日本本土首都・東京にある一般人が避難している地下避難施設から帝国軍宇宙軍所属『次元潜航艦 IEX-004』とリードウ率いる陸戦特殊部隊がエルザとエウルを浚った直後、日本国大陸州戦線帝国側旗艦 ツェアシュテールングの艦橋にてその知らせは届けられていた。
「閣下!パンサーより入電!"光を奪還した"!」
レフト「閣下!」
報告を聞いてレフトが宇宙大怪獣帝国軍陸軍総司令官『恐竜戦士 ザウラー』(階級:上級大将)に副官で、ツェアシュテールングの艦長『双体宇宙人 チェーン星人・レフト』(階級:大佐)が言う。
ザウラー「全軍ニ通達!敵陣地ヲ突破シ、一気ニ殲滅セヨ!後方ニイル大隊ニモ進軍サセヨ!!」
報告を聞いていたザウラーは一気に好機と判断し、全軍に突撃命令を下した。
翼「はあぁぁぁぁっ!!」
翼の斬撃がSRV-5の車体を盾に真っ二つに両断した。
1両が両断されたが、新たなSRV-5とスペルグフF型が接近してきていた。
翼「くっ!?」
SRV-5の砲撃とスペルグフF型の58mmビームライフルから放たれるビームに翼は防御に回らざるを得なかった。
マリア「翼!!」
調「今行きます!!」
切歌「デエェェース!!」
翼の聞きにマリアたちが側面からSRV-5とスペルグフF型をアームドギアで両断した。
マリア「大丈夫?」
翼を心配して駆け寄るマリア。
翼「すまない、助かった。だが…」
お礼を言う翼だが、その顔には余裕はなかった。
理由として、今度は数十機のスペルグフF型が着地しようと上空から58mmビームライフルを構えて降下していた。
調「あの数は…」
新たに現れたスペルグフF型を見て調は数の多さに言葉を無くしてしまう。
マリア「敵がさらに攻勢を掛けてきているみたいね…」
翼「それでもここを通すわけにはいかないな」
敵がさらに攻勢を掛けて来ていると推察する。
マリア「えぇ、そうね!」
切歌「アタシたちの踏ん張りどころデス!」
数が数だが退く訳にはいかないと構えていたが、今度はビームではなく熱線が地面に命中し、爆発した。
「「「!?」」」
熱線が飛んで来た方を見ると巨大な影が多数、接近してきていた。
ベムラー『ギガアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』
べムスター『グギュアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』
モンスアーガー「クワガアァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
ガイガレード「ガルガアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
レイキュバス「キュガアァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
超コッヴ「クワガオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
超パズズ「ガルウォオォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
何十体といるベムラーとベムスターを筆頭に、真っ赤な体に、頭には青い皿のような器官を持つ『破壊獣 モンスアーガー』、カッター上の突起を持つ頭、両腕が鉤爪になっている『彗星怪獣 ガイガレード』、エビとカニを合成したような外見で、前脚はシオマネキのような左右非対称の大きさのハサミ、計六本の脚を持つが、歩行に使うのは逞しく発達した後ろ脚のみの『宇宙海獣 レイキュバス』、北米方面に現れた個体よりも頭部の角が長く、両脇の角が若干短めになり、発光体の数が各一つずつ少なく、両肩の肩口を覆うトゲが無く、縦に四つ並んでいた腹部の発光体が三つになり、両足と尻尾の皮膚の色に金色が入り、両脇に青い発光体のついた背鰭が新たに生える『宇宙戦闘獣 超コッヴ』、同じく北米方面に現れた個体よりも赤みがかかり一周り大きくなった角が特徴を持つ『宇宙雷獣 超パズズ』が雄叫びを上げて接近していた。
切歌「デデデ!?う、宇宙怪獣デース!?」
調「どうして今になって!?」
ケルベロス作戦以来、どの戦線にも現れていなかった宇宙怪獣部隊が現れたのを見て驚く。
マリア「驚くのは後!」
翼「例え宇宙怪獣が相手だろうとここを突破させるわけにはいかん!!」
アームドギアを構えて宇宙怪獣部隊が現れたとしても退く訳にはいかず、臨戦する。
ベムラー『ギガアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』
向かってくる翼たちにベムラーたちは一斉に口から『ペイル熱線』を吐き攻撃する。
翼「まずは私だ!!!」
先陣を切るように翼は跳躍してアームドギアを大型化すると青い斬撃である『蒼ノ一閃』を繰り出した。
繰り出された蒼ノ一閃がベムラーのペイル熱線を両断し、部隊に向かっていく。
ベムスター「グギュアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
だが、蒼ノ一閃が部隊に向かっている途中でベムスターの1体の腹部の五角形の口『吸引アトラクタースパウト』で吸収されてしまった。
マリア「はあぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
今度はマリアが左腕の篭手から引き抜いた小太刀を周辺に展開・放出する高範囲攻撃『INFINITE†CRIME』を繰り出して広範囲攻撃を繰り出す。
超コッヴ「クワガオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
マリアのINFINITE†CRIMEを超コッヴが角から光弾を連写して放って撃ち落とす。
切歌「デエェェェーーーース!!!!」
調「やあぁぁぁぁぁぁーーー!!!!」
切歌と調が鎌の刃と丸ノコを放つ。
超パズズ「ガルウォオォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
切歌と調の攻撃を超パズズが角から雷撃を放って撃ち落としていく。
モンスアーガー「クワガアァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
ガイガレード「ガルガアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
レイキュバス「キュガアァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
翼たちがベムラーと戦っている隙にモンスアーガー、ガイガレード、レイキュバスの3体が中央防衛をしている自衛隊陣地へ向かっていく。
翼「行かせるか!!」
中央突破しようとする3体に翼が迎撃しようとする。
ベムスター『グギュアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』
しかし、翼にベムスターたちが角からは黄色の破壊光線『ベムスタービーム』を放つ。
翼「しまっ!?」
不意を突かれた翼は防御が遅れてしまう。
マリア「危ない!!」
翼の前にマリアが来てバリア状の膜をアームドギアから出してベムスタービームを弾き返す。
マリア「うわっ!!」
だがその衝撃でマリアは吹き飛ばされ、地面に叩きつけられてしまった。
『マリア!!』
3人が地面に叩きつけられてしまったマリアに集まる。
翼「すまない、マリア。私のせいで…」
マリア「何言ってるの。こんな時なんだから助け合わないと」
翼に謝られながらマリアはそう言うがギアはもうボロボロで、装甲の所々が皹や破損していた。
調「マリアがこれじゃあ…」
切歌「な、何とかして支えるデス!」
マリアを守りながら戦おうとした時だった。
通信の着信音が鳴った。
弦十郎『全員撤退だ!!』
通信に出ると開墾いきなり弦十郎が言う。
翼「撤退!?何故ですか!?」
突然の撤退命令に翼は驚いて理由を聞く。
弦十郎『左右の防衛網が帝国軍所属の宇宙怪獣部隊に突破された!そのままだと中央戦線の部隊は孤立して殲滅される危険がある!!』
翼「まさかそんな…」
左右の戦線が宇宙怪獣部隊に突破され、中央戦線を包囲して孤立させようとしていると言われて驚く。
弦十郎『すでに自衛隊は撤退を開始した!君たちも急いで撤退するんだ!!』
マリア「くっ…退くしかないようね…」
翼「あぁ。だが、ただでは退かない!追撃してくる帝国軍を出来るだけ足止めするぞ!」
『えぇ!/はい!/デース!』
悔しさがあるまま撤退を決意する面々は殿を開始した。
中央戦線別場所では不破の乗るヘルダイバー改が帝国軍新型SBFサイティスと戦っていたが…。
不破「くっ!?」
サイティスの60mm突撃ビームライフルに右腕を破壊されてしまうが、本体への被害を少なくする。
ライト「ふんっ!反射神経だけは良いようだな!だが!!」
撃破するつもりでいたライトはコックピット内で被害を少なくした不破のヘルダイバー改を見て言いなかまら左腕にあるシールドにマウントされた75mmガトリングガンを展開してヘルダイバー改の左腕も破壊する。
不破「ぐあっ!!」
左腕を破壊されて転倒するヘルダイバー改。
ライト「このサイティスの敵ではない!止めだ!!」
ヘルダイバー改に止めを刺そうとした時だった。
サイティスの左側からビームが飛んで来た。
ライト「むっ!」
突然の攻撃にも驚かずに後ろへ跳んで回避する。
「隊長、ご無事ですか!」
「撤退命令が出ました!撤退しましょう!」
不破のヘルダイバー改の左右に部下の自衛官が乗るヘルダイバー改が着地して助け起こしながら撤退指示を伝える。
不破「撤退だと!?」
「はい、左右の戦線が突破されて敵が包囲陣形を敷いています!」
「早く撤退しないと我々は全滅です!隊長!」
不破「くっ、撤退だ!撤退する!!」
奥歯を噛みしめ、悔しい思いを押し殺しながら不破は言うと部下のヘルダイバー改は地面に向かって40mm速射ビーム砲を撃って土煙を上げ、煙幕にした。
ライト「むっ?逃げたか」
地面に40mm速射ビーム砲を撃って土煙を上げたのを見て逃げたことを察する。
すると通信の着信音がなって通信に出た。
レフト『首尾は上々のようだな』
通信にレフトが出てライトに言う。
ライト「ふっ、そっちこそ」
レフト『それで新しい指令だ。すでに敵の左右の防衛線を我が軍が突破した。中央の敵を包囲殲滅のためにそっちは敵を追い込んでくれ』
ライト「あぁ、分かった」
新たな任務を聞いて通信を切った。
ライト(
レフトからの通信で大陸州による戦いは自分たち側の勝利だと確信していた。
「怪獣第二、第三大隊が敵防衛網を突破!」
「中央線戦の日本軍及びシンフォギアが撤退を開始しました!」
ザウラー「追撃ノ一手ヲ開始シセヨ!!」
自衛隊とシンフォギアが撤退を始めたと聞いてザウラーは全軍に追撃を開始させた。
帝国軍の攻勢により、自衛隊大陸方面部隊は壊滅。
投入された帝国軍所属の宇宙怪獣で構成された三個大隊により左右の戦線は突破され、残された中央戦線は左右からなだれ込んできた帝国軍から逃れるために撤退を余儀なくされる。
だが帝国軍の進軍速度の方が早く、半数以上の自衛隊が包囲殲滅されてしまった。
大陸州における自衛隊とシンフォギアの敗北により、日本国大陸州は帝国の手に堕ちてしまったのである。