ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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ED「ブックマークアヘッド」


第5話「姉と弟(後編)」

「あ~、なんか 辛気臭いこと言ったな・・・・・」

 

と、俺はそう言い自分の部屋に戻る途中、ミーナさんに会った。

 

「あら?疾風さん。ちょうどよかったわ」

 

「ん?」

 

「3時になったら、テラスに集合してくださいね♪」

 

「あ、はい・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

3時だよ!?全員集合!!

 

 

 

 

 

「まさか、異世界に来てお茶会をするとはな・・・・」

 

ミーナさんに言われた通り3時にテラスにやってきた俺の目に映ったのは、奇麗に並んだケーキと紅茶だった。

こうゆうお茶会をしたのはイギリス軍の金剛先輩やダージリンさんに招待されて以来だな・・・・てか、あの二人1日に10回以上お茶会をやっていたな‥‥

 

「あ、疾風。こっちだぞ~」

 

向こうの席を見てみると、エイラが手を振って呼んでいた。

 

「あ、ああ・・・」

 

俺はそう言ってエイラの隣に座る

 

「作戦室からの報告では、明後日が出撃の予定です。なので、皆さん。しっかりと英気を養うように」

 

「あぁ・・・それと宮藤とリーネ。それから疾風はこの後訓練だ」

 

「「はい、わかりました」」

 

「了解」

 

そういい宮藤は紅茶をすすって飲んだ。・・・・・宮藤・・・・それは、にほn・・・じゃなくて扶桑茶の飲み方だぞ・・・・

 

「もう‥‥下品なんですから・・・・」

 

「え?・・・・」

 

「芳佳ちゃん。紅茶は音を立てないで飲むの」

 

「え!あの・・ごめんなさい///////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はエイラたちにバルクホルンについて訊いた。

 

 

 

 

 

 

 

「エイラ、サーニャ。ちょっと訊いていいか?」

 

「ん?なんだ?」

 

「・・・・?」

 

「バルクホルン大尉のことなんだがな」

 

「大尉がどうかしたのか?」

 

「あぁ・・・なんか悩んでるように見えるんだけど、心当たりとかないか?」

 

「ん~そんなこと言われたってな~」

 

「私たち、バルクホルン大尉とはあまり話をしたことがないので・・・・」

 

「そうか・・・・」

 

「たぶん、ミーナ隊長とハルトマン中尉なら何か知ってるかもしれないゾ」

 

「ミーナ中佐とハルトマンが?」

 

そういえばあの二人普通に話しかけていたな‥‥

 

「あの3人はこの部隊ができる前からずっと一緒だったみたいですから」

 

なるほど・・・同期の桜ってやつか・・・・今度二人に聞いてみるか‥‥

 

「・・・・・な、なあ疾風、このケーキ食べてみろよ。おいしいぞ」

 

「ん?どれどれ・・・・・・・・ん!美味い!!」

 

「そうだろ~そうだろ~♪」

 

「ああ本当だな・・・・・ってエイラ。顔にクリームがついてるぞ」フキフキ

 

「///////っ!?」ドキッ!!

 

「疾風さん、大胆・・・・」ボソッ

 

「よし、これできれいに・・・・ってどうしたエイラ?」

 

「え!?いいや何でもない///////あ、あんがとな疾風///////」

 

「どういたしまして。それじゃ俺は訓練があるから」

 

「あ、あぁ・・・がんばれな」

 

「おう!」

 

と言い疾風はその場を去った。

 

「・・・・・・・」

 

「エイラ?」

 

「な、なに、サーニャ?」

 

「エイラ、最近いつもボーとしている。・・・・・何かあったの?」

 

「・・・・・・」

 

「もしかして、疾風さんのこと?」

 

「!」

 

「やっぱり・・・・・一人で抱え込まないで私に話して、エイラ」

 

「えっと実はその‥‥初めて会ったとき、私をネウロイから助けてくれたじゃないか。あの時以来その・・・意識しちゃって////」カァァ

 

「・・・・」

 

「あいつ、意外といいやつなんだゾ?優しいし、普段は結構気を使ってくれたり…」

 

「・・・・・疾風さんのことが好きなの?」

 

「!?ナ、なんでそうなるんだよ////わ、私は別に・・・・」

 

「じゃあ、嫌いなの?」

 

「嫌いじゃないけど…2択なんてずるいじゃないかサーニャ」

 

「エイラ。疾風さんと仲良くなりたい?」

 

「う、うん・・・」

 

「だったら、今度のお休みに疾風さんと一緒に街に出かけたら、エイラ?」

 

「うん・・・そうしてみる。ありがとな。サーニャ。」

 

「頑張ってね。エイラ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

お茶会が終わり、午後の訓練も終わった後、俺は食堂に向かった。

 

「もっと、鍛えないとな・・・・・」

 

宮藤たちの訓練が終わった後、俺は坂本少佐に剣の稽古までやらされた。結果は、面打ちで俺の負けだった。・・・・・剣の腕もなまってきてるな、こりゃ。もしこれを華琳義母さんが見たら・・・

 

想像・・・・

 

『疾風・・・・見ない間に随分と腕が落ちた様ね。これからはいつもよりも倍、厳しい修行をするわよ‥‥覚悟しなさい』

 

ぞわぁぁ・・・・

 

駄目だ、考えただけで恐ろしい・・・・・

 

そう思い俺は食堂に入るとミーナさんとバルクホルン大尉が話しているのを見た。宮藤たちは風呂に行ったらしいな・・・・・

 

「今回はどうするの?」

 

「いつも通りにしてくれ」

 

「でも、少しは手元の置かないと・・・」

 

「衣食住全部出るんだ、必要ない」

 

「そう・・・・」

 

朝のように困った笑顔を浮かべながら、ミーナさんは離れていった。そして、そのまま手に持っていた封筒をもってこっちに来る

 

「疾風さんちょっといいかしら?」

 

「なんですか?」

 

「はい、どうぞ」

 

俺はミーナさんからその封筒を渡された。

 

「これは・・・」

 

「お給料よ、半月分だけどね」

 

「は、半月分!?これで!?」

 

正直言って、封筒の中は俺がいた部隊の給料の3か月分くらいの数だぞ

 

「・・・・もしかして、いつ戦死するかもしれない最前線だから、せめてお金にはっ・・・て、配慮ですか?」

 

「えぇ、そうよ。よくわかったね・・・」

 

「俺のとこも似たような感じでしたから…・」

 

「そうなの・・・」

 

あ、やべ。話を変えないと…

 

「そういえば、なんでバルクホルン大尉はうけとらなかったんですか?」

 

「・・・・・・・疾風さん、カールスラント撤退戦って知っていますか?」

 

「え? あぁ・・・確か、国民全員をイギリス・・こっちじゃブルタニアか、そのブルタニアに避難させたって話か‥‥図書室の資料で見たよ」

 

因みにこの世界では日本が扶桑、イギリスがブリタニア、アメリカはリベリオン、イタリアはロマーニャ、フランスはガリア、ドイツはカールスラント、ロシアはオラーシャ、そしてエイラの故郷スオムスはフィンランド、てなっている。

 

「そう、それでわたしと、エーリカとトゥルーデも参加したのよ」

 

「確か、3人は同じカールスラント軍でしたね」

 

「えぇその時私たちは撤退支援のためネウロイと戦い、そのネウロイを撃墜したのだけど・・・」

 

「けど?」

 

ミーナさんはそこで顔を少しだけしかめた。

 

「撃墜したネウロイの破片が街に大量に落ちて、破片が落下した先に逃げ遅れた人がいたのよ・・・」

 

「・・・・まさか!」

 

「えぇ・・・それがトゥルーデの妹さんのクリスさんよ」

 

「!?」

 

「幸い命に別状はなかったけど、意識不明で今も入院中よ。給料も全部入院費用にだしているわ・・・でもトゥルーデは妹と国を守れなかったことを今でも後悔しているわ・・・」

 

「そうですか…そんなことが」

 

そうか・・・・だから大尉はあんな目をしていたのか‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日

 

「よし!今日は編隊飛行訓練を行う! 私の2番機にリーネ、バルクホルンの二番機は宮藤だ!」

 

「はい!」

 

「えっ・・・・・」

 

と、宮藤はバルクホルンを見る。

 

「・・・・・・」

 

「どうした宮藤!!返事はどうした!!」

 

「は、はい!!」

 

「おれはどうなるんだ。少佐?」

 

「今は人数がたりないからな、疾風はこの飛行が終わった後、リーネと交代だ」

 

「了解だ」

 

その後、4人が飛び去って行く・・・・

 

 

そこへエイラがやってきた・・・・

 

「落ち着け…わたし・・・ただ誘えばいいんだ・・・よーし」ぶつぶつ

 

「お?エイラじゃないか。どうかしたのか?」

 

「あ、あの!疾風!!」

 

「ん?」

 

「あの・・・その・・・なんだ・・・今度の休みにわたしと・・・・・・」

 

とエイラが何かを言いかけた時だった。

 

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

「!?警報!!」

 

基地にけたたましい音が鳴り響く。忘れもしない空襲や敵機接近を知らせる警報だ。

 

「エイラ!行くぞ!!」

 

「え、うん!!(も~あと少しで誘えたのに~)」

 

「疾風さん!エイラさん!」

 

「ミーナさん」

 

「すぐに出撃するわ、二人とも準備を!!」

 

「了解!!」

 

「了解ダナ!!」

 

俺は武装ラックから三式機銃を取り出し、自分の愛機である紫電改を履いた。

 

「コンタクト!!!」

 

俺が叫ぶと同時に紫電改のエンジンがうなり始動した。

 

「みんな揃いましたね。それでは出撃します!」

 

 

「了解!! 『抜刀隊』疾風!!出撃する!!」

 

 

 

飛び立って数分後、俺たちは坂本少佐に追いついた。

 

「最近奴らの出撃サイクルにぶれが大きい・・・・」

 

「カールスラント領で動きがあったらしいけど・・・」

 

「カールスラント!?」

 

「どうした、バルクホルン」

 

「いや・・・・何でもない」

 

「・・・・・・・大尉・・・」

 

「よし、隊列変更だ!ペリーヌはバルクホルンの2番機、疾風と宮藤は私とケッテを組め!」

 

「了解!!」

 

「また、あの豆狸!」ギロッ

 

「ふぇっ!!」

 

宮藤をにらみつけるペリーヌ・・・・なんか嫌な予感がするな・・・おれはそう思った。

少佐はそんなことの気づかず、魔眼で索敵を開始する。そしてネウロイの姿をとらえた。

 

 

「敵発見!!」

 

「バルクホルン隊は突入!!」

 

「了解!!」

 

「少佐は援護に!」

 

「了解だ!ついて来い宮藤、疾風!!」

 

「了解!!」

 

「はい!!」

 

俺と宮藤も武器を構え坂本少佐に続く

 

「くらえー!!」ドドドドド

 

ネウロイに接近し13ミリ機銃弾を叩き込む。そして離脱し、また攻撃する。

 

「なかなか削れないな…ん?」

 

今の状況を確認しようと俺は周りを見た。

 

「・・・・・バルクホルン大尉の動きが変だ・・・」

 

俺から見て大尉の動きは2番機であるペリーヌを完全に無視してる。これは編隊飛行戦闘では致命的な失態だ

 

「何を焦ってるんだ、バルクホルン大尉は!!」

 

「どうした疾風!」

 

「少佐!!バルクホルン大尉の動きが変です」

 

「なんだと!?・・・・確かにおかしい、いつもは必ず自分の2番機を必ず視界に居れている」

 

と、大尉とペリーヌが削ったところにリーネの対戦車ライフルが直撃し、それに怒ったネウロイが大量のビームを発射する。

 

すると自分の目に映ったのは赤い線つまり弾道予測線が表示された・・・・なるほど・・・これが俺の固有魔法ってやつか(固有魔法については前に坂本少佐から教わった)…俺はネウロイの放ったビームを次々と避ける。そしてバルクホルンの行動を見た。

 

「っ!? あの…馬鹿!!」

 

「バルクホルン近づきすぎだ!!」

 

坂本少佐は叫んだが、そのあと衝撃なことが起きた。

ネウロイが放ったビームを交わすまではよかったが、その先はペリーヌがいた。

そして

 

「きゃっ!」

 

「っあ!」

 

案の定、二人は激突した。そしてネウロイはバルクホルンめがけて、ビームを放った。

 

「っ!まずい!!」

 

俺はバルクホルン大尉へと向かうが、間に合わなかった。

ネウロイのビームはバルクホルンの弾倉に命中し機銃が暴発する。

 

「ぐッ…ぁあっ!!」

 

そのまま、バルクホルン大尉は落ちてゆく

 

「間に合ええええええええ!!」

 

そう叫び俺はバルクホルン大尉に向かって飛ぶ。

 

「大尉っ!!」

 

「バルクホルンさん!!」

 

ペリーヌも宮藤もバルクホルン大尉に向かって飛ぶ、俺はスピードを加速させ地面に激突する前にバルクホルン大尉をキャッチした。

 

「よかった・・・間に合った」

 

そのまま減速し、地面に降り立つ

 

「疾風さん!!」

 

「大尉は!?」

 

「胸からひどい怪我をしている。・・・宮藤!頼む!!」

 

「はいっ!!」

 

俺は上着を脱ぎ地面に敷き、バルクホルン大尉をその上に寝かせた

宮藤は慣れた手つきで(宮藤の実家は病院らしい)軍服の胸元を開ける。

 

「わ、わたくしのせいだ。どうしよう・・・」

 

「出血が…このままじゃ動かせない。ここで治療しないと…」

 

「お願い・・・大尉を助けて!!」

 

宮藤は力強く頷き、治癒魔法を発動させた。

 

「焦らない・・ゆっくりと、集中して…」

 

宮藤の手から青白い光があふれだす。

 

「・・・・これが治癒魔法・・・」

 

しかしネウロイは容赦なくこっちにビームを放とうとする。

 

(・・・・・できるか・・・俺に・・・)

 

と、俺は背中に差した薩摩太刀を抜く。

 

(・・・・・姉さん・・・・力を貸してくれ)

 

そしてネウロイはビームを発射した。がしかしビームは宮藤にあたることはなかった。

なぜならビームが当たる寸前。俺の刀がネウロイのビームを切り裂いたのだ。

 

「うそ!シールドを張らずに、刀でビームを斬った・・・・」

 

「すごい・・・・」

 

ネウロイはどんどんビームを放つが全弾俺の薩摩太刀が切り裂いた。

だが、さすがにきつい・・・・

 

「・・・っ!宮藤、できるだけ早く頼む!!」

 

「は、はいっ!」

 

「・・・ぐっ!」

 

「バルクホルンさん!今、治しますから」

 

治癒魔法の効果が出たのか、バルクホルン大尉の目が覚めた。

 

「・・・・私に張り付いていては、お前たちも危険だ…私にかまわず・・・その力を敵に使え」

 

「嫌です!必ず助けます!!仲間じゃないですか!!」

 

「敵を倒せ・・・・私の命など…捨て駒でいいんだ・・・・」

 

なん・・だと・・・

 

「・・・・・ふざけるな・・・・」

 

「なに・・・・・?」

 

「ふざけるな!!お前は残された者たちの気持ちを考えたことがあるのか!!」

 

「・・・・・疾風?」

 

「ミーナさんからすべて聞いたよ」

 

「そうか・・・なら話が早いな。・・・私にはもう、生きる資格なんて、だれかを守る資格なんてないんだ‥‥」

 

「クリス…妹のことはどうすんだ・・・あの子を一人ぼっちにさせる気か!!お前の妹はまだ生きてるだろうが!!もし目を覚ました時、『あなたのお姉さんは戦死されました』って聞いたらその子がどんな顔をするか考えたことがあるのか!!それがわかっていてそんなこと言ったのか!」

 

3人は驚いた。あの疾風が怒っている。いつもは、優しい疾風の顔が今は鬼のような形相になっている。

 

疾風は自分が怒っている理由がはっきりとわかる。自分とは違い、大切なもの、家族がいるのにそれをないがしろにしていることに怒ったのだ。そして‥‥自分の大切な姉を失った疾風だからわかるのだ。

 

「俺が生きてる間は、仲間を絶対に死にさせやしない!!」

 

「・・・・・・・」

 

「大尉、妹さんを悲しませないでくれ、一人ぼっちにさせないでくれ・・・・、あんな辛い思いをするのは、俺だけで十分なんだよ・・・・・・姉さん」

 

「え?・・・・」

 

疾風はバルクホルンを見つめる。先ほどの怒りの目はなく、今はとても悲しそうな眼をしていた。

 

「ペリーヌ・・ここは任せた。俺は少しでも奴を引き付ける。頼めるか?」

 

「え? ええ、わかりましたわ」

 

「頼む、・・・・『抜刀隊』隊長疾風、出撃する!!」

 

そういい俺はネウロイめがけて飛んだ。

 

 

「あいつ・・・なんであんなに・・・・・」

 

「疾風さん、前に言っていました。」

 

「宮藤さん?」

 

 

バルクホルンとペリーヌの疑問に宮藤が答えた。

 

「疾風さんは、疾風さんの世界で起きた戦争で、お姉さんを亡くしているんです」

 

「なっ・・・・・」

 

「お姉さまを亡くした・・・・」

 

「疾風さんがバルクホルンさんに怒ったのは、自分の家族、大切なものを失ったからこそ怒ったんです」

 

「疾風大尉にそんなことが・・・・・」

 

「・・・・・・そう・・か」

 

バルクホルンはつぶやき、疾風がいったことを理解した。

そしてどれだけ自分が愚かだったことを。そして決意した。自分はまだ死ねない祖国を取り返すために、仲間のために、クリスのために、そして自分自身の為にも…

 

「宮藤、早く傷を治してくれ!」

 

「・・・はい!」

 

 

「あの敵は、私が倒す!!」

 

そういい上空にいるネウロイをにらんだ

 

 

 

「くらえっ!!」

 

そういい疾風は機銃弾をネウロイに叩き込むが装甲が固くなかなか削れない。

すると背中に差していた、刀が、光りだした。

 

「・・・・!(俺を使えって言いうのか?)」

 

疾風は機銃をしまい、刀を抜いた。そしてネウロイに向かって突っ込んだ。

 

「疾風さん!!」

 

「疾風!!」

 

「くらえ!!バーチカル・アーク!!」

 

と疾風は、ネウロイに向かって二連撃技「バーチカル・アーク」を発動させた。

 

「うおおおおおおおお!!!」

 

疾風の放った技はネウロイに見ごとに命中。装甲がはがれコアが見える。が、しかし、疾風の魔力もさっきのビームを跳ね返すために使ってしまい。もう限界だった。

 

「・・・・・・ここまでか・・・・」

 

疾風がつぶやいた、その時、

 

「ここまでありがとう、あとは私に任せてくれ」

 

そこには、傷を治したバルクホルンがいた

 

「大尉・・・・」

 

「済まなかった…それとありがとう疾風、今度こそみんなを守って見せる

 

そういい、バルクホルンは、ネウロイに突っ込む。そして機銃をネウロイのコアにめがけて撃ち、ネウロイを撃墜させた。するとそこへミーナさんが飛んできた。

 

「ミーナ・・・」

 

パーンッ!!

 

ミーナはバルクホルンの頬をひっぱたいた。

 

「何をやっているの!?貴女まで失ったら私達はどうしたらいいの!故郷も何もかも失ったけど、私たちはチーム…いいえ家族でしょ!この部隊の皆がそうなのよ!・・・・・・・・あなたの妹のクリスだって、きっと、元気になるわ。だから、妹の為にも、新しい仲間の為にも、死に急いじゃダメ!」

 

とミーナはバルクホルンを抱きしめた。

 

「すまない・・・・私たちは、家族だったんだよな・・・・ミーナ、休みを・・・・休みをもらえるか・・・・・見舞いに行ってみる」

 

「・・・・・えぇ・・・」ニッコリ

 

「やっと、行く気になったな」

 

どうやら、解決したようだな・・・・

 

 

 

「・・・・・・これにて一件落着だな・・」

 

 

 

 

 

 

 

翌日

バルクホルン大尉は妹が入院する病院へと向かった。

 

「これでよかったんだよな・・・・・・姉さん・・・・」

 

俺はそう呟き空を眺めた・・・

 

「さて、これからどうしようかな・・・・・」

 

「疾風・・・・・」

 

とエイラがやってきて俺に話しかけた。

 

「ん? エイラか・・・・・どうしたんだ?」

 

「えっと・・・その・・・(何をやってんだよ私は、ただ休みの日に街を見に行こうって誘うだけじゃないか・・・で、でもそれって、デ、デ、デートだよな///)」

 

「なあ、エイラ話があるんだ」

 

「え、な、ナンダ?」

 

「今度の休み・・・空いているか?」

 

「・・・・・・・え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、夜

 

バルクホルン視点

 

クリスの見舞いを終え、基地に帰った私は部屋に戻ろうとした。

 

「いつか、宮藤や疾風にお礼を言わないとな・・・・・・・・ん?」

 

部屋に戻る途中、外から何かの声が聞こえた

 

「これは・・・・・・・歌か?」

 

私はそう言い外に向かった。そして外には疾風が歌っていた・・・・・

 

(あれは・・・・疾風・・・・)

 

 

 

 

 

 

「空を泳ぐ白鷺、波間に映る藍・・・・・」

 

俺は、姉さんがよく歌っていた「あさきゆめみし」を歌っていた。今この歌を歌うと姉さんがそばにいるような感じがしたからだ・・・・・・そうしたら、後から何か気配を感じた。

 

「疾風・・・・・」

 

「!?・・・・・・・あ、・・・バルクホルン大尉・・・・」

 

後ろを振り返ったら、バルクホルン大尉がいた。

 

「・・・・・疾風・・・・その今日はすまなかった。そして、ありがとう。私にも大切なものがやっとわかった。」

 

「・・・・・・」

 

「・・・宮藤から聞いた。お前が怒った理由。そして姉を失ったことも・・・」

 

「姉さんを失ったとき・・・・」

 

「・・・・・」

 

「姉さんを失った時は本当につらかった。両親は俺を生んですぐ死んでしまってな、俺にとって姉さんは姉でもあり、母親のような存在でもあったんだ。だから姉さんが戦死した時、胸が張り裂けそうだった・・・・バルクホルン大尉、約束してくれ、何があっても妹さんを一人にしないでくれ」

 

「あぁ・・・約束する・・・・・・・」

 

するとバルクホルン大尉は黙ってしまった。

 

「・・・・・大尉?」

 

「・・・・弟がいたらこんな感じなのだろうか・・・・」

 

「え?・・・・・」

 

「疾風・・・・この世界に居る間・・・・私を姉と思っていいぞ」

 

「え?ちょっと大尉?・・・・いいんですか?」

 

「あぁ・・・私も前から弟がほしいと思っていたからな・・・」

 

「・・・・・・・本当に、いいんんですか?」

 

「あぁ・・カールスラント軍人に二言はない。お前が良ければ、だが・・・・・」

 

疾風「・・・・・・・それじゃあ、皆の前じゃ少し恥ずかしいから、二人だけの時でもいいか‥…義姉さん・・・・」

 

「っ!!?/////////」

 

(な、なんだ!?かわいい!!ほんとうに男か!?

正直言って可愛すぎる!!不敵の笑顔+少し涙が混じっている+顔はもろ女。私の心の急所に的確に突いてくる!!

クリスほどではないがそれに引けを取らないくらいの可愛さだ!!)

 

「あぁ・・・・かまわない。よろしくな。疾風・・・・私のことはトゥルーデでいい」

 

「わかった。これからもよろしくな。・・・・トゥルーデ義姉さん」ニコッ

 

「ぐはっ!!」ばたんっ!

 

「って!  義姉さん!?」シッカリシロー‼

 

こうして俺は異世界に来て義姉さんができた・・・・・・

 

 

 

・・・・・最後鼻血出して、にやつきながら倒れなければ、奇麗に終われたんだけどな・・・・・・・

 

 

      ・・・・ま、たまにはこういうのも、悪くないか・・・・・

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

疾風「そういえば、ペリーヌ。お前ってどんな武器を使ってるんだ?」

 

ぺリーヌ「え・・・・? ブレン軽機関銃ですけど。」

 

疾風「え?・・・・てっきり、リーネと同じ対戦車ライフルかと思った。」

 

リーネ「なんでそう思ったんですか?」

 

疾風「いや、ペリーヌってさ、前にヘカートで狙撃してたじゃん・・・ってあの時のペリーヌって青いショートカットをしてたよね。それで俺が10メートル離れた場所でお前の撃った弾丸をきっ・・・・・」

 

宮藤「疾風さん!? それ別の人だよ!!中身の人は同じだけど、違う人だからね!!ていうかメタ発言禁止ですよ!!」

 

リーネ「・・・まず芳佳ちゃんが落ち着いて。それと芳佳ちゃん、それもメタ発言だよ・・」苦笑

 

 

 

 

 

 

                           続く

 

 

 

                    次回「狐の魔女と黒狼の剣士の休日」

 

 

 

 




長かった本当にここまで書くのに苦労しました。
さて次回はエイラと疾風のデート?です。エイラと疾風がどんなことをするかはお楽しみです。

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