戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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前回までの3つの出来事!

1つ! シンフォギアの仲間であるガウとリルが原因不明のまま意思を失い倒れた!

2つ! 時を同じくして並行世界に繋がる完全聖遺物 ギャラルホルンが起動する!

そして、3つ! 原因を突き止めるために響は並行世界に渡るのだった!


第356話 群青と武器と瓜二つ

クリス「どうやら着いたみたいだな」

 

ギャラルホルンを通って並行世界に行きついた響たちが辺りを確認した。

 

今回のメンバーは響、クリス、未来の3人である。

 

未来が向かうことは弦十郎、翼、マリアに反対されたが未来自身の決意の固さに根負け、クリスがサポートするという形で現在のメンバーになっている。

 

未来「私たちがいた世界とそう変わらないようね」

 

辺りは森ばかりであったが遠くからだが車のエンジン音と歌のような声が聞こえてきていて言う。

 

響「早く町に行って原因を探しましょう!」

 

一刻も早くガウとリルを助けたい思いで一杯の響は言う。

 

クリス「落ち着け。そう簡単には手掛かりが見つかる……」

 

すると爆発音を聞いてその方向を見ると黒い煙が上がっているのが見えた。

 

さらに人々の悲鳴のような声が聞こえていた。

 

未来「何!?」

 

クリス「火事にしては様子が変だな。行くぞ!って響は?」

 

火事にしては様子がおかしいのとクリスが言うと響がいつも間にやらいなくなっていることに気づいた。

 

未来「そういえば…まさか先に行った!?」

 

クリス「あんのバカァ!!」

 

自分たちを置いて先に行った響にクリスは叫ぶのだった。

 

 

 

クリスの声が山に響いている時、煙が上がった場所では人々が必死になって走って逃げていた。

 

人々の後ろからはノイズに似た怪物が迫っていた。

 

だが通常のノイズやアルカ、カルマノイズとは違い、群青色をした体色で、発光器官が白い色をしていた。

 

群青色のノイズは体の形状を変えて紐のようになると人々に突き刺さり、灰ではなく緑の液体にした。

 

武将型ノイズが逃げ遅れた母娘に狙いを定めた、その時だ。

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

武将型ノイズの真上から響がドリルナックルを叩き込み、倒した。

 

倒された武将型ノイズはノイズやアルカ・ノイズのように青い粒子になって消滅する。

 

響「早く逃げて!」

 

母親「はい!」

 

響に言われて母親は娘を抱えてその場から逃げる。

 

響(なに、このノイズ…普通のノイズやアルカ・ノイズ、それにカルマノイズとも違う…新種のノイズ?)

 

群青色をしたノイズに響は構える。

 

すると響の後ろから弾丸が飛んで来てノイズたちを消滅させた。

 

振り向くとクリスと未来が来ていた。

 

クリス「このバカ!急ぎすぎなっていただろ!!」

 

勝手に先へ行った響にクリスは怒鳴る。

 

響「ごめん、つい気持ちが焦っちゃって…」

 

未来「響、後で折檻ね」

 

響「ひえぇぇぇぇ~…」

 

未来に言われて響は怯える。

 

クリス「にしても…何だよ、このノイズ…」

 

未来「アルカ・ノイズに似てるけど…色が違う…」

 

クリスと未来も群青色のノイズを見て言う。

 

響「やっぱり新種なのかな?」

 

クリス「さあな。だが、アタシらの攻撃は効いてるんだ。新種だろうと関係ない!!」

 

そう言ってクリスはアームドギアをガトリングガンに変えて掃射した。

 

同時に響と未来が左右に展開する。

 

響「うおりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

オタマジャクシ型のノイズに響はパイルバンカーパンチを叩き込んだ。

 

未来「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

未来は迫っていた群青色のノイズたちアームドギアを展開して放つ光線―『閃光』を放って一気に数を減らす。

 

クリス「オラーッ!!」

 

ガトリングガンで攻撃していたクリスは大型ミサイルを出して大規模火力で殲滅を図る。

 

すると爆煙の中から群青色のノイズが現れた。

 

しかし、その右腕はガトリングガンになっている人型のノイズだった。

 

クリス「何だ?」

 

右腕がガトリングガンになっている人型のノイズを見てクリスは身構えた瞬間、ノイズはガトリングガンを向けるなり斉射してきた。

 

クリス「うおっ!?」

 

これにクリスは驚いて慌てて右に飛んで回避する。

 

クリス「何だ!?武器を使ってきたぞ!!」

 

近くにあった瓦礫の陰に飛び込んでガトリングガンの弾丸を防ぎながら、クリスはガトリングガンを使ってきたノイズに驚く。

 

ノイズやアルカ・ノイズなどは爪などで攻めてくる、中にはネバネバする液を出すノイズ(←第一期無印シンフォギアで響がクリスによってガッツリ引っ掛かったアレ)や体の一部を発射するノイズ(←ブドウの房みたいな体をしたアレ)はいるがそれは自身の体を使用してだ。

 

さっきのノイズのように人間が使用する武器を使う(・・・・・・・・・・・・)などの芸当をするノイズはいなかったからだ。

 

クリス「くそっ、どうすりゃあいいんだ?」

 

ノイズはさっきからクリスがいる瓦礫に集中放火を浴びせている。

 

瓦礫が撃ち抜かれるのも時間の問題であった。

 

響「クリスちゃーん!どいてーーーーー!!」

 

クリス「あん?げぇ!?」

 

響の声を聞いて見るとミサイルに追われてこちらに来ている響がいた。

 

クリス「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!」

 

そう叫びながらクリスは瓦礫から飛び出した。

 

飛び出してきたクリスにノイズはガトリングガンを向ける。

 

クリス「当たって、たまるか!!」

 

ガトリングガンを向けてきたノイズにクリスは(いつもの)クロスボウ型にして連射する。

 

クロスボウ型の連射にノイズは対応出来ずに撃ち抜かれて消滅する。

 

クリス「あとは!」

 

ノイズを倒してクリスは次に響を追いかけているミサイルを撃ち抜いて破壊した。

 

響「ふえ~…助かったよ、クリスちゃん」

 

ミサイルを破壊してもらって響は言う。

 

クリス「良いってことよ。それにしても、何でミサイルなんかに?」

 

響「それがノイズを倒してたら別のノイズがミサイルを撃ってきて…」

 

クリス「そっちもかよ!?」

 

響「"そっちも"ってまさか!?」

 

クリス「あぁ、こっちはガトリングガンだったけどな」

 

響「なんでノイズが人間の武器を…」

 

クリス「さあな。とに…」

 

未来「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

武器を使ってきたノイズのことを話していると爆発音と共に未来の悲鳴が響いてきた。

 

その方向を見ると少し離れた所で背中にミサイル発射台を備えたノイズが倒れている未来にミサイルを向けていた。

 

響「未来!!」

 

クリス「ヤバい!!」

 

未来の危機に2人は駆け寄ろうとしたが距離があって間に合うか分からなかった。

 

そうしている内にノイズのミサイルの後ろが明るくなり出した。

 

ミサイルを至近距離から発射しようとしているのだ。

 

響「未来、逃げてぇぇぇぇーーーーーーーーー!!」

 

響が叫んだその時だった。

 

?「失せろ、害獣ども!!」

 

クリスみたいに乱暴な声と共に水色で、上下の先端が三ツ又に分かれた槍がノイズの頭上から落ちてきて貫いた。

 

ノイズを倒した直後、1人の人物が着地してノイズを貫き、消滅させた槍を地面から引き抜いた。

 

クリス「あ、アイツは!?」

 

人物の姿を見てクリスは驚く。

 

いや、クリスだけではない、未来や響も驚いていた。

 

水色のインナーで、手足、頭には響たちと同じギアに似た装甲があり、胸はクリスくらいはあるだろう褐色の肌で、見た目から年齢は響たちくらいで、赤い目をした長く一纏めにされた髪をした少女だったがその顔はガウと瓜二つであった。

 

響「が、ガウくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!?」

 

あまりにも衝撃的な状況に響の声が響き渡るのだった。


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