戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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翼「今回はティナさんの目線で描かれている過去編だ」

響「そう言えばティナさんと翼さんって声が似てますよね」

クリス「確かに言われてみればそうだな」

マリア「最近多いわね。翼と声が似てる人が来るのって」


第242話 その名はニトロ

響たちとトリコたちが現場に到着する前、ティナは山の森を駆け降りてていた。

 

ガウの護衛で怪獣島の取材をしていた時に島が揺れたかと思いきや地面から怪獣でもガウのような生き物でもない…自分たちの世界にいるあの生き物を見てしまったのだ。

 

直ぐにガウや他の怪獣たちが臨戦するがガウ以外の怪獣たちは一撃で殺られてしまっている。

 

ティナ(は、早く…早くトリコたちに伝えないと!あのままだとガウくんが殺されちゃう!!)

 

あの生き物相手ではガウとは言え殺されてしまうかもしれないと思いながらティナは走る。

 

そんなティナの足が木の根に捉えられた。

 

ティナ「きゃっ!」

 

木の根に足を捉えられてティナはバランスを崩して斜面を転がってしまう。

 

クルッポ「クルッポー!!」

 

転がるティナをクルッポが全速力で追い掛ける。

 

ティナの先は崖になっていた。

 

クルッポでも間に合わないスピードで転がるティナの体が放り出される。

 

このままかもしれないと思った時だ。

 

ティナの体が浮かんでゆっくりと地面に降ろしたのだ。

 

ティナ「へ?な、何が…どうなって…」

 

ヒオ・マナ「「間に合って良かった」」

 

声の方を見ると小さな虫に乗った2人の小人の少女―モスラの眷族『フェアリー』に乗った地球の先住民である小美人ことコスモスの『ヒオ』と『マナ』であった。

 

ティナ「こ、小人!?本当にいたんだ、これは超てんこ盛りスクープ…じゃなくて!」

 

小松「ティナさーん!」

 

声の方を見ると小松とトリコたち、更に響たちが来ていた。

 

ティナ「小松くん、それにみんなも!」

 

鈴「なんでこんなところにいるの?」

 

ティナ「そ、それがあの生き物が出てきたの!」

 

小松「あの生き物?」

 

ティナ「トカゲ人間みたいな、あの生き物よ!」

 

ゼブラ「なんだと?」

 

トリコ「ま、まさか!?」

 

鈴「そ、それってニトロのこと!?」

 

トカゲ人間―『ニトロ』と聞いて驚いているトリコたち。

 

響「ニトロ?」

 

聞いたことのない言葉に首を傾げる。

 

ココ「ニトロは僕たちの世界にいる謎の生物だよ」

 

サニー「自分たちの空腹を満たすために自分以上の大きさの猛獣にも平気で喰らい付く程の獰猛性を持ってる品の無い生き物さ」

 

トリコ「だが特殊な手順を踏まないと食う事が出来ない食材を独力あるいは他者の動作から会得する程に高い知能を併せ持ってる。現にグルメピラミッドって所で遭遇した奴に俺の釘パンチを真似された」

 

ゼブラ「まさか異世界にまで居やがるとわな」

 

翼「そのようなのが相手では急がねばなるまい!」

 

クリス「あぁ、ここはアタシらに任せな!」

 

響「Balwisyall Nescell gungnir tron…」

 

クリス「Killter Ichaival tron…」

 

翼「Imyuteus amenohabakiri tron…」

 

ニトロのことを聞いた響たちはギアを出すと起動詠唱を歌いギアを纏った。

 

小松「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

鈴「な、何か鎧みたいなのが出てきたし!?」

 

ギアを纏った響たちを見て驚く。

 

翼「これが私たちの力、シンフォギアだ」

 

ココ「歌を歌って纏う力か。興味深いね」

 

シンフォギアに興味を持つココ。

 

クリス「まあ、今は急ぐぜ。全員コイツに乗りなぁ!!」

 

クリスはそう言って3機の巨大ロケットを出した。

 

小松「ろ、ロケットが出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

クリス「いちいちリアクションがデカいんだよ…」

 

驚いている小松にクリスは言う。

 

響「あ、そう言えば…ヒオさんとマナさんはどうしてここに?」

 

ヒオ「あ、忘れるところでした」

 

マナ「怪獣島から邪悪な気配を感じたので、伝えに…ですが皆さんはご存知のようですね。それと…」

 

ヒオ・マナ「「彼らのことを教えてもらいに来たんです」」

 

?「ウォウ!!」

 

?「ガアァァァ!!」

 

?「シャアァァァァ!!」

 

ヒオとマナが言うと白くて人が何人も軽く乗れる狼、同じく人1人軽く乗れる巨大な烏、そして巨大で滅茶苦茶長いピンクの蛇が現れた。

 

トリコ「テリー!」

 

ココ「キッス!」

 

サニー「クイン!」

 

現れた狼、烏、蛇を見てそれぞれを呼ぶトリコ、ココ、サニー。

 

響「このおっきい狼たちってトリコさんたちの知り合いですか!?」

 

トリコ「最強の狼バトルウルフのテリー、テリークロス。俺の相棒だ!」

 

ココ「僕のは空の番長エンペラークロウのキッスだよ」

 

サニー「()のは全ての蛇の母マザースネークのクインだ」

 

狼―トリコの相棒で『最強の狼 バトルウルフ』の『テリークロス』。

 

烏―ココの相棒で『空の番長 エンペラークロウ』の『キッス』。

 

蛇―サニーの相棒で『全ての蛇の母 マザースネーク』の『クイン』をそれぞれ紹介する。

 

翼「異世界の狼たちは大きいのだな」

 

小松「これでもまだテリーたちは子供ですよ」

 

響「これで子供!?」

 

テリーたちが未だに子供と聞いて驚く。

 

ゼブラ「おい、んなことしてる暇はねぇだろ」

 

翼「そうであった!」

 

トリコ「全員ロケットに乗れ!小松たちはテリーたちに!」

 

ヒオ「怪獣たちには私たちが言っておきます」

 

マナ「皆さんは先に行って下さい」

 

響「ありがとうございます」

 

トリコ「よし、いますぐに行くぞ!」

 

トリコ、ココ、サニー、ゼブラ、響、クリス、翼たちはロケットに乗っていち早く現場に、小松、鈴、ティナはテリーに乗ってヒオとマナに案内で山を通って現場に向かったのだった。




調「もうちょっとだね、トリコ編が終わるの」

切歌「そうデスねー」

未来「それでは次回をお楽しみに」

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