1つ! 響たちはバルベルデに派遣された日本軍を指揮していた弦十郎と会い、事情を説明する!
2つ! 並行世界では日本と朝鮮で戦争が起き、その最中、並行世界の響たちは死亡していた!
そして、3つ! 少女―ジーナの哀しみに響たちは痛感するのだった!
響たちが並行世界に向かった頃、S.O.N.G.の医務室では…。
ガウ「がうぅ…がうぅ……」
リル「かうぅ…かうぅ……」
医務室のベッドの上で苦しそうに呼吸をするガウとリルが寝かされていた。
ギャラルホルンが起動して以来、病状が悪化して呼吸、脈拍、血圧も乱れている。
マリア「苦しそうね…」
窓越しに苦しそうにしているガウとリルを見てマリアは言う。
翼「あぁ。だがきっと立花たちが何とかしてくれるハズだ」
マリアの隣で翼は言う。
マリア「そうね…あの子達ならきって何とかしてくれるわね」
並行世界に向かった響に全てを託すと話す2人。
一方で、響たちは並行世界の弦十郎の計らいで割り当てられた宿舎にいた。
しかし、その空気はどんよりと曇っていた。
この世界の弦十郎から話されたこの世界の出来事を聞いたのだから仕方なかった。
この世界にいるハズだった響たちは戦争の最中に戦死してしまった、残されたリトは悲しみにより傷ついた心はいまだに癒えず、ジーナは悲しみを怒りに変えて国そのものを滅ぼしたのだから。
クリス「早くしないと行けないのに、何かとんでもないことになってる世界だな」
何とかクリスが口を開いて言う。
響「うん…早く解決しないとガウくんとリルくんが…」
未来「そうだけど…」
早く解決しないといけないのだがこの世界での出来事を聞いてしまい、どうすればよいか分からないでいた。
クリス「はあ、あー、うだうだ考えてても仕方ねえ!とにかくあのネオノイズが来たらとりあえず戦うしかないだろ。それにまだ確認されてないがカルマノイズにも警戒しとかないとな」
うだうだ考えててしょうがないとクリスは言う。
響「そうだね」
未来「うん」
クリスの意見に響と未来は頷いた。
すると空襲警報に似た警報音が響いた。
『駐屯地内にネオノイズが大群で出現!総員、第一級特異災害戦闘配置!装者はネオノイズ迎撃に当たれ!繰り返す!駐屯地内に…』
警報音より大きな声でアナウンスが入る。
響「ネオノイズが!?」
クリス「大群ってかなりヤバイだろ!?」
未来「私たちも行こう!!」
部屋を飛び出して現場に向かう3人。
ジーナ「失せやがれ、この害獣どもぉ!!」
ギア―『トリアイガ』を纏い、上下が三ツ又になっている槍型のアームドギアでネオノイズを貫いていく。
リト「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ギア―『フローディ』を纏い、長短2本の刀型のアームドギアによる連続斬撃で中型ネオノイズを倒す。
だがネオノイズは倒しても後から後から湧き水のように出現していた。
ジーナ「だー、キリがねぇ!害獣どもが、どっから出てくるんだよ!!」
後から湧き水のように出現するネオノイズにジーナは言う。
リト「でも私たちがやらないと後ろにいるおじさんたちが…」
ジーナ「分かってるよ!アタシはもう、大切な人たちを失うわけには…いかないんだ!!」
アームドギアでネオノイズを貫きながらジーナは言う。
ジーナ「!、リト、後ろ!!」
リト「え!?」
ジーナに言われて振り向くと大型ネオノイズの凶刃がリトの目の前まで迫っていた。
ジーナ「リトー!!」
ジーナが叫んだ時だ。
響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ギア―ガングニールを纏い、ブーストしてきた響のドリルナックルがネオノイズの腹部を貫いて倒した。
響「大丈夫、リトちゃん」
リトの前に着地して響は聞く。
リト「あ、ありがとう、ひびママ…あ!」
響「ふえ?ママ?」
リト「いや、あの、これはその、えっと…」
響を『ひびママ』と呼んでリトは恥ずかしくって慌てる。
クリス「んなことしてないで、早く戦え!!」
慌てるリトと首をかしげる響にギア―イチイバルを纏い、クロスボウ型のアームドギアを連射してネオノイズをながらクリスは言う。
そんなクリスに向かってバズーカ砲を構えたネオノイズが複数いた。
未来「させない!!」
そんなネオノイズにギア―神獣鏡を纏い、扇を畳んだ状態のアームドギアから未来は光線を発射して防ぎながら撃破する。
響「あ、うん!もう一踏ん張りだよ、リトちゃん!」
リト「はい!」
響の一言にリトは嬉しそうに返事をする。
ジーナ「………」
そんな
ジーナ(何なんだよ、アイツら…別世界の響たちのクセに…性格まで響たちなのかよ…)
ジーナ「クソガァ!!」
怒り任せにジーナはアームドギアを振り回してネオノイズを倒す。
響たちの存在を認められないでいるジーナの怒りはさらに込み上げていた。
?「その怒りの欲望が貴様の源か」
ジーナ「なに!?」
?「ハッ!!」
ジーナ「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
新たな声が聞こえたかと思いきや黒い霧が漂ってきて触れた瞬間、雷撃を喰らってジーナは吹き飛ばされてしまった。
リト「ママ!?」
吹き飛ばされてしまったジーナを見てリトは駆け寄る。
ジーナ「うぐっ…い、いまのは…」
リトに助けられながらジーナは起き上がる。
すると霧の向こうから人影が現れた。
人影は霧から出るとその姿を露にした。
外見はプテラノドンに似た姿で、腕は翼竜に似た翼でもある翼腕をした紫色の体色の怪人が現れた。
響「なにあれ!?」
クリス「ネオノイズでも、カルマノイズでもないな…」
未来「プテラノドンの…怪人?」
リト「あんなの、見たことない…」
ジーナ「また新しいタイプのノイズかよ…」
現れた怪人を見て5人は驚く。
?「この地は満ちている、生命の源に。消し去るのだ、全てを無に!」
驚いている5人を余所に怪人は言う。
クリス「なにごちゃごちゃ言ってんだ!!」
アームドギアをガトリングガン型に変えてクリスは発砲する。
?「ふん…」
クリスの攻撃を怪人は翼を広げて飛翔して回避する。
未来「そこ!」
飛翔した怪人に未来が扇を畳んだ状態のアームドギアから光線を発射する。
?「無駄だ」
光線を発射した未来を見て怪人は言うと口からメダル状の光弾を発射した。
メダル状の光弾は未来の光線とぶつかると一方的に消滅させて未来に向かっていく。
未来「きゃっ!!」
メダル状の光弾を喰らい、未来は落ちる。
?「ハッ!!」
未来を落として怪人はクリスに向かって光弾を発射した。
クリス「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
怪人の光弾を喰らい、クリスは吹き飛ばされる。
響「クリスちゃん!こんのおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
クリスまで倒されて響はブーストしてパイルバンカーパンチを準備する。
そして一気に怪人の前まで行くとパイルバンカーパンチを叩き込んだが…。
?「無駄だと言っている」
効いていないのか怪人は言う。
響「うそ…」
?「失せろ、弱き者よ」
響「がはっ……」
響に至近距離の光弾を浴びせて地面に叩き落とした。
3人を倒した怪人は着地するとジーナとリトを見た。
?「次はお前たちだ」
2人に狙いを定めて接近する。
ジーナ「リト…お前は逃げろ…」
リト「嫌だ、ママを置いてなんてできないよ!」
短剣を構えてリトは言う。
ジーナ「いいから逃げろ…アイツはノイズじゃない…アタシが押さえるから…早く逃げろ…」
リト「嫌だ!」
ジーナ「バカ娘…」
逃げるように言うジーナだが嫌がるリトを見て言う。
?「逃がしはせん、全てを無にする」
そう言って怪人は一歩、また一歩と確実に接近する。
響「り、リトちゃん…ジーナちゃん…」
2人を助けようとする響だがダメージが大きく動けなかった。
リトが覚悟を決めたその時だ。
?「セイヤアァァァーーーーーーーーーッ!!」
?「ぬおっ!?」
リトとジーナの後ろから1人の青年が飛び蹴りを怪人に叩き込み、蹴り飛ばした。
?「おい!」
さらに後ろから人相が悪くて金髪の男性が現れて青年に何かを投げた。
?「サンキュー!」
男性から投げられた何か―赤、黄、緑の3枚のメダルを受けとると青年は3つのスロットが着いたバックルのベルトを装着、赤、黄、緑の順に装填してバックルを左斜めにすると右腰に着いた丸い形のスキャナーを取るとバックルをスキャンした。
?「変身!」
タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バッ・タトバッ・タ・ト・バッ!!!
スキャンすると青年は頭が赤、上半身が黄、下半身が緑で、胸には鷹、虎、バッタの絵が描かれている仮面の戦士になったのだった。