戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第677話 降下する脅威

地球人類と地球怪獣たちが同盟を結び、地球連合軍を結束して翌日。

 

弦十郎は集まった装者である響、未来、クリスの3人と今後のことを話していた。

 

弦十郎「現在、宇宙大怪獣帝国は地球以外の太陽系惑星を占領、すでに各惑星基地を建設。地球へ攻め入るための軍を再編しているそうだ」

 

スペース率いる宇宙大怪獣帝国軍が各惑星を占領し、基地を建設していることを伝える。

 

友里「NASAの報告で帝国軍は各惑星を占領する際、観測衛星は全て破壊しているそうです」

 

各惑星を観測するために打ち上げられたNASAの衛星を帝国が全て破壊していることを言う。

 

藤尭「また分かっているだけで敵には総旗艦である超弩級宇宙戦艦を除けば、2種類の弩級宇宙戦艦がいることが分かりました。現状、連合軍では600M級をTYPE A、500M級をTYPE Bと呼称しています」

 

エルフナイン「他にも空母、巡洋艦、駆逐艦、母艦らしき艦も確認されています」

 

ギルヴァスター級弩級宇宙戦艦とその近くにいる戦艦『ヴァルゼーズ級宇宙戦艦』や空母、巡洋艦、駆逐艦、母艦らしき艦の(ピンぼけであるが)写真をメインスクリーンに映し出しながら言う。

 

クリス「ここまで徹底した攻撃…向こうは完全にアタシらを滅ぼしに来てるな」

 

軍用だけでなく、民間の衛星まで全て破壊する帝国軍にクリスは少しゾッとしていた。

 

未来「敵はすぐにでも攻めてくるんですか?」

 

弦十郎「いや、各惑星を占領してまだ間もない。軍の再編も早くても数日は要するはずだ。その間にこちらは出来る限りの防衛対策を講じるんだ」

 

未来の質問に弦十郎は言う。

 

弦十郎「敵が真っ先に攻め込むとすればカスピ海及び黒海の沿岸部。ここを抑えられれば地下資源は奪われ、洋上交通を遮断されるだけでなく、ヨーロッパ及び中東地域一帯の攻略への足掛かりにされてしまう」

 

カスピ海と黒海の沿岸部を帝国軍が攻め込み、抑えられれば地下資源は奪われ、洋上交通遮断されてしまい、ヨーロッパ及び中東地域一帯への攻略の足掛かりにされてしまうと言う。

 

弦十郎「現在この地域を防衛するためにロシアを主力としたジョージア、ブルガリア、トルコ、ルーマニア、ウクライナ、アルゼンチン、イラン、トルクメニスタン、カザフスタンの10ヵ国連合軍、地球怪獣の陸海空各2個師団が展開準備している。我々も連合軍に協力してカスピ海へ向かっている」

 

カスピ海と黒海に隣接している10ヵ国と地球怪獣軍団の陸海空の各2個師団が防衛するために展開を開始し、S.O.N.G.も向かっていることをメインスクリーンに映し出された地図から説明する。

 

弦十郎「行方不明になったマリアくんたちの捜索に向かっている翼は合流できないため、君たちに頑張ってもらうことになる」

 

クリス「呼ばれた時点で覚悟は出来てるよ」

 

未来「任せてください」

 

響「未来は私が守ります!」

 

クリス「いや、そこは地球だろうが!!」

 

響「でも未来はリンカーが無いと長く戦えないから誰かがフォローしないと」

 

クリス「そりゃあそうだけどよ…」

 

未来「ありがとう響。でも、私より響が心配だよ。すぐに無茶しちゃうんだから」

 

響「うっ!なにも言い返せないのが残念…」

 

いつ経験したことの無い戦いが起きるか分からない状況の中で、いつもの調子で話をする響たちを見て弦十郎たちは安心感を感じた。

 

その時だった。

 

中井『風鳴司令ッ!!』

 

突如メインスクリーンに中井が映し出された。

 

弦十郎「中井防衛大臣!いったいどうしたんですか?」

 

中井『先ほどNASAとアメリカ合衆国から地球から約1万kmの地点に宇宙大怪獣帝国軍と思われる宇宙艦隊が突如現れたと報告がありました!!』

 

弦十郎「なんですとぉ!?」

 

『!?』

 

何の前触れもなく現れた宇宙大怪獣帝国軍の宇宙艦隊が現れたことにS.O.N.G.面々は驚いた。

 

 

 

NASAとアメリカ合衆国軍の民間と軍事衛星が宇宙大怪獣帝国軍の宇宙艦隊を捉え、地上へ報告している頃、地球から約1万kmの宙域にエルジェラーを総旗艦とした第一次降下艦隊が何も無い空間から現れていた。

 

ジャミラ「全艦、ジャンプ終了。予定降下ポイントにジャンプ成功です。将軍」

 

エルジェラー艦橋にてジャミラがEXタイラントに報告する。

 

EXタイラント「よし。第一次降下作戦、開始!第一大艦隊はすぐに降下せよ!!!」

 

EXタイラントが指示を出すとエルジェラーより少し小さい船体をした艦、『ヴァルゼーズ級宇宙戦艦』の数千隻のが先頭に地球へ向かっていく。

 

その後ろから戦艦に似ているが砲が一回り小さい艦、『ベルバスト級宇宙重巡洋艦』が数百隻続く。

 

さらに後ろからベルバスト級宇宙重巡洋艦と比べて小さい船体をした艦、『ギャラガス級宇宙軽巡洋艦』と艦隊で一番小さな船体をした『バルバスファ級宇宙駆逐艦』がそれぞれ数千隻ずつ続いていく。

 

EXタイラント(さあ、地球軍よ。恐れろ、竦め!自らが選んだ道が間違いであったことを後悔し、悲観して死んで行け!!)

 

降下する第一大艦隊を見ながらEXタイラントはそう思っていたのだった。


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