戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第569.5話 目覚めと新たな戦い

リル「くわうぅ~…くわあぁ~~」

 

目を覚ましたリルは大きな欠伸をした。

 

響「あ、リルくん。目が覚めたんだね」

 

目が覚めたリルに丁度見張り番をしていた響が言う。

 

リル「かう、かうかう~♪」

 

響に声を掛けられてリルは嬉しそうに尻尾を振る。

 

奏「ん?何だ、チビ助が起きたのか?」

 

リルと響の声で眠っていた奏が起きてきた。

 

リル「かう!」

 

奏が起きたのを見てリルは飛び付く。

 

奏「おー、よしよし。もうすっかり元気になったな」

 

飛び付いたリルの頭を奏は撫でる。

 

リル「かう~♪」

 

頭を撫でられて嬉しそうに尻尾を振る。

 

響「むー、奏さんに少しジェラシーです」

 

自分ではなく奏に飛び付いたリルを見て響は言う。

 

その背に赤い襦袢に黒い衣服で帯を貝の口に締め、その上から結び切りの帯飾りを付けている鬼っぽい人がスタンド的な姿で現れていた。

 

奏「全然少しじゃないよな!?完璧に怒ってるよな!?」

 

鬼っぽい人のスタンドを見て奏は驚いて言う。

 

マリア「五月蝿いわね、騒がないで今の内に…あら?リル、起きたのね」

 

マシュ「良かった、傷も完治しているようで」

 

奏の声でマリアたちが起きてきた。

 

リル「かう!」

 

マリアたちが起きてリルは鳴く。

 

マリア「よし、なら休息はここまでね。みんな、作戦会議を始めるわよ」

 

『はい!』

 

リル「かう!」

 

マリアの一言で全員は返事をした。

 

 

 

響たちが作戦会議を開始した頃、人類の最後の生存圏である日本国にあるルーラーのいる神殿。

 

執事「王よ。現地部隊の報告では電波妨害により呉基地に侵入したワタリガラス様たちと連絡が取れないようです」

 

重苦しい表情で執事は現状の状態を伝える。

 

ルーラー「そうですか…」

 

報告を聞いてルーラーは返事をする。

 

執事「もしやワタリガラス様たちは…」

 

ルーラー「万が一そのような事が起きていたとしていても決して言ってはなりませんよ」

 

言いかけた執事にルーラーは叱責する。

 

ルーラー「私は皆さんを信じています。絶対に皆さんは帰ってきます…」

 

響たちが絶対に帰ってくるとルーラーは言う。

 

その時だった、扉が勢いよく開かれ鳥人の女性、頭の両側に角がある男性、額から3本の触覚をした老人、中性の顔をした少年が入ってきたが全員中世の騎士に似た鎧を着ていた。

 

ルーラー「皆さん…どうかされましたか?」

 

入ってきた4人にルーラーは聞くと4人は一斉に膝をついた。

 

鳥人の女性「王よ、一大事です!四天王の1人が大軍を率いてこちらへ向かってきていると報告がありました!」

 

ルーラーに鳥人の女性が言う。

 

ルーラー「やはり…」

 

鳥人の女性の報告にルーラーは予期していたように言う。

 

向こう(黒の軍勢)とアヴェンジャーが一番恐れるは白き王であるルーラーとワタリガラスである。

 

しかしルーラーはアヴェンジャーと直接対決で傷を負い戦闘力の半分以下である。

 

ワタリガラスである響たちが別の場所に釘付けになり、そこへ大軍を率いて攻め込めば戦力をほとんど無い人類軍こと白き軍勢では勝てる見込みは全く無いのである。

 

そんな状況を敵が見逃すはずが無いのだった。

 

ルーラー「やはり敵が見逃すはずがない…か。直ぐに自衛隊と連携して迎撃準備を!事前に立てていたプラン通りに!戦闘予想地域の方々の避難を!」

 

4人『ははっ!!!』

 

ルーラーの指示を聞いて4人は返事をすると立ち上がり部屋を後にした。

 

ルーラー(何とか持ってくれればいいのですが…もしもの時はこの命を捨てなければ…)

 

覚悟を決め、ルーラーは今から起きる新たな戦いに対することを内心で思っていたのだった。




旧韓国(現超獣軍団最前線)では日本へ攻め込むために超獣たちが集結していた。

その数、100を越えていた。

男「さあ、これから白き王に止めを刺す!全軍、出撃だ!勝利を我らの王に捧げるのだぁ!!!」

超獣たち『グウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!』

男の言葉を聞いて超獣たちは雄叫びを上げ、人類最終防衛国家 日本へ向かって進軍を始めたのだった。

男(さあ、待っていろ白き王よ!その首、貰い受けるぞ!!)

自身たっぷりに男は進軍する軍団を見ていたのだった。

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