戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第661話 シンフォギア対B.O.W.

ガトリングガン男(J.J.)「ウガアァァァァァァッ!!!!!」

 

クリス「くっ!!」

 

ガトリングガン男(J.J.)の乱射からクリスは猛ダッシュで走って逃れていた。

 

クリス「喰らえ!!」

 

隙を見てリボルバー型のアームドギアで反撃するも、命中弾を受けているハズのガトリングガン男(J.J.)に怯む様子はない。

 

クリス「くそ!」

 

怯まないガトリングガン男(J.J.)を見てクリスは悔しがっていると横転したトラックの荷台部分を見つけた。

 

クリス(何とかあそこまで行ければ…だが…)

 

荷台部分を遮蔽物にして凌ぎたかったが、弾幕のごとくガトリングガン乱射で、ぶっ放してくるガトリングガン男(J.J.)の攻撃を搔い潜っていける自身が無かった。

 

クリス「どうすれば…ん?」

 

どうするかと走りながら考えているとガトリングガン男(J.J.)のすぐ後ろにダイナマイトを持ったガナードを見つけた。

 

クリス「そこっ!!」

 

リボルバー型のアームドギアのトリガーを引いて一発放つ。

 

放たれた一発はダイナマイトを持ったガナードに向かっていき、ダイナマイトに命中。

 

そのガナードを中心に爆発が起きた。

 

爆発の衝撃で、流石のガトリングガン男(J.J.)も驚いたのかクリスから目を離し、ガトリングガンを撃つのを止めて周辺をキョロキョロする。

 

その隙にクリスは遮蔽物となる荷台の陰に隠れた。

 

クリス「生半可な攻撃だと止められないっては情報通りだが…」

 

レオンから聞いていた情報を思い出してクリスは言いながら少し顔をだす。

 

クリス「くそっ、どんだけ乱暴に撃ってんだよ」

 

ガトリングガン男(J.J.)は再び左右にガトリングガンを乱射しながら振り回していた。

 

その銃撃で、周囲にいたガナードのほとんどは死んでしまっているからある意味では手間が省けていた。

 

が、クリスが気にしているのはそこでなかった。

 

クリス「しかも正確にアタシがいるところを炙り出そうとしてやがる…本当に寄生されてんのかよ?」

 

ガトリングガン男(J.J.)は一見、滅茶苦茶にガトリングガンをぶっ放しているように見えるが、実際はクリスが隠れてそうな遮蔽物のみを攻撃していた。

 

クリス「ここもそう長くは持たねぇよな…一か八か!」

 

ガトリングガン男(J.J.)の攻撃では遮蔽物としている荷台もそう長くは持たないと判断したクリスは意を決して飛び出した。

 

ガトリングガン男(J.J.)「ウガアァァァァァァッ!!!!」

 

クリスを見つけたガトリングガン男(J.J.)はガトリングガンによる斉射を開始した。

 

クリス「持ってけ全部だぁ!!!!」

 

対するクリスは腰部から小型ミサイルを発射、同時にリボルバー型のアームドギアから発砲する。

 

ガトリングガン男(J.J.)「ウガアァァァァァァッ!!!!」

 

しかし、ガトリングガン男(J.J.)のガトリングガンで小型ミサイルは全て撃ち落されてしまいクリスに直撃弾が襲い掛かる。

 

クリス「ぐあぁぁぁぁッ!!!!!!!」

 

内一発がクリスの頭部に命中、悲鳴と共にクリスは倒れてしまう。

 

ガトリングガン男(J.J.)「ウゥーーーー」

 

死んだかどうか確認しに近づくガトリングガン男(J.J.)。

 

するとクリスが突然起き上がった。

 

クリス「ペッ、なーんてな」

 

弾丸を吐き出してニヤけたクリスはアームドギアを2連装ガトリングガンにしてガトリングガン男(J.J.)に向けた。

 

ガトリングガン男(J.J.)「!?」

 

クリス「喰らいやがれ!!!!」

 

驚ているガトリングガン男(J.J.)の顔面目掛けてクリスの2連装ガトリングガンが火を噴いた。

 

ガトリングガン男(J.J.)の顔面はミンチ肉のように粉々になっていき、完全に破壊。

 

勢いで残された体にも大量の弾丸が叩き込まれ、穴だらけとなった。

 

頭を失い、体を穴だらけにされたガトリングガン男(J.J.)の肉体は力なくその場に倒れて動かなくなった。

 

クリス「よぉし…ッ!、少し掠ったか…」

 

左横腹からくる痛みを感じながらもガトリングガン男(J.J.)を撃破したことを確認するクリス。

 

 

 

未来「くッ!!」

 

クリスがガトリングガン男(J.J.)を撃破している頃、未来はコルミロスに翻弄されていた。

 

元から身体能力では人より上回っている犬がベースなだけあって素早く、未来の攻撃も易々と回避していた。

 

コルミロスA「グルルルル…」

 

一匹のコルミロスが姿勢を低くして未来に狙いを定めていた。

 

コルミロスA「ガルガアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

下半身に力を入れて、未来に向かって飛び掛かった。

 

未来「この!!」

 

飛び掛かってきたコルミロスに未来はビームを発射するが、コルミロスは体を捻ってビームを避けた。

 

未来「避けられた!?」

 

ビームを避けられてしまったのを見て未来は驚く。

 

コルミロスA「ガルガアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

ビームを避けて、未来の左腕に噛みついた。

 

未来「あぐッ!!」

 

腕に噛みつかれて痛みで顔が歪む。

 

コルミロス『!!!!!』

 

同時に他のコルミロスたちが一斉に未来に向かって飛び掛かってきた。

 

これまでかと思っていたが…。

 

未来「私だって…私だって戦える…みんなと…響たちと同じ場所に立っていたい!!」

 

未来の思いに答えるように神獣鏡が輝いた。

 

コルミロスA「キャイン!!」

 

輝きに驚き、未来の左腕に噛みついていたコルミロスを含む全てのコルミロスは吹き飛ばされた。

 

未来「私の思いと決意、誰にも邪魔はさせない、阻ませない!!」

 

白いドレスにも似た神獣鏡ー『ファウストローブ型』に変化した神獣鏡を纏った未来は言う。

 

未来「いっけぇ!!」

 

周囲に丸い鏡型のファンネルを展開、手の前で円陣を組ませると中央からシンフォギアより大きなビームを発射した。

 

コルミロス『!?!?』

 

未来の放ったビームを避けきれず、飲み込まれたコルミロスたちは跡形もなく消滅した。

 

未来「ふぅ…何とか勝てた…いっ!」

 

勝てたことに安堵していた未来だが左腕から痛みを感じて見ると丁度、コルミロスに噛まれた所から少し穴が開き、血が流れていた。

 

未来(傷…残ったら響が心配しそう……)

 

噛まれた手を労りながら未来はそう思っていた。

 

 

 

U-3「グオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

クリスと未来がB.O.W.を撃破していた頃、切歌と調はU-3と戦っといたが…。

 

切歌「デデデッ!?」

 

U-3の人間部分の左腕である鞭、背中から露出したプラーガの鎌攻撃、さらには地面を掘り進んで奇襲攻撃を繰り出されて、苦戦を強いられ、接近戦がメインの切歌はそれらの攻撃により中々間合いを詰められなかった。

 

調「切ちゃん、あまり不用意に近づかないで!」

 

なんとか間合いを詰めようとする切歌に調は言う。

 

切歌「距離を取りたいのは山々デスけど…」

 

調の言葉に言い返していた時だ。

 

U-3「グオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

四本足であるU-3は切歌と調に向かって突進するが、2人はすぐに左右に分かれて回避する。

 

回避されたU-3は顎で地面を掘り、地中へとその姿を消した。

 

切歌「また地面に潜られたデス…これだと、どこから来るか分からないデス!!」

 

調「どうにかして動きを止めないと…」

 

切歌「ワイヤーで動きを…」

 

調「ダメ、アイツの方が速いから避けられちゃう」

 

切歌「じゃあ、どうするんデスか!?」

 

調「どうするって…」

 

地面を掘り進んで奇襲してくるU-3をどうやって倒すかと話している時だ。

 

U-3「グオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

2人の間からU-3が姿を現してプラーガ部分の鎌で斬りかかってきた。

 

調「くッ!!」

 

切歌「デデデッ!!」

 

何とかギリギリで回避する2人だが、U-3は直ぐに地中へ潜り姿を眩ませた。

 

調「こうなったら…」

 

地中へ潜ったU-3を見て調はあることを決心した。

 

U-3「グオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

同時にU-3が調の足元から出現、鎌で調の両肩に突き刺した。

 

U-3「?」

 

しかし、手応えが無いのかと不振が得ていると調が顔を上げた。

 

調「捕まえた!」

 

そう言う調の両手にはヨーヨー型のアームドギアがあり、その糸で自身の両肩を守り、さらにU-3の体全身を縛り上げていた。

 

調「切ちゃん!」

 

切歌「合点デース!!」

 

調の合図で、切歌は鎌型のアームドギアを振り上げる。

 

U-3「!?」

 

地中へ逃れようとするU-3だったが、調が力一杯に引っ張り防いでいた。

 

調「今度は逃がしたりしない!!」

 

絶対に逃がすまいとする調、すると切歌がU-3の後ろで跳躍、アームドギアを振り上げる。

 

切歌「デース!!」

 

U-3「グギャアァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

振り下ろされたアームドギアの刃にU-3の本体であるプラーガが両断され、人間部分、下半身部分も両断されてしまい、断末魔を上げて体が左右に分かれて動かなくなった。

 

調「ふぅ…何とかなった…」

 

切歌「調ぇーーー!!!!!」

 

勝てたことに安堵していた調に切歌が飛び付いた。

 

切歌「リルくんやガウくんみたいな無茶はしなでほしいデス!心臓が止まるかと思ったデスよ!」

 

調「ごめんね、切ちゃん。帰ったら美味しいご飯作ってあげるから」

 

切歌「およー!それは楽しみデース!!」

 

ガウやリルみたいな捨て身の作戦を咎められて調はそう言うと切歌は嬉しそうにした。

 

 

 

翼「がはっ!!」

 

他メンバーが次々にB.O.W.を撃破している中で、翼はヴェルデューゴの尻尾に縛られ、締め上げられていた。

 

するとヴェルデューゴの尻尾に1本の短剣が飛んできて切断、翼を解放した。

 

ヴェルデューゴ「!?」

 

驚いて短剣が飛んできた方を見るとマリアが立っていた。

 

マリア「体は硬くても、細いその尻尾はそこまでの強度じゃないようね」

 

少し煽る感じでヴェルデューゴに言うマリア。

 

ヴェルデューゴ「……」

 

そんなマリアの煽りを知ってか知らずか、ヴェルデューゴは地面を蹴ると一気にマリアとの間合いを詰めてきた。

 

マリア「くッ!?」

 

一気に間合いを詰めて来たヴェルデューゴに驚きなかまらもなんとか反応して、体を後ろへ仰け反らせて回避する。

 

マリア(やっぱり速い!防ぐので精一杯だわ…でも!)

 

マリア「ここで引いたりはしないわよ!!」

 

体勢を戻してアームドギアを収納した左腕アーマーを砲身に変形させた。

 

変形した左腕をヴェルデューゴに向けるとビームを発射した。

 

アームドギアを収納した左腕アーマーを砲身に変形させて放つ砲撃『HORIZON†CANNON』である。

 

しかし、HORIZON†CANNONをヴェルデューゴは易々と回避して隙が大きくなっているマリアに接近しようと足に力をいれる。

 

マリア「大振りを待っていたって顔ね…でも、これでいいのよ」

 

近づこうとしていることを分かっていたマリアは笑ってヴェルデューゴに言う。

 

ヴェルデューゴ「!?」

 

瞬間、ヴェルデューゴは動けなくなった。

 

動けなくなったことに驚いていると足元の影にさっきの小刀が刺さっていた。

 

翼「はあ、はあ、掛かったな」

 

少し息を荒らしながら翼は言う。

 

ヴェルデューゴの動きを止めたのは緒川直伝『忍法・影縫いの術』である。

 

マリア「いくら硬い体で武装していても…」

 

翼「影までは防御も硬くすることもできまい」

 

影縫いで動けなくなったヴェルデューゴに言いながら2人は近づき、アームドギアを首に当てる。

 

マリア・翼「「これでチェックメイトよ/だ」」

 

そう言う2人にヴェルデューゴは『お見事』っと言いたそうな顔をして逝った。

 

マリア「なんとか勝てた…」

 

翼「あぁ。レオン氏は凄いな、こんな猛者を一人で…」

 

マリア「そうね。でも、私たちだって負けてない」

 

翼「あぁ、そうだったな」

 

シンフォギアでもかなり苦戦したB.O.W.たちを生身で勝ってきたレオンの凄さを感じながら勝利を確かめる。

 

その時、森の方で爆発音が響き渡ってきた。

 

ミレニアムゴジラ「グ、グルルルル……」

 

デッカード「ぐっ…」

 

ダークデッカード「あぐ…」

 

爆発がした場所にはミレニアムゴジラ、デッカード、ダークデッカードが倒れていた。

 

3人の前には黒い体をし、紅い目をした巨大な何かがいた。

 

黒いティラノサウルス「ゴルルルル…!ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

3人の前にいた何か、黒いティラノサウルスが雄叫びを上げていたのだった。


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