戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第864話 地下の戦い

クリス「くそ、しつけえ!!」

 

キラメイショットでゾンビたちの頭を正確に撃ち抜きながらクリスは走り、そのあとを別のゾンビたちは走りながら追いかけてくる。

 

あのあと戦闘になったのだが、戦闘音を聞いてゾンビたちの数は増大。

 

ジリ貧になると判断した堂島の指示で賽の河原へ向かうことにしたのだ。

 

パーカー「こいつはキリがないぞ!」

 

スナイパーライフルを担いでパーカーはクリスたちの攻撃ですらいっこうに減らないゾンビたちを見ながら言う。

 

ゾンビ『ガアァァァァァァァァッ!!』

 

クリスたちを追い、ゾンビたちもわらわらと集まってきていた。

 

真島「逃げるのは性に合わんのう」

 

冴島「そう言うな。六代目の命令や」

 

戦いたくて仕方ない真島に、同じ気持ちの冴島が言う。

 

堂島「賽の河原まであとどれくらいだ!?」

 

ホームレスの男「あと少しです!」

 

真島に聞かれ、ホームレスの男性は言うと壁のように積み上がったバリケードを指差した。

 

ホームレスの男性「あの壁の向こうが賽の河原でさ!」

 

そう言ってホームレスの男性は壁の側まで全力で走る。

 

?「これ以上は行かせはせんぞ!」

 

あと少しでたどり着きかけた時、聞きなれない声が聞こえると斧が回転しながらホームレスの男性に向かってきていた。

 

響「危ない!」

 

いち早く気づいた響が飛び出して、拳で斧を弾き飛ばした。

 

キラメイレッド「大丈夫!?」

 

響「はい、なんとか!」

 

それを見たキラメイレッドたちが駆け寄り、無事を確かめる。

 

キラメイイエロー「なんだ今のは!?」

 

キラメイグリーン「いったいどこから!?」

 

斧がどこからか来て、誰が投げたのかを思案しながら周囲を警戒する。

 

?「ここだ!」

 

それに答えるようにいつの間にか立ち止まっていたゾンビたちの中からカマキリ大酋長が姿を現した。

 

切歌「キルマンティス!」

 

カマキリ大酋長「キルマンティス?違う!俺様はカマキリ大酋長!クライムにより生み出された侵略ロボットだ!」

 

同じカマキリの怪人であるビークラッシャーのキルマンティスに間違われて、カマキリ大酋長は名乗る。

 

真島「なんや。ゾンビのお仲間かいな」

 

今まで相手にして来たゾンビやB.O.W.とは明らかに違うカマキリ大酋長に真島は言う。

 

クリス「ゾンビやB.O.W.以上にやばい奴らだ!」

 

レイモンド「噂に聞く蛇竜が蘇らせた怪人か!」

 

クリスたちの表情を見て、カマキリ大酋長が蛇竜により甦った並行世界の怪人であるとレイモンドは察して言う。

 

カマキリ大酋長「これ以上、貴様らを賽の河原へは行かせん!出でよ、アパッチ軍団!」

 

アパッチ『ギギーッ!!』

 

カマキリ大酋長が叫ぶと天井からネイティブアメリカンのような羽飾りを頭に着け、槍で武装したクライマー【アパッチ軍団】が降りてきた。

 

ジェシカ「兵隊のご登場ね」

 

アパッチ軍団を見てジェシカは銃を構える。

 

カマキリ大酋長「それだけではないわ!」

 

真島「!」

 

カマキリ大酋長の言葉を聞いた瞬間、何かに気づいた真島が堂島の方を向く。

 

真島「大吾、伏せろ!」

 

そう言って真島はいきなりショットガンを堂島に向けて発砲する。

 

堂島「!?」

 

真島に言われた瞬間に堂島はしゃがむと同時に放たれた散弾が何もないはずの背景に命中、血のようなものを吹き出した。

 

怪物「ギギャアァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 

悲鳴を上げて背景が揺らめくと前傾気味の姿勢も相まって全体像はゴリラなどの類人猿を思わせるが、逆に全身は青みがかった色をした鱗に包まれており、両の側頭部から背中にかけてはギザギザのトゲが連なり手足には、ほとんど指と同化した巨大なカギ爪が備わっている怪物が姿を現した。

 

レイモンド「こいつは!」

 

ジェシカ「嘘、ハンター!?」

 

パーカー「しかもT-アビス由来の固体か!」

 

人間をベースに【T-ウイルス】と遺伝子操作により生み出された世界初のB.O.W.成功個体【ハンターα】に水溶性のウイルスである【T-アビス】を投与して強化した【ファルファレルロ】を見て言う。

 

カマキリ大酋長「その通り!ここが貴様らの墓場となるのだ!」

 

そうカマキリ大酋長が言うとアパッチ軍団とゾンビたちと共に新たなファルファレルロがクリスたちを取り囲んだのだった。


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