戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第546話 強襲、超獣軍団

カルデア・地球環境モデル『カルデアス』の観測室兼指令室。

 

ロマニー「君たちの話を聞いて敵には魔力が存在しないということだから藤丸ちゃんの通信機とマシュの魔力を中心にしたレーダーを起動させたんだが、そこから2kmくらい先に2つの熱源が向かってきている!」

 

ダ・ヴィンチ「いますぐそこから退避するんだ!」

 

マシュ『了解です!』

 

ロマニーとダ・ヴィンチの指示でマシュとの映像通信が切れた。

 

ダ・ヴィンチ「魔力を持たずに英霊の宝具並みの力を持った怪物たちに、こことも特異点とも違う世界の住人たち…どう思う、ロマニー」

 

自分たちが今まで空想上の産物と思っていた怪獣や巨大生物兵器である超獣、そして自分たちのいる世界や今まで藤丸とマシュが旅していた特異点とも違う世界住人であるマリアたちの存在について聞く。

 

ロマニー「そうだね…僕個人としては突拍子もない話過ぎて理解できないけど、あの子…リルっと言ったかな。彼の姿と藤丸ちゃんたちの言葉を聞けば信用できるよ」

 

信じられないような話ではあるが今まで命を張って戦ってきた最後のマスターである藤丸とそのサーヴァントであるマシュの言葉を信じるという。

 

ダ・ヴィンチ「そうか。なら安心だ」

 

ロマニーの話を聞いてダ・ヴィンチは安心した時だ。

 

全(リル除)『うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

リル以外の全員の悲鳴が聞こえてきた。

 

ロマニー「みんな!?」

 

悲鳴を聞いて驚くロマニー。

 

 

 

時間を少し戻してマリアたちはロマニーとダ・ヴィンチの指示で急ぎ移動をしていた。

 

マリア「全く、どれだけの敵がいるのよ!」

 

瓦礫と化した街を走りながらマリアは言う。

 

リル「!、かうかう!!!」

 

入っていてリルが何かに気づいて藤丸の背中に跳び蹴りを叩き込んだ。

 

藤丸「うわっ!!」

 

蹴られた藤丸は吹き飛ばされて地面に叩き付けられてしまう。

 

マシュ「先輩!?」

 

蹴られた藤丸を見てマシュは驚いて駆け寄る。

 

マシュ「大丈夫ですか?」

 

藤丸を助け起こしながら安否を確認する。

 

藤丸「なんとか…でもなんで……」

 

リル「ぎゃうぅ!!!」

 

マシュ・藤丸「「!?」」

 

なんで蹴られたのかと考えていると悲鳴が聞こえて見ると体を鎖で縛られ、その一巻きがリルの口に猿靴輪のように巻き付き、地面には鎖の付いた鎌が刺さっていた。

 

響「リルくん!!」

 

リルを助けようと響は引き返した時、響に向かって一筋の閃光が降ってきた。

 

響「わわわっ!?」

 

閃光に気づいて響は慌てて左に跳んで回避、遅れて閃光が地面に着弾すると爆発を起こした。

 

響「今のはなに!?」

 

爆発した場所を見ながら響は閃光が来た方を見た。

 

そこには瓦礫の山の上に2体の怪人がいた。

 

1体はリルを縛り付けている鎖鎌が左腕、棘の付いた鉄球が右腕となっており、頭には剣のようなのが付いた怪人。

 

もう1体は尻尾が2本あり、両手にも口と一つ目があり、人間の上半身と馬の首から下の全身をしたケンタウロスのような姿をした怪人だった。

 

鎖鎌怪人「キラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

鎖鎌怪人は縛り付けたリルを自身の方へ引き寄せて鉄球の棘を首に突き付けた。

 

どうやらリルを人質にして響たちが反撃できないようにしているようだ。

 

奏「おい、どうする!?」

 

どうするかと奏はマリアに聞く。

 

マリア「どうするって言われても…」

 

マリアも突然のことでどうしたらいいのかと混乱し、頭が働かなかった。

 

ケンタウロス怪人「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!」

 

リルを人質に取り、響たちが反撃出来ないのと判断してケンタウロス怪人が2本ある尻尾からビームを発射した。

 

全(リル除)『うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

ビームの直撃は受けなかったが、地面に着弾した時の余波で吹き飛ばされてしまった。

 

響「この…!?」

 

攻撃されて反撃しようとした響だが鎖鎌怪人がリルの首に棘の先端を付けた。

 

少し刺さったのかリルの首から一筋の血が流れた。

 

響「くっ…」

 

人質であるリルを見せつけられて反撃できなかった。

 

ケンタウロス怪人「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!」

 

その隙にケンタウロス怪人が手の爪の先から破壊光線を繰り出してきた。

 

響「うわっ!!」

 

間一髪で回避する。

 

響「このままじゃリルくんが…」

 

どうにかしてリルを助け出さねば自分たちはまともに反撃できないまま倒されてしまう。

 

藤丸「わ、私のせいだ…私を庇ってリルくんが……」

 

自分を庇って捕らわれてしまったリルを見てショックを受ける藤丸。

 

マリア「自分のせいなんか言わない!」

 

そんな藤丸にマリアが一喝する。

 

マリア「あの子は絶対に貴女のせいで捕まったなんて考えてない!むしろ自分が人質になってよかったと考えてるはずよ!!」

 

藤丸「え?」

 

傍から聞けば問題ありそうな発言をするマリアに驚く。

 

マリア「貴女が捕まったらマシュに誰が指示を出したりするの!あの子はそれを踏まえた上で行動したのよ!それに……」

 

そう言っていると捕らわれていたリルの口元が段々と激しくモゴモゴし始め、やがて"バキン"という音と共に鎖が切れた…いや、リルが鎖を噛み砕いたのだ。

 

鎖鎌怪人「キラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!?!?!?」

 

鎖を噛み砕いたリルに鎖鎌怪人は驚く。

 

リル「がうぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

雄たけびを上げてリルは体を光らせ、その姿を変えた。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

体を縛っていた鎖鎌怪人の鎖を全て千切り、ミレニアムゴジラが雄たけびを上げて降誕した。

 

マリア「あの子ならこうするハズだからね」

 

ミレニアムゴジラとなったリルを見てマリアはそう言う。

 

藤丸「く、鎖を噛み砕いた……」

 

マシュ「人の姿でも規格外過ぎます……」

 

鎖を噛み砕いて形勢を逆転したリルを見て藤丸とマシュはまたも驚いてしまった。

 

鎖鎌怪人「キラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

ケンタウロス怪人「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ミレニアムゴジラとなったリルに対して鎖鎌怪人とケンタウロス怪人は一旦後ろへ跳躍すると雄たけびを上げて黒く光ながら巨大化した。

 

バラバ「キラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

鎖鎌怪人は牛か悪魔を思わせるような非常に物々しい風貌をして、武器は左手の鎌、右手の鉄球があり、頭部に剣を付けた怪物―ヤプールがアゲハチョウの幼虫と宇宙怪獣を合成して生み出した『殺し屋超獣 バラバ』。

 

ブロッケン「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ケンタウロス怪人は腰部分が大きく上に突き出した独特の形状をしており、後部には鞭のような2本の尻尾があり、牛のような角を持った怪物―ヤプールがワニと宇宙怪獣を合成して生み出した『変身超獣 ブロッケン』の二大超獣が雄たけびを上げた。

 

バラバ「キラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!!」

 

バラバは右腕の鉄球から鞭のようなものを射出してきたがミレニアムゴジラはそれをかわして鞭部分を掴んだ。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

鞭部分を掴んでミレニアムゴジラは魚を釣るときの一本背負いのようにバラバを投げ飛ばした。

 

ブロッケン「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!」

 

バラバを投げて背中を向けたミレニアムゴジラにブロッケンは鼻先から10万度の熱さを誇る火炎放射繰り出す。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

対するミレニアムゴジラは放射火炎を放ってブロッケンの火炎放射を跳ね返した。

 

ブロッケン「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

火炎放射を跳ね返され、さらに放射火炎まで喰らってブロッケンはダウンしてしまう。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

トドメを刺そうとエネルギーをチャージするミレニアムゴジラ、その時だ。

 

空突然ガラスのように割れて、赤い空間が現れた。

 

マリア「あれは!?」

 

空われて現れた赤い空間を見て驚く。

 

?「ギグワアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!!」

 

新たな鳴き声と共に赤い空間の奥から新たな超獣が姿を現した。

 

バキシム「ギグワアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

赤い空間から現れた超獣は青とオレンジの強烈なコントラストの体色をして、頭には立派な一本角を持っていた―ヤプールがイモムシと宇宙怪獣を合成して生み出した『一角超獣 バキシム』が赤い空間からミレニアムゴジラの戦っている場所へ降下してきた。

 

バキシム「ギグワアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

着地したバキシムは手から放つ火炎放射と鼻先から放つミサイルを発射した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

バキシムの不意打ち攻撃にミレニアムゴジラは反応できず、もろに喰らってしまい倒れてしまう。

 

ブロッケン「キイィィィィプラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

バラバ「キラアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!!」

 

バキシムの奇襲攻撃を皮切りに起き上がったブロッケンと戻ってきたバラバがそれぞれミレニアムゴジラに攻撃する。

 

ブロッケンは両手の爪先から放つ破壊光線と2本の尻尾の先からは40万度の高熱を持つビーム『スネーク光線』を。

 

バラバは頭の剣から放つショック光線で攻撃した。

 

バキシム「ギグワアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!!!」

 

2体に加わるようにバキシムも両手から火炎放射を発射した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

3体の超獣の攻撃に晒されてミレニアムゴジラの悲鳴が響き渡ったのだった。

竜姫咆哮メックヴァラヌス編について2

  • ここだけのオリジナルバージョンがいい!
  • 原作通り!
  • どっちかというとオリジナルがいい!
  • どっちかというと原作がいい!
  • 訃堂ぶっ倒すならどっちでもいい!

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