戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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帝国軍の一大攻勢作戦・ケルベロス作戦に対抗するために奇襲としてイギリス、ロシア、オーストラリアの3ヵ国に進撃した響たち。

だが、帝国軍航宙艦隊総司令官・ヴァロルドはリュグローの立てた作戦を見抜いており、新型艦『レーゲン級宇宙ミサイル重巡洋艦』と新型ミサイル『破壊重力ミサイル』を戦線に投入。

オーストラリア防衛のために戦っていた地球怪獣軍団オーストラリア方面軍とオーストラリア陸軍を壊滅させ、レジスタンス艦隊の半数を消滅させた。

破壊重力ミサイルにより、オーストラリア首都・キャンベラを消滅させたのである。


第708.5話 新型(後編)

ロシア首都・モスクワでもオーストラリアと同じく、レーゲン級宇宙ミサイル重巡洋艦10隻が快進撃を続けていたミレニアムゴジラ率いる地球怪獣軍団と対峙していた。

 

レーゲン級は艦首中央に付いている破壊重力ミサイル以外の船体からミサイルを発射した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

ラドン「ギャウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」

 

レーゲン級から放たれた何百発のミサイルをミレニアムゴジラは放射火炎を、ラドンはウラニウム熱線を連射して撃ち落とす。

 

バードン『グルギュアァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』

 

ガゾート『ピリャアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』

 

ミレニアムゴジラとラドンがミサイルを撃ち落としている隙にバードンとガゾートの大群がレーゲン級に襲いかかる。

 

レーゲン級に襲いかかるバードンとガゾートの大群に、後方へ撤退していた帝国軍艦隊が砲撃して対抗する。

 

友軍に援護されて、レーゲン級はミサイル発射を止め、一斉に艦首中央の破壊重力ミサイルを発射した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

発射された破壊重力ミサイルを知らないミレニアムゴジラは放射火炎を発射して撃ち落としてしまった。

 

破壊された破壊重力ミサイルはその場で起動し、超重力を発生させ、モスクワの町と地球怪獣軍団を飲み込み始めた。

 

ミレニアムゴジラ「グルルル!?」

 

突然のことに驚きながらミレニアムゴジラは何とか両足に力を入れて踏ん張る。

 

他の地上にいた地球怪獣たちも爪を地面に突き立てて踏ん張り、空にいた地球怪獣たちは急いでその場を離れるが耐えられずに飲み込まれ、重力に握り潰されてしまう者が出ていた。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

ズルズルと引き寄せられてしまう状況を打開しようとミレニアムゴジラは重力の部分に向かって放射火炎を発射した。

 

素の状態でも、エベレストを破壊できる威力を持つ放射火炎までは握り潰すことは出来なかったのか重力部分は破裂するように周辺を衝撃波で吹き飛ばしていく。

 

地球怪獣軍団は爆風に吹き飛ばされる紙のように衝撃波に吹き飛ばされてしまう。

 

帝国軍艦隊も衝撃波により何隻かが接触して爆沈する。

 

衝撃波が収まるとロシア首都であるモスクワは跡形もなく、瓦礫に埋もれてしまったり、身体中の骨や臓器を破壊されてしまった地球怪獣軍団の死体が所々に転がっていた。

 

ミレニアムゴジラ「ガ、グルルル……」

 

右腕がダランとしているミレニアムゴジラが周辺に何とか生き残った自軍の勢力を集めていた。

 

集まっている隙に右腕を確認した。

 

指を動かしただけで激痛が走る。

 

しかも曲げたり出来ないでダランとしているのを見て、右腕は完全に折れてしまっていることを察した。

 

そうしている内にラドンが手勢を率いて自身の前に集まった。

 

数からして生き残れたのは1200体程度、最初の戦力からして4割が生き残り、6割の戦力が失われてしまっていた。

 

さらに戦える戦力ともなると1割程度であった。

 

マーゴドン「ブブァオォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

壊滅に近い打撃を受けた地球怪獣軍団にマーゴドンが宇宙怪獣軍団と艦隊を率いて現れ、追撃しようとしていた。

 

ミレニアムゴジラ「グルルル……ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

自身が戦えないことと何より戦力が大打撃を受けたことでミレニアムゴジラは撤退を決断して、モスクワ奪還を諦めた。

 

ミレニアムゴジラの指示で地球怪獣軍団は撤退を開始、同時に帝国軍は追撃を開始したのである。

 

 

 

ミレニアムゴジラ率いる地球怪獣軍団撤退を開始した頃、イギリスのキングストン・アポンハルでもレーゲン級宇宙ミサイル重巡洋艦10隻が響、切歌、調の前に現れていた。

 

響「なにあれ?」

 

調「見たことない軍艦…」

 

切歌「ってことは、新型艦デスか!?」

 

レーゲン級を見て響たちはそう言っているとミサイルを発射された。

 

響「いぃ!?」

 

切歌「デデデデース!!!」

 

調「まるでクリスさんみたい!」

 

レーゲン級のミサイル発射の仕方からクリスの『MEGA DETH INFINITY』に似ていると言いながら回避する。

 

ミサイルを回避されたのを確認したレーゲン級は破壊重力ミサイルを発射した。

 

響「デカいのが来た!」

 

破壊重力ミサイルが発射されたのを見て、身構えていると起爆して超重力が響たちを襲う。

 

響「ひ、引っ張られる~!!」

 

3人の内、1番近くにいた響は引っ張られてしまう。

 

「「響さん!!」」

 

引っ張られる響に切歌と調の2人は近づく。

 

響「2人とも!危ないから早く逃げて!」

 

近づいてきた切歌と調を見て、響は逃げるように言う。

 

調「3基のロケットをフルバーストにすれば!」

 

切歌「なんとか脱出できるハズデース!」

 

響に言われて2人はそう言うと乗っているロケットを推進力を全開にして重力から逃れようとする。

 

だが、突如として重力は破裂し、衝撃波を放って周辺を吹き飛ばした。

 

「「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」」

 

衝撃波により、響たちは吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

弦十郎「いったい何がどうなっている!?」

 

状況が分からず、弦十郎は確認する。

 

藤尭「衝撃波を確認!同時に津波発生を確認!こっちへ近づいてきます!!」

 

友里「接触まで後30秒!!」

 

弦十郎「総員、衝撃に備えろぉ!!」

 

藤尭と友里の報告を聞いて弦十郎は叫ぶと衝撃波がS.O.N.G.本部を津波と共に襲いかかったのだった。

 

 

 

帝国軍兵士A「破壊重力ミサイルの起爆を確認!」

 

リベン「す、凄まじい威力ですな…」

 

破壊重力ミサイル起動を確認して、リベンはその威力に冷や汗を掻いていた。

 

ムルロア「街1つが消滅するとは…」

 

流石の六王と呼ばれるムルロアもその威力に言葉が無くなりそうになっていた。

 

ムルロア「恐ろしいが、頼もしい兵器だな。このことをすぐに大本営に伝えておけ」

 

リベン「ハッ!」

 

ムルロアの指示でリベンは敬礼して返事をした。

 

 

 

宇宙大怪獣帝国太陽系侵攻軍大本営冥王星基地・プルートにて戦勝の報告が届けられていた。

 

ザウラー「ソウカ、新型艦ト新型ミサイルノ性能ノ結果ハ上々ダッタカ」

 

ヴァロルド「あぁ。各戦線で、反乱軍の戦闘艦を半数を消滅させ、地球連合軍を壊滅、起動した都市を消し飛ばしたそうだ」

 

自身の部屋でヴぁロルドは、怪獣然とした姿になっており、赤いクリスタル状の突起と黒いボディが特徴的な人物―帝国軍の地上戦力全ての運用を担っている『宇宙大怪獣帝国地上攻撃軍総司令官』である『恐竜戦士 ザウラー』とワイングラスに似た器で紅い色をした液体を飲みながら破壊重力ミサイルの性能結果を話していた。

 

ザウラー「ナラバ後ハ、我ラニ任セテオケ。地球ノ土地全テヲ奪イ取ッテクレル!」

 

そう言ってザウラーは液体を飲み干すと器を机に置いて宣言すると部屋を出ていこうとする。

 

ザウラー「ソウデアッタ」

 

しかし入り口前で止まり、振り返った。

 

ザウラー「貴様ノ娘達ノ仇モ討ッテオク…アヤツラハ、俺ニトッテモ娘ダッタカラナ」

 

ヴァロルドの執務用の机に飾られているヴァロルドと映る幼い2人の少女たちを見て、付け足すように言うと出ていった。

 

ヴァロルド「あぁ、頼んだ…」

 

出ていった友人の姿を見てヴァロルドは呟くように言うのだった。


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