戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第552話 開幕、港攻防戦

港では襲撃してきた超獣たちがそれぞれで暴れていた。

 

サイゴン「ガルガアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

犀と宇宙怪獣を合成させることによって誕生した超獣―『犀超獣 サイゴン』が倉庫に突進して角で串刺しにして破壊する。

 

ホタルンガ「ガアァァリャアオォォォォーーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

蛍と宇宙怪獣を合成して誕生した超獣―『大蛍超獣 ホタルンガ』が頭部から溶解液を放って周囲の貨物船などを溶解させる。

 

ブラックピジョン「グロウォオォォォォォォォォーーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

鳩の脳髄と宇宙怪獣が合体することによって誕生した超獣―『大鳩超獣 ブラックピジョン』が口から火炎放射を吐いて周囲を炎に包み込む。

 

ゼミストラー「ギゴミイィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

セミと宇宙怪獣を合成することによって誕生した超獣―『大蝉超獣 ゼミストラー』が反重力光波で漁船や倉庫を持ち上げて空中でぶつけて破壊、その破片を周囲にばら蒔いて被害を大きくしていた。

 

バクタリ「ガアァァオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

獏が異次元からのエネルギーを受けることによって超獣となった『獏超獣 バクタリ』が頭部にある噴霧器から『風化光線』と呼ばれる溶解霧を撒いて逃げ遅れた人を溶かしていく。

 

アリブンタ「キイィィィリュリュリュウゥゥゥゥーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

肉食のアリと宇宙怪獣を合成して誕生した超獣―『大蟻超獣 アリブンタ』が何でも溶解する蟻酸で周囲の建物や人を溶かしていく。

 

キングクラブ「ガルピイィリュリュリュウゥゥゥゥーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

カブトガニと宇宙怪獣を合成した超獣―『大蟹超獣 キングクラブ』が眉間から放つ火炎『クラブ光線』を発射して周囲を破壊する。

 

シシゴラン「ガルガオォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

その見た目通り獅子舞の超獣―『獅子超獣 シシゴラン』が口から吐く火炎や目から放つ破壊閃光で周囲を徹底的に破壊する。

 

総勢8体の超獣が港を破壊していた。

 

その時だ。

 

リル「がうぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

子どもの声が空から聞こえてきたかと思いきや空の一角が光り、黒く巨大な生物―ミレニアムゴジラが降ってきた。

 

『!?』

 

空から降ってきたミレニアムゴジラに超獣たちは驚いてしまう。

 

 

 

今から少し時を戻して響たちはS.O.N.G.の制服とカルデアの制服に着替えて港へ向かっていた。

 

ロマニー『こっちのレーダーによると港を襲撃している超獣は全部で8体!それに交じってサーヴァントの反応がある!クラスまではまだ分からないけど超獣を指揮しているから恐らくアヴェンジャーの可能性がある!!』

 

現場へ向かっている面々にロマニーが報告する。

 

マシュ「了解です!ですがここからでは港は壊滅してしまいます!」

 

今、面々はルーラーが手配したヘリで現場へ向かっているが港までかなり距離があり、さらに超獣は8体とその指揮官であるサーヴァントがいる。

 

そんな中では自分たちが着くころには港は壊滅してしまっている可能性があった。

 

藤丸「どうにか足止めが出来れば…」

 

マリア「仕方ないわね。アレをしましょうか」

 

藤丸の言葉を聞いてマリアは何か思いついたのか奏と響、そしてリルを見て言う。

 

奏「アレか…」

 

響「アレですね!」

 

リル「かう~……」

 

マリアの言葉に思い当たる節があるのか奏は少し引き気味に、響は嬉しそうに、リルは嫌な顔をした。

 

マシュ「何か策があるのですか?」

 

マリア「MG作戦よ」

 

藤丸「MG?」

 

マリアの言っていることがよく分からないでいると響がヘリの扉を思いっきり開けた。

 

しかもリルをしっかりと両手で掴んだ状態で。

 

マシュ「え…?」

 

藤丸「あ、あの、まさか…」

 

リルを掴んでヘリの扉を開けた響を見てマシュと藤丸は嫌な予感がした。

 

響「どぉおっせえぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!」

 

気合の入った声と共に響はリルを港に向かって思いっきり投げ飛ばした。

 

リル「ぎゃうぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

リルの声が空の彼方へ吸い込まれるように姿と共に消えてしまった。

 

マシュ「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?!?!?!?!?」

 

ヘリ内にマシュの驚愕の声が響き渡る。

 

マリア「こっちが間に合わないならリルを思いっきりぶん投げて現場へ先に行ってもらう。それがMISSILE GODZILLA(ミサイル・ゴジラ)砲作戦、通称MG作戦よ」

 

キリッと決めながらMG作戦の内容を言うマリア。

 

マシュ「いや、キリッと決められても…大丈夫なんですか、アレ!?思いっきり投げ飛ばしてましたよ!?」

 

奏「大丈夫だ。何度も練習したから」

 

マシュ「練習したしないの問題ではない気が…」

 

マリア「心配しなくていいわよ。鉄塔にぶつかろうが溶鉱炉に突っ込もうがリルもといゴジラの一族は拳骨で殴られて痛いや熱いお風呂に入って熱かったくらいにしか感じないから」

 

マシュ「それはそれで問題しかない気がします!!!」

 

自分たちより感覚がおかしいマリアたちにマシュのツッコミが入る。

 

そうしている内にリルが現場上空に到着。

 

空中でミレニアムゴジラとなって8体の超獣の前に降り立った。

 

 

 

そんな経緯でぶっ飛ばされて来たミレニアムゴジラは周囲の超獣たちを見る。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

驚いて動きが遅くなっている超獣で近くにいたシシゴランにミレニアムゴジラは放射火炎を発射した。

 

発射された放射火炎はシシゴランの頭部を飲み込んで消滅させた。

 

頭部を失ったシシゴランの体はフラフラと後ろへ下がって最後は海の中へ落ちて行った。

 

サイゴン「グルルルルル……ガルガアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

シシゴランが倒されたのを見てサイゴンが角を向けて突進する。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

突進してきたサイゴンをミレニアムゴジラは角を避けて首を掴むと持ち上げて突き刺すように地面に叩き付けた。

 

キングクラブ「グロウォオォォォォォォォォーーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

続けてキングクラブがクラブ光線を発射して攻撃するがミレニアムゴジラは素早く避けると放射火炎を発射してカウンター攻撃を喰らわせて後退させる。

 

ブラックピジョン「キイィィィリュリュリュウゥゥゥゥーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

続いてブラックピジョンが両翼を羽ばたかせて爆風を起こす。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルル……」

 

ブラックピジョンの起こした爆風にミレニアムゴジラは押されてしまい、ズリズリっと海へ追われていく。

 

アリブンタ「ガルピイィリュリュリュウゥゥゥゥーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

バクタリ「ガアァァオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ゼミストラー「ギゴミイィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

ホタルンガ「ガアァァリャアオォォォォーーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

そこへアリブンタ、バクタリ、ゼミストラー、ホタルンガが一斉攻撃(アリブンタは、バクタリは爪から出す火炎、ゼミストラーは口吻から3千度の火焔、ホタルンガは頭部から溶解液の攻撃)してきた。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

4体の超獣の一斉攻撃にミレニアムゴジラダメージを受けてしまうがそれだけの事。

 

たった4体の超獣の攻撃で参るミレニアムゴジラでは無かった。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

4体の超獣の攻撃に晒されていたミレニアムゴジラが一声上げると体が蒼白く輝いたかと思うとエネルギーが衝撃波のようにミレニアムゴジラの体から放たれて5体の超獣たちを吹き飛ばした。

 

初代怪獣王 ゴジラ直伝『体内放射』である。

 

主に動けなくなった時に使う起死回生の技で、体への負担が大きいのと引き換えに相手に絶大なダメージを与えることが出来るのだ。

 

体内放射で5体の超獣を吹き飛ばしたのと同時に響たちの乗るヘリが上空へ到着した。

 

響「Balwisyall Nescell gungnir tron……」

 

マリア「Seilien coffin airget-lamh tron……」

 

奏「Croitzal ronzell Gungnir zizzl……」

 

ヘリから降りて来た響、マリア、奏の3人は起動詠唱を唄いギアを纏う。

 

その後に藤丸をお姫様抱っこしたマシュが降りてきた。

 

マシュ「超獣8体の内、1体を撃破、1体は気を失っていて、6体に大ダメージを与えている…」

 

藤丸「すごーい…」

 

8体1と完全に不利な状態の中で優位を保っているミレニアムゴジラを見てマシュと藤丸は改めてその強さを目の当たりにした。

 

マリア「これならまだリル1人でも大丈夫そうね」

 

奏「それじゃあ、アタシらは逃げ遅れた人を救出するぞ!」

 

8対1の状況下でも優位を保っているミレニアムゴジラを見て言った時だ。

 

?「そうはいかんぞ!!!!」

 

逃げ遅れた人の救助に向かおうとした矢先、声と共に藤丸に向かって誰かが落ちてきた。

 

マシュ「先輩!!!!」

 

咄嗟にマシュが盾を出して藤丸の前に行き人物の攻撃を防いだ。

 

響「このっ!!!!」

 

マシュが攻撃を防いだ瞬間に響が殴り掛かるが人物はマシュの盾を踏み台にして跳躍して回避した。

 

牛怪人「ぬぅ、この俺様の攻撃で歪みすらないとは…人間(ムシケラ)の使っている鉄ではないようだな」

 

藤丸を攻撃した人物―響たちが最初に遭遇した牛怪人であった。

 

奏「お前はあの時の!」

 

牛怪人を見て奏は襲ってきたことを思い出す。

 

藤丸「知り合いなの?」

 

マリア「知り合いっていうか私たちがこの世界に来て最初に襲ってきた怪人よ」

 

最初に遭遇したことを簡潔に藤丸に話す。

 

牛怪人「ふん。あの時は少し油断したが今度という今度は容赦しないぞ!!ブモオォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

牛怪人も響たちのことを覚えているのかそう言って雄たけびを上げるのだった。


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