戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第866話 もうひと働き

キラメイレッド「ガルザ!」

 

間一髪で、キラメイグリーンを救ったキラメイブラックを見てキラメイレッドは叫ぶ。

 

キラメイブラック「ようやく合流できたな、充瑠!」

 

ようやく合流できたて、キラメイブラックは安心したように言う。

 

カマキリ大酋長「くっ、他のキラメイジャーか!」

 

キラメイブラックが現れたことにカマキリ大酋長は焦りを滲ませていた。

 

数的には有利だったが、キラメイブラックという頼もしい救援が相手側に来たために士気が上がってしまった。

 

そうなった場合、かつてジャッカー電撃隊に倒されたことのあるカマキリ大酋長ならば分からないことではない。

 

スーパー戦隊が持つ、仲間との絶大的な信頼と絆の強さを。

 

キラメイブラック「大丈夫か、瀬奈殿」

 

キラメイグリーン「う、うん、ありがとう」

 

キラメイブラックに助け起こされて、キラメイグリーンはお礼を言いながら立ち上がった。

 

キラメイブラック「貴様の相手はこの私だ!」

 

キラメイグリーンを助け起こしたキラメイブラックはカマキリ大酋長に剣を向ける。

 

カマキリ大酋長「くっ、ここは引き下がらせてもらう!引き上げだ、アパッチ軍団!」

 

キラメイブラックの登場で、カマキリ大酋長は数的有利だったにも関わらず、撤退を選び指示した。

 

カマキリ大酋長の指示を聞いたアパッチ軍団は踵を返して逃走、ファルファレルロたちも逃走した。

 

その際、邪魔になっていたゾンビたちを倒しながら逃走するのだった。

 

キラメイブラック「逃げたか」

 

逃走したカマキリ大酋長たちをキラメイブラックは追撃せず、仲間の安全が最優先と判断した。

 

キラメイレッド「助かったよ。ガルザ」

 

キラメイブラック「いや気にするな、それより間に合ってよかった」

 

救援に来てくれたキラメイブラックにキラメイレッドが言うと、キラメイブラックは皆の無事を確認して安心して言う。

 

真島「なんや、コイツも嬢ちゃんたちの仲間かいな」

 

面識の無いキラメイブラックを見て、真島は確認を取る。

 

キラメイイエロー「そうだよ」

 

真島に確認されて、キラメイイエローが答える。

 

響「ガルザさん、リルくんはどこにいるんですか?」

 

キラメイブラックに、共に殿を勤めたリルの姿がないことに気付いた響が聞いてきた。

 

キラメイブラック「すまない。実は途中ではぐれてしまってな。私にも分からないんだ」

 

申し訳なさそうにキラメイブラックは言う。

 

響「そうですか…」

 

はぐれてしまったと聞いて響はらしくない心配顔をする。

 

キラメイブラック「心配するな、彼は強い。ゾンビ程度に後れを取らないことは君たちがよく知っているはずだ」

 

リルを心配する響にキラメイブラックは元気付ける。

 

響「…そうですね」

 

キラメイブラックに言われて響は、リルがこれまでの戦いで、どんな困難や危険な状態でも一緒に生き残ってきたことを思い出して頷いた。

 

パーカー「あー、話してるところ悪いが、残党どもがお出ましのようだぜ!」

 

呼ばれて振り向くと数がかなり減ってはいるが、ゾンビたちが向かってきていた。

 

レイモンド「目的地に入る前に掃除だな」

 

真島「せやな。掃除はきっちりせなアカンな」

 

銃をそれぞれ構えて、すこし呆れて言うレイモンドと楽しそうにしている真島は言う。

 

堂島「真島さん…全く仕方ない人だ」

 

冴島「流石は兄弟や」

 

真島の反応を見て堂島と冴島はそれが真島らしさと割りきって言う。

 

ジェシカ「もうひと働きってところね」

 

切歌「よーし、いっちょやったるデス!」

 

ジェシカと切歌ももうひと働きであるとして、武器を構える。

 

クリス「行くぞ!」

 

クリスの言葉を合図にゾンビたちに向かっていくのだった。


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