戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第316話 また、いつか

オズワルドとガスドリンカーズの事件が解決して響たちは二課の司令室に来ていた。

 

翼「アメリカ政府が自ら非を認めたですって!?」

 

八紘からアメリカ政府が自分たちの非を認めたことを聞かされて驚いて声を上げる。

 

クリス「なんでまたアメリカが自分たちの非を認めたのですか?」

 

アメリカ政府が非を認めたことを聞く。

 

オズワルドがヴィマーナやヤントラ・サルヴァスパを運用するにはガスドリンカーズだけでは賄える資金や人材が無い、従ってF.I.S.とNEXT、そしてアメリカ政府自身が関与しているのは疑わしきことである。

 

それ故に、例え事実だとしともアメリカ政府が自ら非を認めるなどあり得ないからだ。

 

八紘「理由としては匿名でアメリカ政府がF.I.S.及び、NEXTと共に宇宙犯罪組織と手を組んでいたことを示す証拠が全世界各地の報道関係に送られたらしい。そのために世論はアメリカを非難しているそうだ」

 

響「誰がそんなことを…」

 

八紘「匿名であった上に謎の言語が使用されていて解析不明だった」

 

八紘(それにまだ謎はある…ガウを救った私から渡されたというワクチン…あの時、私はオズワルドを見送っていた…いったい誰が…)

 

翼「謎の言語?」

 

八紘「地球上のどの言語とも一致しなかった観点からイタズラではないかと言う指摘もあったが、ヴィマーナやシンフォギアシステム、それに怪獣王 ゴジラに関することも書かれていたので事実と取られたようだ」

 

クリス「アタシらやガウのことまで書かれていたのかよ」

 

ガウ「がうがう」

 

匿名での証拠に自分たちのことが書かれていたことを聞かされて驚く。

 

翼「しかし、いったい誰が…」

 

誰がそんなものを送りつけたのか考えていると司令室の扉が開いた。

 

シャロン「あ、響お姉ちゃん、ガウくん、早く」

 

司令室に入ってきたのはシャロンで、ワクワクしているのかシャロンは言う。

 

響「あ、うん。そろそろ行こうか。ガウくんも」

 

ガウ「がう♪」

 

シャロンに言われて響とガウは司令室をシャロンと共に出た。

 

クリス「楽しそうだな」

 

翼「ああ。今日だけはシャロンに優先させよう」

 

クリス「だな」

 

シャロンたちを見てクリスと翼は言う。

 

理由はそろそろ来てしまうのだ。

 

シャロンとの別れが…。

 

 

 

二課を出たシャロンたちはショッピングモールで買い物をしていた。

 

シャロン「お買いもの~♪お買いもの~♪」

 

響「シャロンちゃんとお買いもの~♪」

 

ガウ「がう~♪」

 

歌いながら響たちは買い物を楽しむ。

 

もう直ぐ来てしまう別れをこの一時の間だけ忘れることができたのだ。

 

3人が回ったのはシャロンの服や食器、新しい勉強道具などを買い、お昼は風車の羽を模様した器を多い尽くす巨大なナルトが乗ったラーメンを食べ、デザートにクレープを食べた。

 

さらに、様々な星や特殊能力を持った若き警察官たちを題材にしたヒーローショーを見たりと楽しい時間を過ごした。

 

部屋に帰ると翼とクリスがパーティーの準備を整えて待っていた。

 

シャロンの二課への歓迎と姉妹たちも日本へ来ることになったことへのお祝いだ。

 

本当は姉妹たちが来た時にしたかったが響たちには生憎と時間が無かったので今日になったのだ。

 

因みにシャロンの本当の力で生み出されたブラストバギーはノイズへの対抗手段になりうるとして、この世界のシンフォギアシステムが完成するまでの間、人類の希望となることになった。

 

パーティーではシャロンが意外と大食いだったり、ガウ、響、シャロンの互いに互いに食べさせあったりと食事を楽しみ、食後はトランプや電気ネズミか、様々なタイプに進化できる可愛らしい生き物をパートナーにして冒険するゲームや、様々なゲームタイトルのキャラクターが大乱闘するゲームをして楽しんだ。

 

だが楽しい時間は直ぐに過ぎてしまうのだった…。

 

翌日の朝…響たちとシャロンが初めて出合った森にシャロンと響たちは来ていた。

 

シャロン「もう…お別れ…なんだね」

 

響「うん…」

 

シャロン「でも、私は大丈夫だよ。響お姉ちゃんから教えてもらった言葉やガウくんから貰ったお守りがあるから」

 

響「シャロンちゃん…」

 

立派になったシャロンを見て響は一瞬だけだが泣きそうになる。

 

クリス「おい、泣くなよ」

 

響「な、泣いてなんかないよ!」

 

クリスに言われて誤魔化す響。

 

シャロン「ふふ。本当はずっといてほしいけど、響お姉ちゃんたちには響お姉ちゃんたちの世界を、私は私の世界を守らないといけないものがあるから」

 

翼「本当に立派になったな、シャロン」

 

ガウ「がうがう」

 

シャロンに翼とガウは言う。

 

響「それじゃ、私たち行くね」

 

シャロン「うん…響お姉ちゃん!」

 

元の世界へ通じる穴へ入りかけた響を呼び止めるシャロン。

 

シャロン「私、絶対に響お姉ちゃんやガウくんみたいに強い人になるからッ!ただ強い人じゃなくて、優しくて暖かい人に…ね。だから、それまで少しの間だけお別れ…」

 

響「うん…またね、シャロンちゃん」

 

ガウ「がうがう、がうがうがう」

 

訳:またいつか、絶対に会おうね

 

シャロンの想いを聞いて響とガウは手を振る。

 

シャロン「うん、また会おうね、響お姉ちゃん、ガウくん!」

 

シャロンは涙を流しながらも、笑顔で響たちを見送るのだった。

 

そんな響たちの姿を遠い所から見ている人物がいた―八紘、いや、もう1人の八紘の姿を借りた人物は本来の姿を見せた。

 

ドギー「信じれば必ず奇跡は起きる、か…アイツらみたいなのが異世界にいたものだな」

 

魚のヒレのような耳と青い毛並みのドーベルマンの獣人然とした姿が特徴の人物―SPD『スペシャルポリス・デカレンジャー』地球署署長『ドギー・クルーガー』は言うのだった。

 

戦いは終わった…だが悲しき力を持った戦士が彼女たちの前に現れるが、まだそれを知らない………。


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