戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第516話 シンカリオンVSキングシトエル

キングシトエルが町を破壊しているという報は直ぐに超進化研究所大宮支部に届けられた。

 

報を聞いた職員たちは響とリルの歓迎会を中止してすぐに指令室に移動し、ハヤト、アキタ、ツラヌキ、シノブの4人とシャショットはシンカリオンのある地下へ、響、リルはまだ怪我が治っていないためアズサや他の職員と一緒に指令室に移動する。

 

本庄「大宮区海水浴場に巨大怪物体出現!!」

 

指令室にオペレーター席に座って本庄はメインスクリーンに町を破壊するキングシトエルの姿を映し出した。

 

響「アイツは!?」

 

リル「かう!?」

 

キングシトエルの姿を見て響とリルは驚く。

 

出水「知っているのか?」

 

響「はい!私たちの世界に出てきた怪物です!」

 

出水に聞かれて響は言う。

 

出水「巨大怪物体が異世界に現れた?まさか、そんなこと…」

 

巨大怪物体であるハズのキングシトエルが別世界であるはずの響たちの世界に出現したことに出水は何か引っかかるようだ。

 

フタバ「捕縛フィールド展開します!!」

 

 

 

日本の上空にある衛星から一筋の光がキングシトエルに向けて放たれた。

 

放たれた光はキングシトエルに当たると球体上になり迷彩機能でキングシトエルごと消えた。

 

周囲に被害を出来るだけ少なくするために作られたバトルフィールド―『捕縛フィールド』が展開されたのだ。

 

 

 

本庄「巨大怪物体、捕縛フィールド内に捕捉!!」

 

出水「よし。シンカリオン全車、発進!!」

 

キングシトエルを捕縛フィールド内に閉じ込めることに成功した報を聞いて出水はシンカリオン全車発進の指示を下す。

 

 

 

ハヤト、アキタ、ツラヌキ、シノブのシンカリオン運転士4人は格納庫へ行き、待機状態―『モードシンカンセン』でいるそれぞれのシンカリオンに乗った。

 

因みにシャショットはE5 はやぶさMkⅡに乗っている。

 

シンカリオンE5 MkⅡの運転席にハヤトが入ると来ていた服が変わり、白と緑のパイロットスーツになった。

 

そして運転席に座ると新幹線超進化研究所の全職員が所持するICカードの一種『Shinca』を操縦席中央に備えられた速度調整用マスコン―『シンカギア』にタッチした。

 

《この列車は大宮海水浴場行きです》

 

マスコンにShincaがタッチされるとそう音声が流れるとシンカリオンが発進しだした。

 

アキタの乗るE6 こだま、ツラヌキのE7 かがやき、シノブの乗るE3 つばさアイアンウイングもハヤトの乗るE5 はやぶさMkⅡと同じで新幹線形態で動き出した。

 

超進化研究所から発進した4両は新幹線形態であるため数百キロの速さですぐに捕縛フィールドのある海水浴場付近に来た。

 

捕縛フィールドへと突入前に操縦席からシンカギアが分離させてシンカリオン運転士の左腕に装着され、同時に座席と計器部分が特殊空間に消えた。

 

シンカギアのカバー前面が左右に割れるとレバーを握った。

 

握ったレバーを後方へ下げるとシンカリオンが一気に加速、数千キロの領域―超進化速度へ加速する。

 

《超進化速度、突入しまーす》

 

超進化速度へと加速するとまた音声が流れハヤトたちはShincaをガントレット側面に2つあるスロット下部へと挿入した。

 

《E5!》

 

《E6!》

 

《E7!》

 

《E3!》

 

《シンカリオンに変型しまーす!!》

 

超進化速度に到達して、捕縛フィールド内に突入しながら全車がモードシンカンセンからロボット形態―『モードシンカリオン』に変型した。

 

《シンカリオン E5 はやぶさMkⅡ!》

 

《シンカリオン E6 こまち!》

 

《シンカリオン E7 かがやき!》

 

《シンカリオン E3 つばさアイアンウイング!》

 

変型が完了したシンカリオンたちは捕縛フィールド内に着地、キングシトエルと対峙した。

 

 

 

シンカリオンがキングシトエルと対峙た時、人物は捕縛フィールドの外におり、透明で見えなくなっている捕縛フィールドを見ていた。

 

?「来タカ、シンカリオン…人間ノ進化ノ証……」

 

さらに捕縛フィールド内の様子が分かっているのか人物はシンカリオンが現れたことを呟いていた。

 

 

 

ハヤト「あの怪物体は!?」

 

キングシトエルを見たハヤトは驚いて声を上げた。

 

シャショット『どうした、ハヤト?あの怪物体を知っているのか?』

 

ハヤト「うん。夢の中で出てきた怪物体なんだ。確か名前は…キングシトエル!!」

 

夢の中でキングシトエルと戦ったことがあると言うハヤト。

 

ハヤト(あの時はシンジが助けに来てくれたから勝てたけど…もしあのキングシトエルが夢で戦ったキングシトエルならかなりまずいかも……)

 

夢の中での戦いでもキングシトエルに苦戦していてそこへシンカリオン運転士『碇 シンジ』が操縦する『シンカリオン 500 TYPE EVA』が救援に駆けつけたことで何とか勝てたことを思い出す。

 

アキタ「おい、何をボーっとしているんだ!来るぞ!!」

 

ハヤト「!!」

 

アキタに言われてハヤトは我に返ると丁度キングシトエルが頭上にある正八面体からレーザーを発射しようとエネルギーを溜め込み、発射した。

 

ツラヌキ「来たぞ!」

 

発射されたレーザーを見て全機が左右にそれぞれ跳んで回避する。

 

アキタ「フミキリガン!!」

 

シノブ「フミキリシュリケン!!」

 

着地してすぐにE6 こだまがフミキリガンでキングシトエルを狙撃し、同時にE3 アイアンウイングのフミキリシュリケンで攻撃する。

 

しかしキングシトエルはそれらをATフィールドを展開して防御する。

 

ツラヌキ「シャリンドリル!!」

 

E6 こだまの狙撃を防御したキングシトエルにE7 かがやきが跳躍してシャリンドリルで貫こうとするがまたもATフィールドを展開して防御した。

 

ツラヌキ「くっそ!硬ぇ!!」

 

一旦キングシトエルから距離を取ってツラヌキは言う。

 

ハヤト「やっぱり、あの時のキングシトエルと同じ…」

 

アキタ「おい、ハヤト!夢の中でどうやってあの怪物体に勝ったんだ!?」

 

ハヤト「夢の中じゃ、500 TYPE EVAが助けに来てくれたんだよ」

 

ツラヌキ「はあ!?500 TYPE EVAがシンカリオンって全くもってとんでもない夢だな!!」

 

夢の中でのことを言うハヤトにツラヌキは半ば呆れ気味に言う。

 

シノブ「そのエヴァがいないならかなり苦戦するぞ…」

 

キングシトエルを見ながらシノブは正直に言う。

 

アキタ「ともかくやるだけやってみるしかないだろ!!」

 

500 TYPE EVAがいない現実世界でキングシトエルに立ち向かうしかないハヤトたち。

 

キングシトエルはそんなハヤトたちに帯状の腕を伸ばして捕まえようとする。

 

伸びてきた腕を後ろへ跳んで回避する。

 

しかし、キングシトエルはそれを見透かしていたように頭上の正八面体からレーザーを発射、E5 はやぶさMkⅡとE3 アイアンウイングに命中した。

 

ハヤト・シノブ「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

アキタ・ツラヌキ「「ハヤト、シノブ!!!」」

 

キングシトエルのレーザーを直撃してE5 はやぶさMkⅡとE3 アイアンウイングは落下して地面に叩きつけられた。

 

地面に落下したE5 はやぶさMkⅡとE3 アイアンウイングをキングシトエルは左手で掴んで捕らえるとE6 こまちたちの方に向けた。

 

ツラヌキ「こいつ、ハヤトたちを離しやがれ!!」

 

アキタ「待てツラヌキ!!」

 

ハヤトとシノブを助けようと突っ込もうとしたE7 かがやきをE6 こまちが止めた。

 

ツラヌキ「何止めてんだよ!このままじゃハヤトたちが!!」

 

アキタ「それは分かっている!だがあの巨大怪物体はハヤトとシノブを俺たちの攻撃の盾にしているんだぞ!下手に攻撃すれば逆にハヤトとシノブが危ない!!」

 

キングシトエルの考えを読んでアキタは言う。

 

ツラヌキ「じゃあどうすんだよ!?」

 

アキタ「だからそれを今…!?」

 

ツラヌキに言われて言い返していると2機に向かってキングシトエルがレーザーを発射した。

 

レーザーは着弾し、E6 こまちとE7 かがやきを飲み込んだのだった。


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