戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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XV篇
第417話 XVへの序章


響たちにプレゼントした琥珀を採掘するためにガウはポーランドにある、人知れずの採掘場に来ていた。

 

リルはポーランドにある対東ヨーロッパ将軍『古代怪獣 キングザウルス三世』の祖父『古代怪獣 キングザウルス』の元に預けられている。

 

理由は、この採掘場の出来事をリルには見せたくなかったからだ。

 

※ここから少しだけガウや怪獣たちが日本語で話します。

 

ガウ「オラ、働け糞が!!」

 

?「うご!!」

 

琥珀の採掘場にて容赦なく石を作業している人間に当てる。

 

カズト「ひー!」

 

猿轡をされ、手足には行動を制限する鎖を嵌められ、首には分厚い首輪、服は着ておらず、代わりにボロ切れのような布で大事な所だけを隠した男―平成最後にして最大の犯罪者『カズト』が手で採掘場の土を掘り、岩をどかしていた。

 

この男、カズトの罪状はテロ行為である。

 

かつてパヴァリア光明結社統制局長『アダム・ヴァイスハウプト』の放った怪獣『超古代尖兵怪獣 ゾイガー』、『超古代怨霊翼獣 シビトゾイガー』、『破滅魔虫 カイザードビシ』、『破滅魔虫 ドビシ』により廃国となった旧朝鮮(現・日本国福岡県離県島)に存在したテロ組織『朝鮮人民解放軍』率いた男である。

 

日本の領土となっても反対し、復国しようというスローガンを掲げて爆破テロなどを行っていた。

 

資金源として麻薬栽培場を作り、反社会派勢力などに売っていた。

 

しかし、ゴジラが正式に人間と共存すると発表をし、さらにノンマルトと日本が国交を結んだことで組織の構成員たちは怖気づき、離脱。

 

組織自体が弱体化した。

 

さらに自衛隊と怪獣たちにより資金源であった麻薬の栽培場を潰され、資金繰りに喘いでいた。

 

資金繰りに苦しんだカズトが起こしたのは対オーストラリア方面将軍『カンガルー怪獣 パンドラ』の子供『カンガルー怪獣 チンペ』が誘拐したことである。

 

カズトの狙いは怪獣の中でも温厚な性格のパンドラを利用してオーストラリアにいる怪獣たちを従えさせようとしたのだ。

 

だが我が子を浚われ、怒ったパンドラは500体の怪獣を率いて旧朝鮮の首都・ソウルに出現。

 

破壊の限りを尽くした。

 

その際パンドラの右腕と言われる副将軍の『きのこ怪獣 マシュラ』が朝鮮にある水という水に毒素を撒き、朝鮮人のみならず朝鮮にいた人たちをキノコ人間にしてしまったのだ。

 

その後チンペは事件を聞いて、駆け付けたゴジラと響たちが無事に救出。

 

キノコ人間にされた人たちはゴジラが持ってきてたマンダリン草の実からエルフナインとユウコが作った『マンダリン水薬』により無事に元に戻った。

 

チンペを誘拐したテロ組織のメンバーは大半がマシュラが操るキノコ人間によりリンチにされた。

 

生き残った者たちは全員逮捕された。

 

逮捕されたカズトは日本の裁判でテロ行為のことを問われた。

 

だが検察があるものを証拠として提出した。

 

それはカズトの怪獣に対する差別的暴行行為が多数発覚したのである。

 

分かっているだけで50件以上の事件を引き起こしている。

 

そのうち最も悪質だったのを上げると…。

 

ピグモンを釣り上げてサンドバッグ。(←マスコットとして遊園地などで出稼ぎしていた。女性子供人気)

 

生まれたばかりのゴモラの娘に飴玉と称して口に花火玉を放り込んで歯を全部爆発で吹き飛ばす。(←日本へ来日して、親がガウと挨拶していた時に殺られた)

 

たまたまいたラーメンを食べようとしたブースカの顔面をラーメンに叩きつける。(←大御所様なのでお忍びだった)

 

ローランの友達で、地球に遊びに来ていたゼットンに暴力を振るう。(←あまりにもローラがガウの自慢話をするので好奇心で見に来た)

 

などである。

 

その行為の動画や画像を仲間内のサイトなどに投稿、投稿者欄に"怪獣はケダモノ~w"、"人間の食い物食うな~w"、"凶悪怪獣の牙を全破壊~w"、"人間の星から出ていけ、ケダモノw"、"人間に擬態した侵略者退治中~w"っと差別や中傷な発言をしたバカで、アホで、頭がイカれたクソ野郎である。

 

最初は終身刑が言い渡されかけたが、その後に発覚した怪獣たちに対する行為で判決は一変。

 

人権剥奪、被害にあった無関係の人間たちに1人に付き1000万の賠償、被害に遭い怪我をした怪獣の治療に掛かる医療費の全額支払いが言い渡された。

 

現在は被害にあった娘の親であるゴモラのいるこの琥珀採掘場で奴隷工夫としてコキ使われている。

 

またカズトは人権は無いため、非人道的な薬物実験の検体として研究所などで怪獣たちの食料(ネロンガなどの食電の怪獣たちの電気など)と交換で貸し出されている。

 

ガウ「ったく、人間の屑が。生きてるだけでもありがたく思え」

 

カズトを見てガウはかつての自身の眼となり言う。

 

ゴモラ「王よ」

 

カズトを見ていたガウの前にゴモラが来た。

 

ガウ「お、娘さんはどう?」

 

ゴモラ「はっ、錬金医師(エルフナイン)様と科学女医(ユウコ)様が造られた薬のお陰で歯もまた生え始め、傷も癒えております」

 

怪獣たちの間でエルフナインは錬金医師、錬金術による医療使う医者。

 

ユウコは科学の力で治療を行う科学女医として敬意を込めて『錬金医師』と『科学女医』と呼ばれている。

 

2人はゴモラの娘の為にマンダリン草を元にした薬―『マンダリン薬』を造り、無償で提供しているのだ。

 

マンダリン草は万能薬だが小さな怪獣や子供に負担が大きいため、負担が少ない薬として煎じられているのだ。

 

ゴモラ「それで王よ。王妃様へお渡しする上質な琥珀が用意できました」

 

そう言ってゴモラは琥珀が入った袋を渡してきた。

 

ガウ「お、ありがとう!じゃあ、リル待たせてるから!」

 

手短に言ってガウは素早くその場を後にした。

 

それを見送ったゴモラは…。

 

ゴモラ「お気よつけて…」

 

っと、言っていた。

 

ガウ「ん?」

 

ふとガウは空を見上げた。

 

空…いや、月から気配を感じたのだ。

 

月から感じる気配…人間に似ているが何かが違う…そう感じていたが、響の誕生日に間に合わなくなるので急いでその場を後にしたのだった。

 

後にこれがガウとリル、響と未来…。

 

互いに互いの…大切な…欠けがえのない陽だまりと戦う日が来るなど…この時のガウは知るよしも無かったのだった。

予定より早いですが、XV篇(IFルート)で幸せになって欲しい人は?

  • エルザ
  • ミラアルク
  • ヴァネッサ
  • 3人とも

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