戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第775話 魔法少女と機械獣

響「なのはちゃんたちが…変身した!?」

 

変身したなのはたちの姿に響たちは驚く。

 

なのは「今度は逃がしません!」

 

先端が赤い宝石のようなものとそれを囲むような黄色いフレームで構成されている杖を向けるとピンク色の光線を小型機械獣に発射した。

 

だが、小型機械獣はバリアを展開して防いだ。

 

なのは「やっぱり防がれて!?」

 

攻撃を防がれたのを見て、何度か交戦経験があるかのように、なのはは言う。

 

フェイト「なのは、あの対策方を!」

 

はやて「そやね。タイミングが肝心や!」

 

なのは「うん!せーの!!」

 

バリアを展開した小型機械獣を見て、フェイトが言うとはやて、なのははそれぞれ構えた。

 

なのは「アクセルシューター!」

 

なのはが発射したのはホーミングレーザーのような技『アクセルシューター』で、小型機械獣の張ったバリアに傷を付けた。

 

フェイト「スパークランサー!」

 

なのはに続けて、フェイトは自身の周囲にスフィアを大量に作り出し一斉発射する技『スパークランサー』が、傷付いたバリアを貫いた。

 

はやて「クラウ・ソラス!」

 

止めとばかりに、はやては持っていた魔導書を開き、先端が剣十字になっている杖を掲げると、小型機械獣の真上から大量の剣が現れて、降り注がれる技『クラウ・ソラス』を放った。

 

流石に三連続攻撃には耐えられなかったのか、小型機械獣は串刺しにされ、破壊された。

 

響「なのはちゃんたちが、変身して、戦って…」

 

未来「すごい、機械獣を倒してるよ…」

 

なのはたちが戦い、小型機械獣を撃破したのを見て、響と未来は唖然としている。

 

響「あれって、シンフォギアでもファウストローブでもないよね!?」

 

なのはたちが纏っている服を見て、響は戸惑っていた。

 

翼「確かに気になるが、考えてる場合では…」

 

戸惑っている響に、翼が言うと複数体の小型機械獣たちが向かって来ていた。

 

響「ありませんでした!わたしたちも行こう!」

 

向かって来る小型機械獣たちを見て、響が言うと翼、未来、リルは頷いて、迎撃に出た。

 

 

 

藤尭「少女たちが現れたことにより、敵は分散、装者とリルくんは体勢を立て直しました!」

 

友里「小型機械獣の残機、徐々に減少していきます!」

 

S.O.N.G.本部でも、なのはたち3人の加勢で、体勢を立て直し、小型機械獣の撃破を確認していた。

 

弦十郎「あぁ、今の内に自衛隊へ撤退要請を出すんだ!」

 

勢いを取り戻したことを好機と見た弦十郎が自衛隊に撤退要請を指示した。

 

緒川「しかし、あの少女たちは一体…」

 

現れたなのはたちに、緒川はシンフォギアじゃないことに戸惑っていた。

 

エルフナイン「彼女たちの力…、錬金術にも似ていますが、これまでの観測データにないものです!」

 

弦十郎「むう、未知の力か…変身する少女たち。一体何者なんだ…」

 

なのはたちが使う攻撃が、エルフナインやエルザが使う『錬金術』によく似ているが、全く違うと聴いて、弦十郎は言う。

 

 

 

響「進め、唄え!撃槍、ジャスティィィィィィスッ!!」

 

パイルバンカーパンチを叩き込んで、小型機械獣をバリアごと貫いた。

 

リル「ガルガアァァァァァァァァァァッ!!」

 

響たちの唄を聞いて、力を上乗せしたリルはバリアを素手で破り、尻尾を小型機械獣に叩き込んで、真っ二つに破壊した。

 

なのは「唄いながら戦闘を…」

 

はやて「あれが、報告にあったシンフォギア…」

 

フェイト「魔法とは違う技術…」

 

リイン「歌声に合わせて力が増しているようです。ベルカ式とも、ミッド式とも、いえ、そもそも魔法とは全く違う戦い方です!それに、背鰭と尻尾がある子は、歌声で力をさらに増しているようです」

 

響とリルを見て、なのはたちも響たち同様に戸惑っていた。

 

未来「響、見て、あの小さい女の子!」

 

響「う、浮いてる!?はやてちゃんの、戦闘のサポートをしているの?」

 

リインを見て未来と響はさらに驚いていた。

 

ヒオやマナのような小人を見ているため、慣れてはいるが、浮いていることに驚いていた。

 

翼「いや、それより聞こえなかったのか!?」

 

響「え?何がですか?」

 

翼「シンフォギアの機能を"魔法とは違う"と評していた。つまり、彼女たちが使っているのは…」

 

響「ま、魔法!?」

 

なのはたちの会話から"魔法"であることに驚く。

 

リル「かうかう!」

 

訳:いや、それより!

 

なのはたちが使っている力が、魔法であることに驚いている響たちにリルが叫んでいた。

 

リル「かうかうかうー!!」

 

訳:こっちの援護早くーッ!!

 

いつの間にやら、1人で何十体の小型機械獣に襲われ、対抗していた。

 

響「り、リルくん!?」

 

翼「い、今、援護に行くぞ!」

 

リルがたった1人で、奮戦しているのを確認した響たちは援護に向かった。

 

 

 

小型機械獣たちに善戦を開始している響たちとなのはたちを自衛隊の施設の屋根から見る人影があった。

 

あの、軍服の人物だった。

 

軍服の人物「ククク、あれが奴の言う魔導師か。なかなか興味深いな。作戦の次いでだ、少し試させてもらうとしよう。行け、蝶アマゾン!!」

 

小型機械獣を次々に撃破するなのはたちと響たちを見て、軍服の人物は言うと、八王子駐屯地近くにあり、月明かりが雲で塞がれ、暗くなっている林の中で、何かが蠢いていた。

 

 

 

なのは「行くよ、レイジングハート!」

 

レイジングハート「All right」

 

なのは「ファイヤー!!」

 

杖である『レイジングハート』に、なのはが言うとピンク色の光線を発射するが、小型機械獣はバリアを展開して防御した。

 

なのは「くっ、バリアフィールドが…」

 

響「貫けえぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

 

なのはの攻撃が、バリアにより防がれたのと同時に、響がドリルナックルで殴り飛ばした。

 

響「リルくん!」

 

殴り飛ばした小型機械獣を見て、響が叫ぶと後ろからリルが走ってきて、肩を踏み台にして跳躍すると、自身の尻尾を掴み、父であるガウよりも鋭利になっている背鰭を向けると回転しながら突っ込んだ。

 

リル「ガルガアァァァァァァァァァァッ!!」

 

鋭利になっているリルの背鰭により、小型機械獣を両断、破壊した。

 

なのは「す、凄い…」

 

息の合った響とリルのコンビネーションを見て、なのはは正直にそう思っていた。

 

響「大丈夫!?」

 

なのは「はい!」

 

心配して駆け寄った響に聞かれて、なのはは返事をする。

 

響「なのはちゃんたちが何者かはまだ分からない…でも年下の女の子を、危険な目に逢わせられない!」

 

心配しているなのはに、響が言う。

 

なのは「あ、ありがとうございます!」

 

心配してくれたことにお礼を言うが、なのはは小型機械獣に構えていた。

 

翼「聞きたいことは多々あるが、すべて後回しだな」

 

未来「はい!まずは残りの機械獣を…!?」

 

事情説明を後回しにして、残った小型機械獣を迎撃しようとした瞬間、突如として小型機械獣たちが後退を始めた。

 

響「機械獣たちが、退いて…!?」

 

蝶アマゾン「グルルルル……」

 

後退を始めた小型機械獣に驚いていると、アゲハチョウの幼虫に似た大柄の怪人が小型機械獣たちを押し退けて現れたのだった。


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