戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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変身したなのはたちと協力し、小型機械獣たちを撃破する響たち。

だが、そこへ蝶アマゾンが現れて、リルの攻撃すら通じない超装甲とも言える皮膚の前に苦戦してしまう。

リルはアマルガムになった響と翼の2人からギアの武装を受け取り、繰り出した大技を叩き込んだのだった。


第777話 改めての自己紹介

はやて「まるで、SFの合体技やな…」

 

リルの繰り出した大技を見て、はやては言う。

 

リル「かう…かう…かう…!?」

 

さっきの大技を繰り出すために、かなり消耗したらしく、息を荒らしながらリルは蝶アマゾンがいた場所を見ていると爆煙が晴れ、そこには巨大なクレーターがあり、爆心地に黒くなっているが、傷ひとつ見当たらないで倒れている蝶アマゾンがいた。

 

響「そんな!?」

 

あれだけの大技を喰らいながらも傷すら付いていない蝶アマゾンに驚いていた。

 

翼「いや、待て…」

 

様子を見に、翼がクレーターに降りてアームドギアで蝶アマゾンをつついた。

 

つつかれた蝶アマゾンは全く反応を示さず、横たわっていた。

 

翼「……どうやら死んでいるようだ」

 

動かないでいる蝶アマゾンを見て、翼は振り向いて言う。

 

響「び、びっくりしたぁ…」

 

リル「かう~……」

 

まさか生きてるかもしれないと思っていた響とリルは安心して、胸を撫で下ろした。

 

はやて「これで終わりみたいですね」

 

響「よかったー。もうヘトヘトだよー…」

 

リル「かうー…」

 

ようやく戦いが終わり、響とリルが言う。

 

響「なのはちゃん、ありがとう。来てくれたおかげで、立て直すことができたよ」

 

なのはの方を向いて、響はお礼を言う。

 

なのは「こちらこそ。一緒に戦ってくれて助かりました。えっと、改めて自己紹介が必要ですね」

 

お礼を言われたなのはは言うと改めて、自己紹介を始めた。

 

なのは「わたしたちは時空管理局…ええと、わたしたちの世界の司法機関に所属している魔導師です」

 

『時空管理局』なる組織に所属している魔導師であるとなのはは言う。

 

響「魔導師…」

 

少し聞きなれない言葉に響は首をかしげた。

 

フェイト「はい。魔法を使う…この世界では、"魔法使い"の方が通りがいいでしょうか」

 

フェイトが分かりやすく補足説明した。

 

翼「こちらは、国連直轄の超常災害対策機動部タスクフォース、S.O.N.G.のシンフォギア装者だ」

 

はやて「はい。知っています。実はS.O.N.G.とシンフォギアのことは一通り調べさせてもらいました。ただ…」

 

翼が言うとはやてが言う。

 

どうやら事前に、こちらのことを調査していたようだが、リルの方を見た。

 

リル「かう?」

 

見られたリルは首をかしげる。

 

はやて「この子のことだけはあまり…」

 

S.O.N.G.やシンフォギアのことは調べられたが、リルに関してはほとんど調べられなかったようである。

 

未来「あぁ、リルくんのことは最高機密扱いだもんね」

 

リルや父であるガウをはじめ、錬金術師であるエルフナインや異世界から転生したユウコ・タニなど公表しずらいながらもS.O.N.G.に協力している人物たちのことは完全に外部から調べられないようになっている。

 

自身のことを調べられなかったと聞いて、リルは響たちの方を見ると頷いたので、軽く咳払いした。

 

リル「かうかう、かうかうーかうー、かう」

 

訳&メモ:改めて、僕は地球怪獣たちを纏めている2代目怪獣王を名乗ってる、リルだよ

 

咳払いしたリルは改めて、自身の肩書きと共に名乗った。

 

なのは「怪獣って、あのテレビや映画に出てくる?」

 

響「うん。大きな生き物だよ」

 

なのはたちの発言からなのはたちの世界には怪獣がいないようで、響が言う。

 

リル「かうかうー…かう」

 

訳&メモ:多分、そろそろ…あ、来た

 

リルが空を見るのを見て、全員の視線が同じ方向に向くと、空の一角に無数の巨大な影が飛翔していた。

 

ラドン「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

無数の影たちの先頭を行くは地球怪獣軍団空軍大将『翼竜 ラドン』が手勢を率いて現れていた。

 

なのは「怪獣だ!」

 

フェイト「凄い数…調査段階じゃ、こんなにいなかったハズだけど…」

 

手勢を率いてきたラドンを見て、なのはとフェイトは驚いていた。

 

未来「基本的には、地中や洞窟で寝てることが多いから」

 

翼「それでも、有事の際にはすぐさま駆けつけてくれる」

 

怪獣たちはその巨体故に、普段は地中や洞窟など、人間が容易に近づかない場所で眠っていたりしているが、有事にはすぐさま飛んで来ると言う。

 

※ここからはリルとラドンの台詞が、日本語になってますが、周囲には鳴き声にしか聞こえません

 

ラドン「王よ、ただいま到着いたしました」

 

面々の前に着地して、お辞儀したラドンはリルに言う。

 

リル「ご苦労様。早速だけど、自衛隊と協力して瓦礫の撤去と、要救助者の救助、それと…」

 

自衛隊と協力して、周囲の片付けなどを指示しつつ、クレーターの方を見た。

 

リル「あれを取り敢えず、見張っといて」

 

動かないでいる蝶アマゾンを見張るように指示した。

 

ラドン「ははっ!お前ら、すぐに作業開始だ!」

 

『はっ!!』

 

リルからの指示を聞いて、ラドンは手勢と共に行動を開始したのだった。

 

はやて「はー…ちゃんと指示を聞いとる…」

 

リイン「まるで、軍隊見たいです」

 

リルの指示を聞いて、軍隊のように一矢乱れぬ行動を見せたラドンたちを見てはやてとリインは自身の中にある怪獣のイメージと違うことに唖然としていた。

 

本来なら怪獣とは怖い生き物のハズだが、ここにいる怪獣たちは人間と変わらぬ集団行動をするのだがら無理はなかった。

 

翼「取り敢えずは、私たちの本部へ来てくれ。詳しい話を司令たちにも聞いてもらった方がよさそうだからな」

 

後の事は怪獣や自衛隊に任せて、翼が言うとなのはたちは頷いたのだった。




軍服の人物「フフフ、まずは第一段階は完了だな。さあ、次は第二段階だ!」

自衛隊の施設の屋根から戦況を見ていた軍服の人物は事がうまくは込んでいることに笑って言うのだった。

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