ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「Over Sky 」
ここはギリシア南部に位置する場所に小さな基地があった。その基地は最近になって連合軍により作られた第509統合戦闘航空団「ハリケーンウィッチーズ」の基地であった。
たった5人で編成された小さな部隊だが装備されたものはどれも最新の武器弾薬、そしてレーダーやストライカーユニットが配備されていた。と、いうのもこの戦闘航空団は501や502の情報により存在するヴェネチアにいる過激派ネウロイに対抗すべく世界各国から集まった精鋭のさらに精鋭を選りすぐって編成された部隊である。
「ようやくここも基地らしくなってきたわね」
と、隊長格のウィッチが基地の通信室にいるウィッチたちを見ながらそう言う。彼女の名はラウラ・バッツ。カールスラント空軍中佐でカールスラントの元エース。初陣の時は僅か1年で224機撃墜っという華々しい戦果を挙げている。しかし現在は二十歳を超え魔法力が尽き飛べなくなったため現在はここの基地の管制塔から指揮を執って、戦闘では別のウィッチに任せている。因みに彼女はミーナ中佐やロスマン曹長と仲がよく二人からは『まれにみる指揮官の天才児』っと呼ばれてたりする。
「そうですね。ですが隊長。いまだにこの基地は小さすぎますし何よりウィッチの数が・・・・」
「確かにそうね・・・・この部隊も今501が奪還しているヴェネチアを取り返す援軍として急遽編成されたものだから装備はいいけど人員は間に合わなかった間に合わなかったみたいだからないものねだりしてもしょうがないわ・・・・・それにしても鳳少尉。あなたも随分成長したわね。この前まではヒヨコだったのに」
と、ラウラは隣にいる扶桑陸軍の少女にそう言う
「私が今、こうして立派なウィッチになれたのは隊長のおかげですよ。ですから私はこのご恩をここで返したいと思います」
「あはは!それは頼もしいな。さて、明日は501に行ってミーナ中佐と話をしなければいけないわね」
「話はというと?」
「近々、連合軍や501とともにヴェネチアに巣くうネウロイと決戦をするみたいなのよ」
「いよいよですか・・・・」
「ええ、これに勝てば戦局も変わるわ・・・・これでカールスラントも・・・」
「そう言えばラウラ隊長はカールスラント撤退戦に・・・・」
「ええ・・・・私はあの時、炎に包まれたあの国や街を守れなかった・・・・・だから今度の戦いは絶対に負けられない」
「隊長・・・・・」
鳳少尉は強い決意でそう言う隊長を見る。すると・・・・・
「中佐!!」
と、レーダーを見ていた通信兵が叫びウィッチたちはその通信兵を見て隊長と鳳少尉が近づき
「どうした!」
「レーダに何かが反応しました!物体の大きさ状、飛行機ではありません!」
「ネウロイか!?」
「わかりません!ただ音速を超えてこちらに接近・・・・・・」
と、そう言った瞬間急に基地が大きく揺れところどころ爆発が起きた
「な、なんだ!?何が起きたんだ!?」
「わ、わかりません!!それに無線装置が全部破壊されて他の基地に通信ができません!」
「なんだと!?」
「ラ、ラウラ中佐!?基地の外に何かが基地に覆いかぶさっています!」
「な、なに!?」
と一人のウィッチが叫び、ラウラ中佐は窓の方へ行く。すると窓には何かの触手みたいなのが張り付いていたそしてラウラ少佐は窓の上を見上げると基地の屋根にとてつもなく巨大なクラゲみたいな黒い塊が基地の上に乗っかっていた
「あ、あれはネウロイ!?馬鹿な!?この海域周辺にネウロイの巣はないはずだぞ!!?」
そしてそのネウロイは基地を飲み込もうとする。
「このままではまずい!全員退避!!」
「で、ですが中佐!?この基地は来るべき・・・・」
「今はそんなこと言っている場合か!ウィッチ隊はすぐにストライカーを履いて離脱!その他の兵や関係者は軍用トラックかでも自転車でも自分の足でも何でもいい!すぐにこの基地を離れて脱出しろ!!」
「「「は、はい!」」」
ラウラの指示で他の隊員やウィッチたちは急いで脱出する。それを見るとラウラは鳳少尉の方を見て
「お前も早く脱出しろ!」
「しかし隊長も!」
「私にかまうな!早く行け!お前はここで死んではならない!すぐに近くの連合軍基地。できればロマーニャにいる501にこのことを伝えろ!」
「隊長・・・・」
と、二人がそう話す中他のウィッチたちはストライカーユニットを履いて脱出しようとしていた
「ちょっと置いてかないで!!」
「急いで!早くしないと基地出られなくなるわよ!!」
「わかってるわよ!魔道エンジンが複雑すぎてなかなか発動しないのよ!!」
焦りながストライカーユニットを発動させるウィッチたち、そしてやっとの思いでユニットが動き出した
「やったわ!すぐに行くわよ」
「「は、はい!」」
そう言いウィッチたちは基地から脱出しようとする。しかし格納庫から出た瞬間彼女の真上からカプセルみたいなのが落ちてきた。そしてそのカプセルから急に緑色の煙が噴出する
「な、なんだ!?」
「な、なによこれ・・・・ごほっ!ごほっ!」
「く、苦しい‥‥」
そう言う中煙はウィッチを閉じ込めたカプセルに充満する。そして煙が無くなりカプセルが無くなるとそこにはウィッチの姿はなく代わりに3体のウィッチのブロンズ像があったのであった。そして通信室では鳳少尉とラウラ中佐がまだいた。基地内が爆発し崩れている中二人は
「・・・・この基地の最後は私が見届けるわ。お前はすぐに脱出してこのことを知らせろ」
「隊長…隊長も早く!」
と、鳳少尉がそう言うと彼女は鳳少尉の頬を叩き
「馬鹿!言うことを聞きなさい!!」
そう言うとラウラ中佐は彼女を突き飛ばした
「た、隊長!・・・隊長!?」
突き飛ばされた彼女は崩れる中、上官であるラウラ中佐を探す。するとそこにいたラウラ中佐がいた
「た、隊長!?」
爆発の中彼女はラウラ中佐の所へ行こうとするが
「来るな鳳!あなたはウィッチよ。地球を守る最後の砦であるウィッチよ!お前の命はお前だけの者でないことを忘れるな!・・・鳳、行けぇー!!」
「隊長・・・・・わかりました!必ず救援を呼びます!だから無事でいてください!隊長ー!!」
そう言い鳳は走り出した。
「急がなきゃ!!」
そして鳳は格納庫へ着くのだが、そこには瓦礫の山とかした格納庫でストライカーも瓦礫で押しつぶされていた
「どうしよう・・・これじゃあ脱出ができない・・・・・」
最早、万事休す鳳があたりを見渡し脱出口がないか探すと鳳はあるものを発見したそれは下水道へ続くマンホールだった。鳳少尉は使い魔を出現させマンホールを開けてそこから脱出するのであった。ボロボロになりながら彼女は救援を呼ぶために走り出すのであった
「(隊長・・・待ててください必ず助けを呼びます)」
一方ラウラ中佐は椅子に座り炎に包まれた基地の最後を見届けていた。そして・・・
「そこに隠れている奴・・・・・・出てこい」
と、彼女がそう言うとそこから一人の少女が出てきた
「おまえ・・・・何者だ?・・・・・いや、貴様ネウロイだな?」
とラウラがそう言うとその少女はにやりと笑いそして光に包まれると人型ネウロイの姿に変わる
「ふふふ・・・・そうだ。私の名はバラバ。貴様に私怨は一切ないが我がネウロイ軍の脅威の一つとして貴様らにはここで消えてもらうぞ」
「ふっ…そう簡単に殺せると思うな魔法力をなくしたとはいえ、軍に所属ずる人間を簡単に殺せると思ったら大間違いだ!」
そう言い彼女はホルスターからルガー拳銃を取り出す。するとバラバと名乗ったネウロイは
「ふ・・・おろかな人間め、そんなんで私のコアを破壊できると思うのか?」
「やってみなくてはわからんさ!」
そう言いラウラ少佐は拳銃のっ引き金を引こうとしたとき、急に彼女の上から透明なカプセルが落ち、そしてカプセル内で緑色の煙が充満しラウラ中佐はブロンズ像になった。
「ふっ…馬鹿め・・・・・ダークブルーメ。我々の任務は終わった。ヴェネチアに引き上げるぞ!」
そう言うとそのバラバと名乗った人型ネウロイは大型クラゲ型のネウロイとともにその基地から突如姿を消した。そして残されたのは無残に壊滅状態になった基地や車。そしてブロンズ像にされたウィッチたちであった。そしてしばらくした後、509統合戦闘航空団基地から数キロ離れた連合軍基地に服装や身体がボロボロになったウィッチが保護された。そして彼女の話で509がネウロイの奇襲にあい壊滅したことを告げる。そしてその知らせは全世界に知らされたのであった。そして連合軍はその知らせを聞いてヴェネチア奪還作戦の第二作戦を考えるのであった。そして509壊滅は501にも知らされたのであった。
一方、その頃ローマにゃのとある場所では、どこかの施設らしき場所で白い白衣を着た少女と海軍士官の服装をした少女がいた
「あ・・・」
「どうかしたのハル?」
「あ、竹井さん。いえ、ちょっと考え事を・・・・」
と、竹井大尉の質問に答えたのは現在504に保護されている穏健派ネウロイのハルであった。今現在彼女は過激派にばらまかれた瘴気を浄化させるための研究をしているのだ
「そう・・・・で、どうなの瘴気を浄化させる方法は?」
「今のところはまだね・・・・もともと資料があったけど過激派に拘束されたときに燃やされちゃったからね~。一から作っているからできるまで、あと数か月あたりかしら?」
「そう・・・・で、今何作っているの?」
「え?ええ・・・さっき連合軍の幹部の人たちが来てね。新聞見たわよね?」
「ええ、過激派ネウロイがギリシャにいる509統合戦闘航空団を壊滅させた話?」
「ええ、でさっきの連合軍のお偉いさんが来てね秘密兵器の開発を頼まれたのよ。なんでもヴぇねヴェネチア奪還に必要なものらしいわね」
「そう・・・じゃあ、近々決戦になるのね・・・・」
「そうね・・・・さて。過激派の連中がまた次の手を出す前にさっさとこれ作んないと・・・・それと瘴気浄化の装置もね・・・・・」
そう言いハルは再び新聞を見る。そして・・・・
「(ヤプールが動こうとしている・・・・・・疾風大尉・・・・アイ・・・気をつけなさい)」
そう心配そうな顔で新聞を見つめるハルであった。