提督「短所強調ボタン」   作:レモンふりかけ胡麻味噌まみれ

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川内がかなり酷い目に遭います。
提督もかなり酷い目に遭います。
そんな話です。では本編どうぞ。


実験をしよう!〜川内編〜

提督「次のターゲットは川内だ。だがその前にボタンに改良を加えてな…そろそろ明石が持ってくるだろう。」

 

青葉「改良ですか?一体何の機能をつけたんです?」

 

提督「まぁその辺は明石が来たら話す。少し待ってくれ。」

 

明石「提督ー!ボタンの改良が終わりましたー!」

 

提督「噂をすれば何とやらだな。お疲れ様、明石。では、簡単に改良点を説明しよう。」

 

提督「今まではターゲットが周りの声をどう聞いているか分からなかったが、今回からはちゃんと反映されるようになった。」

 

青葉「なるほど、こちらも反応しやすくなりますね!」

 

明石「え?青葉も参加してたの?」

 

青葉「うん、やっぱり滅多に見れない良い表情を沢山撮りたいじゃない?」

 

明石「全く…痛い目見ないくらいにしときなさいよ?」

 

青葉「あはは…はーい…」

 

提督(耳が痛くなるな…まぁ痛い目見てもやめないけど)

 

提督「そうだ明石、お前も見てみないか?」

 

明石「今日は艤装修理の予定も無いし…では参加させていただきますね!」

 

提督&青葉(よっしゃ共犯確保)

 

提督「あと今回はじっくり時間をかけて実験するからな。あの短所は一日や二日で直るものじゃない。」

 

青葉「まぁ川内さんって時点で短所は想像つきますよね〜」

 

提督「それでは早速実験を始めるぞ。スイッチオン!」ポチッ

 

 

 

 

 

川内「おはよう神通、那珂!夜戦しよ!」

 

神通「朝から何言ってるんですか…夜戦って漢字知ってます?」

 

川内「それ位楽しみってことだよ!早く夜戦がしたい!」

 

那珂「んん〜姉さんうるさい…」

 

川内「そんな!ただ夜戦を楽しみにしてるだけなのに!」

 

神通「それが原因ですよ…ほら、これ以上は隣の部屋の娘に迷惑になりますから食堂へ行きましょう?」

 

川内「はーい…あーあ、早く夜にならないかなー」

 

 

 

 

提督『朝から夜戦って何言ってんだあいつ』

 

青葉『もはや一日中あぁやって夜戦夜戦って騒いでるくらいですよ…何を言うにもまずは夜戦、それ位夜戦が好きみたいです。』

 

明石『流石にずっとこう騒がれたら疲れますよ…しかも神通さん川内さんと那珂ちゃんの板挟みじゃないですか…』

 

提督『だから最近顔色が悪いのか。鎮守府に来た時はそんなに騒いでなかったのにな…』

 

青葉『鎮守府に慣れたからでしょうね…でも提督、どうやってこの短所を治すんですか?』

 

提督『まずは遠征を連続でやらせて疲れさせる。1、2回の遠征じゃあいつはすぐに夜戦に行きたがるからな』

 

明石『疲れさせて夜戦に行けないようにするって割と酷くないですか…?』

 

提督『それだけ苦情が多いんだよ…それじゃあ実験に戻るぞ』

 

 

 

 

 

川内「遠征だ〜!ねぇねぇみんな!帰りに夜戦していこ!」

 

満潮「資材運んだまま夜戦なんて自殺行為じゃない…すぐ帰るわよ」

 

川内「そんな〜」

 

電「川内さんは出来ても私達駆逐艦には厳しいのです…」

 

川内「ちぇ〜まぁいいや、帰ったら提督に夜戦の許可貰おう」

 

遠征終了後

 

川内「提督〜?遠征終わったから夜戦してもいいよね?」

 

提督「お、丁度良かった。実は駆逐艦の娘達が夜から遠征に行きたいって言っててな…」

 

川内「夜から遠征?なんでそんな急に?」

 

提督「あいつらは『夜の海はロマンチックだ〜』とか言ってたから何かの旅番組でもみたんだろう。そこでだ川内、夜戦する体力があるならあいつらに同伴してくれないか?流石に駆逐艦だけでは心配だからな」

 

川内「ふーん…いいよ!じゃあ遠征行ってくるね!」

 

提督「おう、あいつらは既に準備終わってお前を待ってるからな」

 

川内「りょーかーい!」

 

 

 

 

青葉『流石川内さん体力ありますね〜』

 

明石『二連続ってかなり辛いと思うよ…しかも駆逐艦の面倒見ながらでしょ?』

 

青葉『むしろ駆逐艦の娘達が川内さんの面倒見るかもよ?』

 

明石『ふふ、簡単に想像できるわね』

 

 

 

 

 

 

川内「君達夜に遠征したいなんて珍しいね!でも何で出撃じゃないの?」

 

雷「夜戦はまだ駆逐艦の娘達には早いって言ってたわ!あと資材が勿体無いって!」

 

川内「後半の方が本音のような…駆逐艦でも夜戦は出来るのに。」

 

暁「速く行きましょ!ロマンティックな海が私達を待ってるわ!」

 

川内「やる気満々だね〜というかメンバー自体が珍しいね」

 

吹雪「暁ちゃんに誘われて断れなくって…」

 

時雨「僕もだよ…あんなキラキラした瞳でお願いされたら誰でもOKしちゃうって…」

 

不知火「フンス!」←番組を見て自分も行きたくなった

 

川内「あはは…んじゃあそろそろ行こっか?」

 

暁「もちろんよ!みんな準備はいいわね?」

 

雷、時雨、吹雪、川内「おー!」

 

不知火「お…おー」

 

 

 

 

 

 

暁「本当に夜の海って綺麗ね…お星様がたくさん見えるわ!」

 

時雨「水面に映る月も乙だね。なんか好きかもこういうの。」

 

雷「でも暗くて少し怖いわね…」

 

吹雪「無理して夜に行くからだよ…ってあれ?不知火ちゃんは?」

 

不知火「ジー」水面に映る月をじっと見ている

 

川内「あはは、不知火も夜の海を気に入ったかな?」

 

不知火「!?す、すみません、月に夢中になって…」

 

暁「こんなに綺麗だもの、仕方ないわ!」

 

吹雪「色んな所を見て回らない?きっともっとすごい景色が見れるかも!」

 

不知火「駄目です。今は遠征に集中しましょう。」

 

川内「夜の海は綺麗だけど危険もあるからね、早く帰った方がいいかも」

 

吹雪「分かりました…」

 

暁「また行けばいいわ!だからそんな落ち込まないのよ!」

 

吹雪「暁ちゃんがレディーに見える!?」

 

暁「どういう意味よ!」プンスカ!

 

川内(こんなに元気なら問題なさそうかな?)

 

〜〜1時間後〜〜

 

暁「ふぁあ…眠いわ…」

 

雷「私もそろそろベッドで寝る時間よ…」

 

川内「やっぱり子供には厳しいかぁ…よし、私が資材持つよ!」

 

暁「ありがとう…」

 

雷「ごめんなさいね…」

 

川内「いいのいいの!何たって夜でも元気なのが私の取り柄だから!」

 

吹雪「すごい…あんな軽々と…」

 

不知火「流石ですね。やはり軽巡なだけあって私達より力があります。」

 

 

 

 

 

 

 

提督『遠征中に寝るなよ…敵と会ったらどうすんだ』

 

青葉『それなりの練度があってもまだ子供ですし…夜戦好きが反映されてるとはいえ仕方ない部分もあるんじゃないですか?』

 

明石『でも川内さんちゃんと面倒見切れてますね。どうやら杞憂だったようです』

 

 

 

 

〜〜遠征終了〜〜

 

川内「あー疲れた…」

 

川内「流石に明日は夜戦はいいや…早く寝よう」

 

川内「おやすみ神通、那珂…」

 

翌日

 

提督「おはよう川内。昨日はお疲れ様。」

 

川内「おはよー提督…今週秘書艦なんてツイてないなぁ…」

 

提督「まぁそういうなよ、今日は書類捌くだけだからさ」

 

川内「うぅ…私事務仕事きらーい」

 

提督「全くお前は…ほら早く終わったら仕事終わりにしていいから」

 

川内「本当…?よーし、頑張るぞ!」

 

1900 提督「お疲れ様、もう上がっていいぞ」

 

川内「仕事長すぎるよ…私疲れちゃった」

 

提督「今日はゆっくり休んだ方が良いな、昨日も一日中遠征だったし」

 

川内「そうする…じゃあね提督、おやすみ!」

 

 

 

 

青葉『良い感じに疲れてますね…でも本場はここからですよ』グヘヘ

 

明石『うわぁ…すっごい悪い顔…』

 

青葉『話し声でも夜戦夜戦って騒いでるように聞こえるようになりますからね…それにどう反応するか期待です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

川内「さて風呂にも入って歯も磨いたし…ようやく寝れる…」

 

隣の部屋「夜戦だー!夜戦だー!」

 

川内「少し隣の部屋うるさいけど…まぁいいや寝よう…」

 

川内「すぅ…すぅ…」

 

隣の部屋「夜戦だー!夜戦だー!」

 

川内「んぅ…」

 

隣の部屋「夜戦!夜戦しよ!」

 

川内「…」

 

隣の部屋「夜戦!夜戦!夜戦!夜戦!」

 

川内「プチッ」

 

川内「ちょっとー?夜戦したいのは分かるけど静かにしてくれるー?眠れないんだけど…」

 

睦月「こんばんは川内さん…って夜戦?そんな話してないですけど…」

 

川内「はぁ?あれだけ騒いでたじゃない!」

 

如月「私達は最近できたカフェについて話してただけよ?うるさかったなら謝るけど…」

 

川内(あれは確かに夜戦って騒いでたけど…疲れたからかな?)

 

川内「ごめん勘違いだったかも…おやすみ2人とも」

 

睦月「は、はい。おやすみなさい…」

 

川内「何だったんだろう…でもやっと寝れる…」

 

隣の部屋「夜戦したい!夜戦!夜戦しよ!」

 

川内(また聞こえてきた…でもさっき聞いたから注意に行きづらい…)

 

川内(今晩寝れるのかな…)

 

翌日 川内「結局寝れなかった…」

 

神通「おはようございます、姉さん…ってクマが出来てますよ?」

 

那珂「おっはよー川内ちゃん、そのクマどうしたの?」

 

川内「おはよう神通、那珂…昨日あまり寝れなくてさ…」

 

神通「珍しいですね…無理はしないでくださいね?」

 

那珂「今週秘書艦なんでしょー?ほら那珂ちゃんの笑顔で元気になって!」ニコッ

 

川内「ありがとう2人とも、元気が出たよ!じゃあ提督のとこ行ってくる!」

 

 

 

 

 

提督「おはよう川内…クマができてるな」

 

川内「あはは…昨日寝れなくてさ。」

 

提督「そうか…だが今日から重要な書類を扱うからな、注意してくれ」

 

川内「うん…分かったよ…」

 

こうして長い勤務時間、終われば夜戦騒ぎが聞こえる生活になってから一週間が経とうとしていた。

 

川内(この一週間私はほとんど寝れていない)

 

川内(寝ようとしても夜戦騒ぎが聞こえるし、重要な山場だから仮眠とりますなんて言いにくいし…)

 

川内(妹たちからもクマについてよく聞かれるようになった。心配かけたくないのになぁ…)

 

川内(そして何より…この夜戦騒ぎは夜戦がしたくてたまらない時の私とよく似ていることに気づいた。)

 

川内(みんなこんな気持ちだったのかな…ごめんね、みんな…)

 

 

 

 

 

 

提督「おはよう川内…大丈夫か?お前…」

 

川内「うん…平気だよ…でも一つお願いがあるの。」

 

提督「何だ?言ってみろ。」

 

川内「夜戦騒ぎを解決してくれないかな…よく夜になると聞こえてくるんだよ…今まで騒いでた私が言うのもおかしな話なんだけどさ、これからは控えるから…」

 

提督「あぁ、もちろんだ。隣の部屋からだっけか?早めに解決しよう。」

 

川内「…提督、何か隠してない?」

 

提督「ふぇっ!?な、何も隠してないぞ…」

 

川内「ふーん…じゃあさ…」

 

川内「何 で 隣 の 部 屋 っ て 分 か っ た の ?」

 

提督「あぁ!?そ、それはなんとなーくそんな気がしてな…」

 

川内「じゃあなんで焦ってるの?焦る必要なくない?」

 

提督「そ、それはだな…」

 

青葉「提督…もうだめです…」

 

明石「神通さんにバレました…」

 

神通「こんな実験するなんて…やはり青葉さんと明石さんが絡んでましたか…厳しい訓練をお望みなんですね?」

 

川内「実験…?あぁ、だから最初に騒いでないって…私にそう聞こえるようにしてただけか…」

 

提督「やべぇ全部バレてるじゃねーか!俺は逃げるぜ!じゃあな!」

 

青葉「あ、窓から逃げた!?」

 

明石「薄情者!ひとでなし!」

 

神通「うふふ…その心配はいりませんよ…」

 

提督「よし、着地成功!あとは逃げるだ

 

那珂「どこ行くの〜?」

 

提督「」

 

那珂「神通ちゃんから全部聞いたよ…覚悟はいいね?」

 

提督「じ、慈悲を!お恵みを!」

 

那珂「うるさい●ね」

 

ベキゴキドゴォ!グチャミシッコキャッ

 

提督「」

 

青葉&明石「」ガタガタ

 

神通「それでは貴女達の番ですね…では始めましょうか。」

 

青葉&明石「あ…あ…ああああああああ!!!!!!」

 

川内(やっぱり夜戦騒ぎは本当に控えよう…でもやっと寝れる…おやすみ…)スヤァ...




正直書いてて展開広げるのがめちゃくちゃ難しかったです。
「これ終わるかな…?」なんて思ったりして。
でも提督がボロを零したので綺麗にオチがついて良かったです。

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