな隙となったスペースの横腹に尻尾を叩き込んだ。

 

スペース「ぐお!!」

 

横腹に尻尾攻撃を喰らい、スペースは吹き飛ばされるが地面に右手を突き立ててブレーキを掛けて止めた。

 

リル「グルルルルル!!」

 

喉を鳴らし、リルはスペースを睨み付ける。

 

その目は確実に相手を仕留めんとする狩人の目であった。

 

スペース「そうだ、そう来なくてはな!!」

 

リルの目を見てスペースは嬉しそうに言う。

 

スペース「それでこそ兄者だ!相手を確実に殺しにかかる!それこそが我らに刻まれた全てを支配する血の証、怪獣王の証だ!!」

 

リル「そんなの知るかぁ!!」

 

スペースの言葉など耳に入れる気が無いリルは叫ぶ。

 

リル「はあぁぁぁっ!!」

 

スペース「ハアァァァッ!!」

 

全く同時にお互いへ向かって行き、顔面目掛けて殴りかかった。

 

リル「ぐあっ!!」

 

だがリルの拳は届かず、スペースの拳がリルを捉えて態勢を崩した。

 

スペース「もらったぁ!!」

 

態勢が崩れたリルを見てスペースは右手を横向けると床に突き刺さっていた結晶槍が独りでに引き抜かれてスペースの右手に飛んできて収まった。

 

結晶槍が来て、スペースは構えるとリルを突き刺そうとする。

 

その時だった、2人のいる部屋の壁が爆発するように破壊された。

 

?「どりゃあぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

 

スペース「なに!?ぐおっ!?」

 

破壊された壁から1人の少女が入ってきてスペースを殴るとパイルバンカーのように衝撃波を放って吹き飛ばした。

 

響「例え宇宙金属でも、私の歌と拳は止められない!!」

 

スペースを殴り飛ばした少女、響がそう叫びながら言うのだった。


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