ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「ユメセカイ」
ヴェネチアを支配する過激派ネウロイからヴェネチアを奪還するために発動した『オペレーション・マルス』。無事に大和をネウロイ化させ敵、ネウロイの巣にぶつけ作戦は順調に思えたがぶつけた時のショックで大和に搭載された魔道ダイナモが発動せず失敗に終わった・・・かのように思えたが
「私が大和に乗り込み……魔力を使って魔導ダイナモを再起動させる!」
そう言い坂本さんがユニットを吐き全速力で大和のもとに向かって行く
「やめろ!死ぬ気か坂本少佐!!」
杉田艦長がそう言い飛行甲板では
「だめです少佐行かないで!!」
「無理だ!」
「坂本さん!!」
「美緒!!」
みんなは驚いてそう言う中ミーナさんはストライカーを履き追いかける。そして宮藤は・・・・
「坂本さん!やめてください!もう坂本さんにはもう魔法力が!!」
と、宮藤はインカムでそう言うとそれを聞いた坂本さんはふっと微笑むと
「知っていたか宮藤・・・・・そうだ。今の私にはもう飛ぶだけの魔力しかない・・・・・」
と、そう言うと
「わかっているなら止まりなさい!!」
大和まであと半分というほどの場所まで来たところで彼女の前にミーナさんが立ちふさがりMg42を突き付ける
「ミーナ・・・・」
「戻りなさい!少佐!!」
「それはできないミーナ。私が行かなければ誰が大和を動かせるんだ」
とそう言い坂本さんはミーナに近づく。それにミーナさんは驚き機銃を下ろす。そして坂本さんは
「皮肉なものだ・・・・・まともに戦えない私がただ一人魔法力を残すことになったんだから・・・・」
「少佐・・・・・」
「ミーナ。私は嬉しいんだ。こんな私にもできることがある501にいることが出来る。13人の仲間のために戦うことが出来る・・・・」
「美緒・・・・・」
不敵の笑みでそう言う坂本さんにミーナは
「・・・・わかったわ。でも約束して!必ずみんなのもとへ戻ってくるって!!・・・・これは…命令よ」
と、涙ぐみながらそう言うミーナ。坂本さんはにっこりとほほ笑んで頷き
「ああ・・・・了解した!」
と、そう言い坂本さんはストライカーの出力を最大にし、大和のもとへと向かうのであった。
「少佐!?」
とペリーヌは顔を覆いそう叫ぶと
「坂本さんだめです!」
「芳佳ちゃんどこ行くの!?」
と、そう言い宮藤はユニットが置かれている場所へ行こうとするがユニットが置かれているストライカー発進装置へと向かうがその装置が置かれたエレベータが下がり始めた。
「待って!下がらないで!!」
と、そう言い発信装置に向かうが転んでしまう。しかし宮藤は立ち上がり再び向かおうとするが
「芳佳ちゃんだめ!!」
と、そう言いリーネが彼女を抱き止める
「離してリーネちゃん!!」
「だめだよ!芳佳ちゃんだってさっきの戦闘で魔法力を使い切ったでしょ!?」
「でも・・・・でも!坂本さんが!!」
と宮藤がそう言うがストライカー発信装置はそのまま下がってしまう。そして
「無理だ・・・・・諦めろ宮藤」
「今行ってももう・・・・間に合わない」
バルクホルンやシャーリーが絶望した顔でそういう
「そんな・・・・そんな・・・・坂本さん・・・・・」
と、宮藤は泣きながらそう言う。そしてみんなは何もすることのできないなか、坂本さんたちを見守るのであった・・・・・
一方、坂本さんはネウロイの巣にある大和まで一直線に向かう
「(すまぬ宮藤・・・・・私は結局戦場でしか生きられない武士なんだ。それ以外の生き方しか私は知らない・・・・・・・)頼む紫電改!大和まででいい!私を連れってくれ!!」
そう言い坂本さんは一直線に向かい巣から放たれる。坂本さんは長年の経験でその攻撃を避ける。だがその攻撃は意外と少なくまるで坂本さんを大和へ誘い込むような攻撃だった。そして彼女は大和の艦橋内に入ることが出来た。そして坂本さんは魔道ダイナモがある場所へ着く
「これが魔道ダイナモか・・・・・これを再起動させれば」
と、そう言い坂本さんは両手を広げ魔導ダイナモに魔力を注ぐ。すると魔導ダイナモからビリビリと放電し始めるが彼女は気にせず魔法力を注ぐのであった。そして彼女の体にまるで雷に打たれたような激痛が走る
「ぐっ・・・・・まさか魔法力を注ぐだけでこんなに痛いとわな・・・・・だがこれでみんなを守れるのなら、こんな痛み大したことはない!」
とそう言い坂本さんは残りすべての魔法力を魔道ダイナモに注ぐ。一方、天城艦橋では
「魔道ダイナモ起動しました!魔法力上昇中!!」
「やりました艦長」
と、観測員の兵士と仕官がそう言うと
「そうか・・・・・だが、もうこちらでは遠隔操作ができない・・・・」
とそう言い杉田艦長は窓の外に移っている大和を見て
「(あとは君に任せるしかない・・・・・頼みましたぞ坂本少佐・・・・)」
と、そう願うのであった。そして大和の艦橋内では坂本少佐が魔法力を注ぐ。すると彼女が履いている紫電改が黒く染まりネウロイ化し始めた。それを見た坂本さんはふっと笑い
「そうか・・・・魔道ダイナモ。お前は私を必要としているのか・・・・・いいだろう行くぞ大和。武士の生きざまを見せてやるぞ!!」
そう言い彼女はさらに魔法力を注ぐのであった。そして魔法力の補充が終わり大和は撃てる体勢になった。そして坂本さんは自分の役目が成功したと実感した。
「(今なら、疾風の誰かの遺志を継いで守るという気持ちがよくわかるな・・・・・)」
最初は魔法力を失いみんなの役に立てないことを恐れた。みんなとともに飛べなくなるのが悔しかった。だが今は違う。そして彼女は気づいた。なぜ自分の恩師のウィッチたちがどんなに悔しくても、どんなに悲しくても翼を捨てることが出来たのか。それは捨てるのではなく次世代へバトンタッチをすることなのだ。そして後退した先代たちは堂々と胸を張って空から降りたのだ。今の自分にはそれがわかるなぜなら自分には自分の遺志を継いでくれる人たちがいるということに・・・・・
「魔法力が無くなってもせめて次の世代へ生きる若いウィッチたちの為に道しるべをつけてやるのが我ら
そう叫ぶのと同時にネウロイ化した大和の46センチ砲が火を噴き対ネウロイ用の弾が発射され坂本少佐はその時の光に包まれるのであった。光に包まれる瞬間彼女は満足気な笑みをしていたのであった。
そしてネウロイの巣は大和の砲弾の直撃を喰らい戦艦大和もろとも巻き込み大爆発を起こし暗雲が晴れる。それを空母天城で見た501では
「・・・・・・ネウロイの反応・・・・消滅ました」
と、サーニャがそう言い
「しょ、少佐・・・・」
「坂本さん・・・・・」
「・・・・・・あっ!あれ!?」
とハルトマンが指を指す。するとそこには大和の姿があった
「大和だわ!」
「あの爆発に耐えるなんてさすが世界最大の戦艦ね!」
「良かった・・・・・」
と、みんな安堵の声を漏らし
「大和が無事なら少佐の無事ダナ。疾風」
「ああ・・・・」
俺はエイラの言葉にうなずく。一時はどうなるかと思ったがエイラの言う通り大和が無事ならきっと坂本さんも・・・・あとは大和の艦橋にいる坂本さんと合流すればこの戦いも終わる。俺はそう思ったのだがなぜか腑に落ちない・・・・何かがすっきりしないないのだ。そして白煙が無くなり大和の姿が完全に見えたのだが
「なっ!?大和のネウロイ化が解けていない!?」
そう、そこに写ったのは戦艦大和……ではなく魔道ダイナモでネウロイ化したままの大和の姿であった。みんなが驚いているとサーニャの魔導針が反応し始め
「ネウロイの反応が復活!」
「なんだって!?」
「なっ!なんでネウロイの反応が復活していますの!?」
「・・・・・おそらくネウロイは消滅していないわ」
「なんですって。どういう意味エミリアさん?」
「あれを見て・・・・」
と驚く中エミリアは腕を組んでそう言う。そしてみんなはエミリアの見る方へ見るとそこには大和よりも遥かにでかいネウロイのコアが現れたのであった
「なんだあれ!?でかいだろ!?」
シャーリーが目を置きくみ開いてそう言うとその巨大なコアからでかい光線が放たれそばにいたヴェネツィア公国の戦艦を一撃で撃沈させた。
「ネ、ネウロイの攻撃で戦艦リットリオが撃沈!!」
「全艦退避行動!!」
と、そう言い杉田艦長は艦隊を退避させる
「戦艦が一撃で!?」
「なんて破壊力なの!?」
ハルトマンが驚きミーナが冷や汗を流す。
「あ、あれは!?」
すると宮藤が何かに気付き俺はそのネウロイの巨大コアをよく見る。するとそのコアの最上部に坂本さんがいた。しかも坂本さんは巨大ネウロイのコアに両手両足を固められる形で捕えられていた。
「坂本さん!?」
「少佐!!」
みんなが驚く中、他の艦隊が少佐を助けるべく艦砲射撃で救い出そうとするが放たれた砲弾はコアに当たらずその手前で停止し落下する。
「なっ!?砲弾が!!?」
「まさかあれって!?」
「シールドだ!ネウロイがシールドを張っている!!」
「嘘だろ・・・・・」
と、みんなが驚くと宮藤が
「あのシールド・・・・あれは扶桑のシールドだ!!」
「間違いないわ!ネウロイは少佐の魔法力を利用しているのよ!!」
「だからあのネウロイは少佐を取り込んだのか・・・・・」
俺がそう呟くと、
『ゲームは終わりだ人間ども!!』
『『っ!?』』
急あたりに声が響き渡る
「なっ!?いきなり声が!?どこから聞こえるんだ?」
と、シャーリーがそう言うとサーニャが魔導針で探し
「あのコアです!少佐を取り込んでいるあの巨大なコアから聞こえます!!」
と、そう言いみんなはその巨大なコアを見る
『我が名は過激派ネウロイの邪将のヤプール!!貴様ら人間にしてはなかなかの策だったが、すべては計画通りに進んでいる・・・・・そして我々はウィッチのシールドを手に入れ最早人間どもを殲滅する準備は整った!!まずはこの先にあるロマーニャを殲滅する!攻撃したければすればいい!!ただ我々はこの女から吸収している魔法力のシールドで守られている。仮に砲弾が当たったとしてもそれと同時に我々に捕らわれているこの女の命はないぞ!!アハハハ!!』
「くっ・・・・卑怯な・・・」
「悪魔め・・・・」
と、みんな苦虫を嚙み潰したような顔をして悔しがる。ななか 艦隊は砲撃するが坂本さんから吸収している魔法力でははっているシールドのせいで全弾防がれている。そして巨大コアは艦隊を攻撃しながらそのままロマーニャへと進みだす。
「このままだと全滅しちまうゾ!!」
「私たちにできることは・・・・」
「残念ながらないわ・・・・・」
と、みんなが絶望した顔でそういう。すると
「・・・・・っ!!」
俺はその姿を見てストライカー発射機がある格納庫の方へ走り出す。
「あっ!疾風!?どこに行くんダ!!」
「坂本さんを助けに行く!」
俺がそう言うとエイラは俺の手を握り
「無理だ!今のお前にはもう魔法力が・・・・」
「だからといってこのまま放っておくわけにはいかない!」
「待って!行っちゃだめダ疾風!!」
「ごめんエイラ。甘えたいがそう言うわけにはいかないんだよ!」
「は、疾風!!」
そう言い俺はエイラの手を振り解き艦内へと入るのだった。幸い俺は元の世界では母艦乗りの経験があったため。どこに格納庫があるのかすぐにわかった。エイラには悪いことをしたと思っている。だが俺は仲間を見捨てることはできない。姉の死から・・・・あの戦争で死んだ仲間の死から俺は決意したのだ。もう誰も死なせたくないと。この決意は誰にも変えることのできない俺の意地だ。これが俺の武士道だ。そう思いながら走っていると、俺は格納庫に到着する。するとそこにはみんなのストライカーユニットがあり、そしてその中に尾翼の白雷マークに胴体に赤い二本のストライプが特徴のユニット。俺が元の世界で共に空を飛んだ紫電改があった。俺は紫電改に近づきそっと撫でる紫電改のボディーは至る所に傷がありいままでのたたいままでの戦いを物語っていた
「紫電改・・・・・お前も俺もあの世界の欧州へ派遣されてから長い間、ずっと共に戦ってきたな・・・・・もしかしたらこれが俺の最後の戦いになるだろう・・・・だから頼む。俺に力を貸してくれ」
俺はそう言いユニットを履く。そして俺は三式機関銃と刀を取りそして空母のエレベータ装置の装置を押すとエレベーターが上昇し始めるのであった。そしてエレベーターが完全に上がると甲板にいたみんなは俺の方へ向く
「疾風さん!!」
「まさか本気で・・・・」
とみんなが驚くなか エイラは俺のところに近づき
「・・・・・・どうしても行くんだな?」
「ああ・・・・・だが俺は死に行くわけじゃない。アイに約束したように必ず13人全員で帰ってくる。・・・・だからエイラ。俺を信じてくれ」
と、俺とエイラは互いに見つめ合う。そして・・・・・
「・・・・・・・絶対に帰ってくるんダナ?」
「ああ、約束だ。必ず帰ってくる。だからエイラ。俺が戻った時には笑顔で迎えてくれよ?」
俺がそう言うとエイラは頷きそして俺は・・・・
「日本国海軍大尉!疾風村正!!出撃する!!」
と、そう言い俺は残り少ない魔法力をエンジンに注ぎ回転数をフルスロットルにし体をふらつかせながらも離陸するのであった。
「疾風・・・・」
エイラはそう言うと宮藤が
「私たちも行きましょう!エイラさん!!」
と、その言葉にエイラは振り向くとそこにはユニットを履いた 501の皆の姿があった
「やれやれ・・・・疾風もそうだが日本人って言うのは無茶をする人種だな。勇敢というか馬鹿というか・・・・」
「それなら扶桑の人間もそうだわ。異世界とはいえどこも同じなのね・・・・・」
と、エミリアやミーナがそう言い
「まったくやんちゃな弟を持つのは大変だね。そうでしょトゥルーデ?」
「まったくだ義姉として放っておけないな」
と、バルクホルンやハルトマンがそう言う
「みんな・・・・・」
「エイラ・・・・・行こう疾風さんや少佐の所へ・・・・・」
「サーニャ・・・・・・・・うん!」
俺は全速力で坂本さんの所へ向かう。そんな中、小型のネウロイが俺の行く手を阻み攻撃する
「邪魔をするなぁー!!」
俺は弾道予測でそれを回避し13ミリ弾をありったけ撃ちこんで小型ネウロイを撃墜する。そして機銃の弾が無くなり小型ネウロイを倒し俺は坂本さんの所へたどり着くことが出来た。すると
『戻れ疾風!!』
と無線から坂本さんの声が聞こえる
「坂本さん。目を覚ましたんですか!?今助けに行きます!!」
そう言い向かおうとするが
「やめろ!今のネウロイは私の魔法力でシールドを張っている!!倒すことは不可能だ!!」
「ウィッチに不可能なんてないんじゃなかったのかよ!!」
『っ!?』
俺の言葉に坂本さんは目を丸くする
「あんたがいつも言っていたじゃないか!!『ウィッチに不可能なんてない』って!!そう誇らしく言っていたじゃないですか!!それなのにあなたは諦めるのか少佐!?」
「疾風・・・・・」
と、坂本がそう言うと・・・・・
『とうとう来たな!疾風村正!!ここが貴様の墓場だ!!いでよウィッチキラー!!』
と、声が聞こえるのと同時に上からなにか殺気を感じるそして予測線が俺の頭上に現れ俺は急いで回避する。そして先ほどまで俺がいた場所に赤い衝撃波が落ちる。そしてその衝撃波は海へと落ちそしてものすごい水しぶきが舞う。それを見た坂本さんは
「これは・・・・もしかして坂本さんの烈風斬か?・・・・・・・っ!?」
俺は 上を見上げるとそこには一体の人型ネウロイがいた。しかもそのネウロイは胸に赤いクリスタルが付いていて手には左腕は鉤爪状になっており、右手には刀ののような形をしたビームサーベルの形になっていた。そしてそのネウロイは今度は指先から稲妻を出しそしてその電撃を俺に放つ。俺はその攻撃をシールドで張り何とか防ぐ。この電撃って・・・・
「まさかこれはペリーヌのトネール!?」
俺がそう言うとまたも上空で声が聞こえる
『疾風村正よ・・・・・・ウィッチキラーは501のウィッチたちの必殺技や固有魔法を搭載させた対ウィッチ用のネウロイだ。すなわち貴様はウィッチ13人と戦うのと同じなのだ!果たして貴様にウィッチキラーが倒せるかな?』
と、その声が俺に向かってそう言うと俺は機銃をしまい背中に差している刀を抜くそして
「そんなのやってみなくちゃわからんさ・・・・・・」
と刀を構えるのであった。